アート・デザイン・ギャラリー

寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽

寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽
サントリー美術館
2/14-4/8
 
もう眼福と言うしかない。素晴らしい展覧会でした。これぞ眼福。
 
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年明けてからいろいろと書きたいものもあるのですが、バタバタ中で色々と保留(じきに簡単にでも書きます)。ただ、それらをとりあえず棚に上げてもこれは書いておきたくなった展覧会、それがこの「寛永の雅」。ホントにサントリー美術館って、凄く良く考えられた展覧会をやりますよね、最近、すごいです。
 
さてこの展覧会、江戸時代の初期のころにあった「寛永」と言う20年間における雅な文化を遠州・仁清・探幽の三人を中心に紹介しています。桃山文化の様に豪華なわけでもなく、琳派などの様に派手なわけでもなく、織部焼きの様に変わった形をしているのでもなく、ただただ、美しいというものたち。ちなみにチラシやポスター、図録なども、他のものと並べて映えるかどうかはともかくですが、渋くカッコいいデザインです。
 
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上のフロアでは寛永の前の慶長時代から始まり光悦+宗達のコラボ、修学院離宮を造る後水尾天皇住吉派の絵巻、東福門院和子の所蔵品など。書では寛永の三筆と呼ばれた本阿弥光悦近衛信尹松花堂昭乗が出ています。この三筆の書は展示替えによって三人同時に見ることが出来ないので後期展示も行かねば……。
 
 
下のフロアは小堀遠州エリア、野々村仁清エリア、狩野探幽エリアと3つに分かれています。
 
小堀遠州が集めた素晴らしい茶入、将軍の為の茶会用の光悦茶碗など。徹底した遠州ならではの美意識の世界。ここの部屋には何時間でも居る事ができそうです。
 
 
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野々村仁清は色絵が有名ではありますが、色絵作品より前の時代につくっていた金森宗和プロデュースのきれい侘び作品が今回の展示の中心。中には現代デザインの様な器もあります。色がない分、仁清の非凡さが伝わってくるようです。
 
 
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そして新たな狩野派を作り上げた狩野探幽。豪華絢爛なる狩野派のイメージを変えた、新時代の天才です。写真はこの美術館の以前の展示「おもしろ美術ワンダーランド」で撮った探幽の屏風。他に探幽の描いた富士山が素晴らしかった(これが、仁清の器に描かれた富士山に繋がっていくのです)。
 
 
先に書いたように眼福と言うしかない展覧会ですが、一見すると物凄く地味です。世の中の日本美術の流行、浮世絵や若冲だの琳派だのとはまったく違って華やかさは無いです。一般受けなどは全く意識せず、遠目にはただただ茶色いものが展示室に並んでいるだけ(笑)。
 
ただ近くで見ると一つ一つが物凄く輝けるものばかりで、更に各部屋毎でも、展覧会全体としても統一感がありました。これは極上の日本の美だと思います。特に後半の遠州・仁清・探幽の三人それぞれの展示エリアが本当に素晴らしかったです。
 
 

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〔企画展〕生誕150年記念 横山大観 ―東京画壇の精鋭―

〔企画展〕生誕150年記念 横山大観 ―東京画壇の精鋭―
山種美術館
1/3-2/25
 
今年は色んな話題の展覧会が開催されることが既に発表されています。展覧会当たり年と言ってもいいと思います。アートファンにとっては10年に一度の当たり年、近年にない良い出来、今世紀で最高の出来、豊満で朗らか絹のようにしなやかしかもフレッシュで輝かしい、そんな年に……なるのでしょうか!?
 
 
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その中でも、おそらく日本画で一番話題になりそうなのが生誕150年を迎える横山大観ではないでしょうか。年明けから佐賀の方で横山大観展が開催されているようです。4月13日から東京国立近代美術館で開催(その後6月8日から京都国立近代美術館に巡回)する横山大観展も話題ですね。
 
そして、東京でのこの横山大観 生誕150周年の始まりは1月3日から既に開催されているこの山種美術館の横山大観展になります。その内覧会に参加してきました。
 
※写真は内覧会で特別に許可を得て撮影したものです。
※作品はすべて山種美術館蔵です。
 
 
さて、横山大観ですが、美術にあまり興味ない人でもこの横山大観の名前は知っている、と言う人もいるほど近代日本画家の中では有名な人ではないでしょうか?
 
