神宮の杜芸術祝祭 彫刻展「気韻生動―平櫛田中と伝統を未来へ継ぐものたち」
神宮の杜芸術祝祭 彫刻展「気韻生動―平櫛田中と伝統を未来へ継ぐものたち」
https://jingu-artfest.jp/kiinseido/
明治神宮宝物殿
2021/3/25-5/30
2020年から開催されている明治神宮鎮座百年記念事業「神宮の杜芸術祝祭」。その中のコンテンツのうち3つの美術展が予定されていましたが、その最後の一つが「気韻生動」。この情勢もあり会期変更も出ていましたがようやく開催されました。今回の会場は去年まで修復工事をしていた明治神宮宝物殿(中倉)です。
この展覧会のテーマは彫刻。明治から昭和にかけて活動した彫刻家 平櫛田中の作品と、現代作家の作品が並ぶものになっています。
土屋仁応の鹿は神の使いとしての存在を示している様です。土屋公雄の石とガラスの点在する様は石庭のようにも見えます。
宮島達男のデジタルカウンター、名和晃平の金の造形など現代ならではの作品もありました。
seccaの木片を使った狛犬、この前に横浜美術館の展覧会もあった澄川喜一、コーネル作品につながっていく深井隆の作品。
舟越桂、そして棚田康司の作品は共にこの様な力ある建物にも負けず、不思議と似合うのですよね。そこにふさわしい存在感。
小林正人と原良介は絵画作品になりますが、ここにあっておかしくないその違和感のなさ。小林正人の絵画の裏にあったスコップの様な道具の意味は?
保井智貴の犬は乾漆という手法によるもので阿修羅像と同じくとても軽い。そして最後に何もないようにも見えるケース、両脇に何やらキャプションがありますね。
向かって左のキャプションの裏に須田悦弘の雑草がありました。右の方には三沢厚彦のセミ。須田さんは須田さんらしいです。三沢さんは大きくひょうきんな生き物の作品をみることが多いのですが、こういう小さな、それもリアルな作品は初めて見ました。
コロナ禍で会期も変更となったりしていましたが、この建物でこれらの作品を見ることが出来て良かったです。
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