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《銘板 嶽心荘》[書:横山大観 刻中村蘭台 〔2代〕]
 
この展覧会では山種美術館所蔵の横山大観の作品がなんと41点!加えて資料が5点見ることが出来るという、開館以来初の機会だと言うことです。山種美術館創立者の山﨑種二の別荘に「嶽心荘」と名付けたのは大観であり、その大観の描いた書を木彫りにして銘板としたそうです。そして大観の資産運用までしていた山﨑種二……ああ、そうか、それ、本業でしたね、笑。ま、その位、交流が深かったと言うことでしょう。
 
 
大観というと有名なのは、間違いなく富士山の絵です。もう、それしかイメージがないという人もいるでしょう。また、有名作家と言うのもあり、大きな作品・大胆な絵画みたいなイメージがありませんか?私はそうでした。ところが、実は大観さんってば結構繊細な絵を描く方でしたのね、と言う様な作品も多かったです。
 
 
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横山大観《霊峰不二》
 
と思いつつもまずは富士山からいきますか。まずは入ってすぐドーンと富士山です(左上あたりの映り込み失礼しました)。展示室入口の看板やWEBの展覧会紹介に使われている絵です。形が美しいですね。大観が描きたくなるのも判る様な気がします。
 
 
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左:横山大観《心神》、右:横山大観《富士山》
 
第二章の後半にあったのが富士山コーナー。同じ富士山の絵でも描き方が違いますね。さらになだらかな稜線が向かって右にあったり左にあったりと見ている方向も違うようです。どこから見た富士山を描いたのでしょうか?
 
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横山大観《富士》
 
雲が画面の大半を占めていて、富士山はほんの少ししか見えないのに、でも結局は富士山に目がいく、主役は富士山であると言う構図が好きです。こう言う構図の面白さをしかけている絵は他にもありました。大きな構図や余白の中に小さな鳥などを入れたりすることによってそこに目が行くような繊細な仕掛けは狙ってやっていたのでしょうね、きっと。
 
 
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横山大観《蛙》
 
この絵、タイトルが蛙なのですが、ぱっと見は竹の絵にみえます。
 
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横山大観《蛙》(部分)
 
拡大してみると絵のほぼ中央辺りに蛙がいます。墨一色というのもありぱっと見は蛙の絵だとは判りませんが、一度こいつを見つけてしまうと大きな空間の中に蛙がたたずんでいるのが想像できるようになります。
 
 
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左から横山大観《松竹梅》横山大観《華厳瀑》横山大観《飛瀑華厳》
 
右二つの滝の絵、水が散り霧の様に空間を締めるさまが素晴らしいです。まさにこれこそが朦朧体と称された描き方でもあるのでしょうか。
 
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横山大観《松竹梅》(部分)
 
一番左の丸い窓から見ているような絵は、この中に松竹梅3種の植物が全部入っています。墨の黒一色だけかと思ったら色もついていて、構図と色のバランスの妙が素晴らしいです。大観はこの様な松の描き方を多くしているようで、確かに他の松の絵も似ている描き方をしたものがありました。
 
 
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横山大観《竹》
 
今回の展覧会で私が一番好きな絵です。構図など琳派を意識しているとの事で、なるほど私が好きなわけ(琳派好き)ですね。
 
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横山大観《竹》(部分)
 
この竹は墨だけで描かれていますが、墨の濃淡だけで遠近を表現しています。シンプルなのですがとにかくカッコいいです。
 
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裏箔サンプル
 
竹が光に包まれているように地が黄色く見えるのは絹面の裏側から金箔を貼っているからだと言うことです。貼っている時とそうでない場合のサンプルがありました。古い仏画などで使われていた技法らしいです。
 
 
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横山大観《作右衛門の家》
 
大観は他にも伝統的な日本の技法などを学んでいたようです。この絵はやまと絵南画の技法を使ったもの。ちなみに山種美術館恒例の普段から撮影OKなものは今回の展覧会ではこちらの絵です。
 
 
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横山大観《春朝》
 
富士山だけでなく桜も多く描いた大観。山桜を描いていたとのこと。日本と言うものをしっかりと見つめていた画家だったのかもしれませんね。ただし、富士山に関してはあれだけ(2000点ほどだとか)描いたのに一度も登ったことはないと言う話。遠くから見た富士山が美しい……ってことにしておきましょう。
 
 
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横山大観《木兎》
 
こんな絵もありました。とても幻想的な雰囲気です。こんな絵も描くのですね。
 
 
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横山大観《波に叭呵鳥》
 
この絵、なんか可愛かったです。叭呵鳥は波打ち際で……何しているんでしょうね。
 
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横山大観《波に叭呵鳥》(部分)
 
とぼけた顔してますし、なんか目つきが悪い、笑。どんな時に描いた絵なのか気になります。
 
 
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こちらも山種美術館恒例になりますが、展覧会に出ている作品の中からいくつかからイメージして作られた和菓子。真ん中の「雲の海」は横山大観《心神》に右上の「不二の山」は横山大観《霊峰不二》のイメージ菓子。共に雲のなかから頭を出した富士山のモチーフがいいです。右下「冬の花」は横山大観《寒椿》を、左上「葉かげ」は横山大観《作右衛門の家》を、左下「花のいろ」は横山大観《山桜》を、それぞれイメージしたものです。
 
 
この展覧会には横山大観の師である橋本雅邦、東京美術学校や日本美術院で共に学んだ下村観山菱田春草などの作品も展示されています。今年の大観イヤー、展覧会を見比べて大観と言う人を様々な角度から見てみる良い機会ではないでしょうか?
 
 
また、最近あちこちの美術館でトークをやっている6次元ナカムラさんが、1月20日に山種美術館でこの展覧会絡みのギャラリートーク『横山大観ナイト』@ 山種美術館をやるそうです。イベント参加費1000円とお得。あのナカムラさんがどの様に大観を切り取っていくのか興味あります。
 ↓
6次元
 

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2017年の展覧会、今年の10本

毎年恒例の今年見た展覧会の、私的によかったもの10本!今年もやりました。
 
ちなみに、去年までのその年の10本エントリは以下に。
 
 
 
さて、2017年の振り返り!今年見た美術館やギャラリーでの展覧会、アートイベントは200本ほど。今までに比べて少し減りました。比較的大きな展覧会でも趣味では無さそうなもの、無理しないと行けないようなものは早めに諦めました。まぁ、その本数に入っていないものでは直島に行ったりもしました。後は関西方面に行けなかったのがちょっと残念でした。
 
 
【総括】 
今年は関西のほうで良い展覧会が沢山開催されていたような気がします。残念ですが私は全く見る事ができませんでした。海北友松展快慶展奈良美智展長沢芦雪展国宝展末法展とコアな美術ファンが喜ぶ様な展覧会がありました。本当に行けなかったのが残念です。そして、コアなマニア受けとは逆と言っても良いかもしれないエンターテインメント性が高かったり、一般受けが良いような展覧会も多かったと思います。私は関西に行けなかった反動で今年はそういう展覧会を改めて10本に入れてみました。
 
 
 
いつもどおり今年の10本を選定。基本的には順位はつけず、見た順番で古いところから書いていきます。
 
 
デヴィッド・ボウイ大回顧展「DAVID BOWIE is」
寺田倉庫G1 ビル
※えー、順位はつけずと言いましたが、もうこれ、この展覧気なくしては私の今年はありませんでしたと言う一番思い入れあるものです。イギリスでやったボウイの展覧会が日本に巡回、それもボウイの誕生日に初日を持ってくるとは。内容とか云々でなくそれだけで充分の展覧会です。
 
 
リニューアル記念 特別名品展 + 杉本博司「海景 ATAMI」
MOA美術館
※これ、展覧会と言うよりもリニューアルした美術館の内装が凄かった。杉本さんのこだわり大炸裂な感じでしたね。もちろんリニューアルのこのオープニング展覧会も良かったです。
 
 
ミュシャ展「スラヴ叙事詩」
国立新美術館
※これは本当に凄い展覧会でしたね。ミュシャの展覧会というだけで入るのにまさかのスラブ抒情詩の来日。今年の入場者数第一位の展覧会なんですよね。いや、しかし、良いものを見た。
 
 
パロディ、二重の声 ――日本の一九七〇年代前後左右
東京ステーションギャラリー
※ちょっとマニアックなところですが、これ楽しめました。キュレーションをしっかりやって展覧会のストーリーを伝えていく。毎年幾つかそう言う展覧会は話題になりますね。展覧会として大事にしていきたいの一つの流れでもある気がします。
 
 
茶の湯展
東京国立博物館平成館
※国宝展を観ていればもしかしたらこれは10本に入らなかったかもしれませんが、まぁ、器好きの私にとって、これが今年の国宝展と言っても良いくらいの国宝ごろごろ的展覧会でした。国宝展、行きたかったけど。
 
 
カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命
八王子夢美術館
※これも10本に入れるか悩みましたが、うん、個人的な好みの物を一つ入れたいな、と思ったらこれが出てきました。うん、良い展覧会でした。
 
 
BankART Life Ⅴ -- 観光
BankART Studio NYK
※これ、アートファン以外に行った人は少ないとは思いますが、アートファンでなくても楽しめる良い展覧会だったと思います。現代アートの良いところがたくさんあった展覧会だと思います。
 
 
運慶展
東京国立博物館平成館
※これは、もう本当にトーハクでしか出来ない、仏像展示の一つの答えだと思います。マニアックな層にはどうかわかりませんが、これで仏像ファンが増えたんではないでしょうか?東博以外にはこんなことやらないだろうけど。
 
 
THE ドラえもん展 TOKYO 2017
森アーツセンターギャラリー
※現代アートとしてのレベルの高さがあり、個人的にかなり好みの作家さんが出ていたので10本に入れました。正直このモチーフに強い思い入れがあった訳ではありませんが、その分、冷静にこのモチーフの料理の仕方を面白く見ることが出来ました。
 
 
レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル
森美術館
※うん、これ10本に入れるかどうか悩んだのですが、やはりアート展と言うものへのハードルを低くする一つの答えだし、やり方だろうし、今の世の中でアートが生きていく一つの方法かもしれないな、と思いましたね。と少し難しく考えた理屈を無理やり付けて10本に入れてみた。
 
 
 
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とまぁ、10本選んでみましたが、それ以外にも今年いろいろと残る展覧会などはあったので幾つかメモしておきます。
 
 
 
建築系では東京国立近代美術館やパナソニック汐留ミュージアムなどで展覧会をやっていましたが、まぁ、展覧会としてずば抜けていたのはやはり安藤忠雄展でしょうか。個人的には今年は直島/豊島に行って安藤建築もたっぷり観てきたのでそことリンクするものもありました。しかし豊島美術館は凄かったです。もう一度行きたい……。ミッドタウンに来たアーク・ノヴァも記憶に残りますね。
 
安藤忠雄展―挑戦―
 
直島・豊島紀行 其の七 旅程全体まとめ ご飯/その他アートなど
 
直島・豊島紀行 其の一 豊島 豊島美術館
 
ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 2017 in 東京ミッドタウン
 
 
 
現代アートでは横浜トリエンナーレは良かったですね。草間彌生展ジャコメッティ展などの大型展もあればChim↑Pomの高円寺の展覧会も面白かった。ダヤニータ・シンの展覧会もふと入った割には印象的でした。
 
ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」
 
草間彌生 わが永遠の魂
 
ジャコメッティ展
 
Chim↑Pom「Sukurappu ando Birudoプロジェクト 道が拓ける」
 
ダヤニータ・シン インドの大きな家の美術館
 
 
 
西洋美術は企画に目を引くものが多かったかも。判りやすいコンセプトで、普段美術館に行かない人まで取り込み、行列が出来た怖い絵展。まさかのダ・ヴィンチとミケランジェロの組み合わせのレオナルド×ミケランジェロ展。三菱一号館美術館はその後のロートレック展も見せ方は良かったですね。そしてあんなに入るとは思わなかったアルチンボルド展
 
怖い絵展
 
レオナルド×ミケランジェロ展
 
トゥールーズ=ロートレックと19世紀末パリの版画・ポスター展
 
アルチンボルド展
 
 
 
日本美術は国宝展には行けずじまいでしたがなんと言っても国宝イヤーはあちこちで盛り上がっていました。数年ぶりのおもしろびじゅつワンダーランドも面白かった。琳派関連はそれ程多くは無かったですが江戸の琳派芸術燕子花図と夏秋渓流図花*Flower*華は各館ごとに趣向をこらしていてどれも面白かった。
 
週刊ニッポンの国宝100創刊
 
おもしろびじゅつワンダーランド2017
 
江戸の琳派芸術
 
燕子花図と夏秋渓流図
 
花*Flower*華―琳派から現代へ―
 
 
 
今年も美術関連の映画は多かったですが、その中でも飛びぬけていたのがメットガラでしょうか。ファッションと美術館と言う別ジャンルの組み合わせが良かったのですかね。美術館と別ジャンルの組み合わせと言う点でカフェと組み合わせた本『カフェのある美術館』も今年でしたね。
 
メットガラ
 
青い日記帳監修『カフェのある美術館』刊行記念 6次元「カフェのある美術館ナイト」
 
 
 
まぁ、でも、「今年」と言うと私に取ってはデビッド・ボウイが亡くなり(亡くなったのは去年)、DAVID BOWIE ISが日本で開催されることをきっかけに幾つもの追悼展覧会が開かれた年として記憶に残っています。去年映画で見た「DAVID BOWIE IS」が日本で開催されて、沢山の人に愛されているんだな、と改めて感じた年でした。
 
鋤田正義 デヴィッド・ボウイ写真展 SUKITA meets BOWIE“SPEED of LIFE”
 
Blows up David Bowie & Iggy Pop
 
DAVID BOWIE is IN FASHION
 
追悼 David Bowie様(去年、亡くなった時のエントリ)
 
映画「DAVID BOWIE IS」とPaul SmithでのDAVID BOWIE追悼展示(去年、映画を見たときのエントリ)
 
 
 
以前2012年に10年間の振り返りと言うのをやりましたが、そこから5年、次の10年の折り返しになったのですね。早いもので……。
 
 
 
 
 
と言うことで。見ることが出来なかったたくさんの展覧会があり、それは残念ですが、見ることが出来た展覧会でこんなに素敵なものがたくさんあって、それを楽しめると言うのは素敵なことだと思いました。また来年も素敵な展覧会をたくさん開催してくれる方々に感謝をし、それを観に行けることにも感謝し、イイ展覧会に、イイ作品に出会えるといいな、と思います。

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本という樹、図書館という森

DOMANI・明日展 PLUS × 日比谷図書文化館
本という樹、図書館という森
日比谷図書文化館
2017/12/14-2018/2/18
 
【参加作家】
若林奮
小林孝亘
寺崎百合子
宮永愛子
折笠良
蓮沼昌宏
藤本由紀夫
 
今年は年明けから始まる展覧会DOMANI。今までDOMANIに参加した作家が本や文学をテーマに作品を作ったものを展示しています。旧作も出ていますが新作が出ているのも嬉しい。何といってもこのメンバーの展示を入場料300円で見ること出来ると言うのが良いですね。撮影もOKです。
 
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今回の展示は折笠良さんが若林奮さんのノートについて語ったのが元になったとのことでした。その若林さんが在外研修の時に作成したノートが展示されています。
 
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また、折笠良さんのアニメーション作品「水準原点」は以前DOMANI展でも見ましたが、本当に凄い作品だと思います。
 
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宮永愛子さんはトランク、鍵、本などをモチーフにしたナフタリンの作品。相変わらず美しいです。
 
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小林孝亘さんは絵画と共に本棚を作品として展示。
 
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蓮沼昌宏さんのぱらぱらアニメ。キノーラと呼ばれるこれは実は本(みたいなもの)なんだと。とにかく見ていて(操作して)楽しい作品。
 
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寺崎百合子さんの図書館をモチーフにした鉛筆画は以前も見ましたがとにかく印象に残ります。
 
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藤本由紀夫さんは実はこの展示室でなく図書館の本棚の中あちこちに作品を潜ませいました。宝探しの様に図書館の森を彷徨いながら作品を見つけていきます(多分1点見つからなかった……)。
 
作家さんたちが選書したコーナーなどもあったり、本を樹に例え、図書館を森に例えるこの展覧会は、図書館と言う空間で展示するものとしてうまく出来ているのではないでしょうか?
 
 

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書の流儀Ⅱ ―美の継承と創意

書の流儀Ⅱ ―美の継承と創意
出光美術館
11/11-12/17
 
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今年は書の展覧会は多く無かったですね。出光美術館はしっかり書を見せてくれる美術館の一つとして本当に貴重な存在です。今回は漢字の書の伝統的なところから始まり、かなの書、や賛としての書など一通りの書の見方のポイントをおさらいできるものになっています。
 
漢字の書はそれほどまだわからないのですが、今回出ていた田能村竹田さんの書は良かったなぁ。
 
まぁ、とは言っても個人的にはやはり和様の書以降が好み。料紙の美しさけでなく、文字の楷書や行書、草書の違いなどにも注目……とありましたが、そうは言っても石山切の料紙の美しさはいつ観てもため息ものでした。ただ、同じ人でも楷書と草書で全く違うものでそこは面白かったです。
 
和様の書において三蹟(小野道風・藤原佐理・藤原行成)のうち道風と行成の書がありました。個人的に好きなのは道風です。ざくっと書いた文字でも美しく見えるって、あれは天才です。
 
あとは紀貫之の文字の美しさも目を惹きます。藤原定信の書は綺麗な流れを持つ書でした。まとまりすぎて几帳面そうな感じが本音を言うとちょっと苦手で、この人と友達になりたくありませんが。
 
文字って本当に見ていると人柄が出てくるようで、この人はきっと真面目なんだなぁ、とか、なんかラフな人そう、とか、勝手にどんな人かを想像しながら楽しんでます。藤原公任の書なんかは、この人はかなり癖がある人なんだろうな、と思わせるような書でした。
 
寛永の三筆(本阿弥光悦・近衛信尹・松花堂昭乗)は3人の書があります。まぁ、本阿弥光悦のデザインセンスは見事過ぎです。文字の線の太さをアレンジするところとか本当に計算高い。
 
後は西行の書の完成度の高さ、芭蕉のセンスの良さも見惚れる。
 
過去の書の展覧会の仮想を見ると、だいたい同じ人の書が良いと書いているので、まぁ、間違いなく好みはあるのでしょう。それを知識として形態化していかなくてはいけないのでしょうけどね。

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気になるメモ(アート編)2018年度以降版20171224

メリークリスマス!クリスマスプレゼントでもなんでもありませんが、恒例のこれからやるアート展覧会、気になるメモシリーズです。もう年末なので2018年以降にやる展覧会メモです。色々発表されてきたのでちょっとまとめがてら。
 
と言うか恒例と書きながらも、この気になるメモシリーズ今年は4月から更新してなかったのね。うーん、もっとマメに刷新しなくてはね。来年の私に期待。
 
【既に始まっている展覧会】
 
江之浦測候所
2017/10/9 一般公開開始
※早く行きたい!
 
トゥールーズ=ロートレックと19世紀末パリの版画・ポスター展
三菱一号館美術館
2017/10/18-2018/1/8
※ロートレック!良い雰囲気でした(過去に感想エントリあり)。
 
THE ドラえもん展
森アーツセンターギャラリー
2017/11/1-2018/1/8
※現代アート展としても良かったです(過去に感想エントリあり)。
 
ROPPONGI HILLS A/D GALLERY
2017/12/15-2018/1/14
※行かねば。
 
「北斎とジャポニスム」展
国立西洋美術館
2017/10/21-2018/1/28
※ジャポニスムの方に興味有り。
 
毛利悠子 グレイ スカイズ
藤沢市アートスペース
2017/12/2-2018/1/28
※藤沢出身の毛利さんが藤沢で展覧会!
 
藤本由紀夫
http://shugoarts.com/
ShugoArts
2017/12/2-2018/2/3
※気になる。
 
国宝 雪松図と花鳥
三井記念美術館
2017/12/9-2018/2/4
※美術館でバードウォッチングだとぉ!?
 
DOMANI・明日展 PLUS × 日比谷図書文化館
本という樹、図書館という森
日比谷図書文化館
2017/12/14-2018/2/18
※参加作家:
若林奮/小林孝亘/寺崎百合子/宮永愛子/折笠良/蓮沼昌宏/藤本由紀夫
 
装飾は流転する 「今」と向き合う7つの方法
東京都庭園美術館
2017/11/18-2018/2/25
※見たいなぁ。
 
所蔵作品による"なんだろう"展+新収蔵品展
平塚市美術館
2017/12/9-2018/2/25
※なんだろうってなんだろう?
 
鈴木康広 始まりの庭
彫刻の森美術館
2017/8/5-2018/2/25
※行きたいなぁ。
 
草間彌生美術館開館記念展
「創造は孤高の営みだ、愛こそはまさに芸術への近づき」
http://yayoikusamamuseum.jp/
草間彌生美術館
2017/10/1-2018/2/25
1日4回(11:00 / 12:30 / 14:00 / 15:30 各回入れ替え制)
※行かねば。
 
『道後オンセナート2018』「アートにのぼせろ~温泉アートエンターテインメント~」
道後温泉周辺
2017/9/2-2019/2/28
※メインアーティスト:大巻伸嗣/三沢厚彦/浅田政志/梅佳代
 
中谷芙二子+宇吉郎 グリーンランド
銀座メゾンエルメス
2017/12/22-2018/3/4
※霧が出るのでしょうか?
 
ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー
金沢21世紀美術館
2017/11/25-2018/3/11
※今年の金沢行きはこのタイミング決まり!
 
熊谷守一展
東京国立近代美術館
2017/12/1-2018/3/21
※これは、これは楽しみですよ!
 
レアンドロ・エルリッヒ展
2017/11/18-2018/4/1
※とても楽しい展覧会でした(過去に感想エントリあり)。
 
三鷹の森ジブリ美術館「食べるを描く。」
2017/5/27-2018/5月
※ジブリ映画に出てくる食べ物って美味しそうだよね。
 
 
 
 
【これから始まる展覧会(以下明記無いものは2018年の開始日付)】
 
生誕150年記念 横山大観 ―東京画壇の精鋭―
山種美術館
1/3-2/25
※大観イヤーの口火を切る展覧会。
 
小沢剛展
千葉市美術館
1/6-2/25
※千葉市美で小沢さん!?
 
現代美術に魅せられて―原俊夫による原美術館コレクション展
原美術館
前期 1/6-3/11
後期 3/21-6/3
※原さんが選ぶコレクション展!
 
未来を担う美術家たち 20th DOMANI・明日展
国立新美術館
1/13-3/4
※参加作家:
雨宮庸介/猪瀬直哉/田中麻記子/中谷ミチコ/中村裕太/西尾美也/増田佳江/mamoru/三宅砂織/盛圭太/やんツー
 
谷川俊太郎展
東京オペラシティアートギャラリー
1/13-3/25
※谷川俊太郎だと!これは!
 
トラベラー:まだ見ぬ地を踏むために
国立国際美術館
1/21-5/6
※展示作家が凄い。集大成。
 
en[縁]:アート・オブ・ネクサス
-第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館帰国展
ギャラリー間
1/24-3/18
※会期変更で年明けに。
 
ルドン-秘密の花園
三菱一号館美術館
2/8-5/20
※ルドンの世界へようこそ。
 
会田誠「GROUND NO PLAN」展
“東京は、日本は、何処に向かうべきか―会田誠の愚案・暴案10連発以上!”
青山クリスタルビルB1F、B2F
2/10-2/24
※なんか面白いことやりそうな雰囲気。
 
寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽
サントリー美術館
2/14-4/8
※雅、見たいです。
 
至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
国立新美術館
2/14-5/7
※早めに行かねば混みそう。
 
Asian Art Award 2018 supported by Warehouse TERRADA ファイナリスト展
TERRADA ART COMPLEX 4階
2018/3/3-3/18
※AKI INOMATA、小金沢健人、冨井大裕、和田昌宏
 
くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質
東京ステーションギャラリー
3/3-5/6
※注目の建築展。
 
桜 さくら SAKURA 2018 ―美術館でお花見!―
山種美術館
3/10-5/6
※きっと見たら幸せな気持ちになれる、かも。
 
ここから展(仮称)
国立新美術館
3/17-3/25
※どんな展覧会なのか、期待。
 
ヌード展
横浜美術館
3/24-6/24
※たぶん、凄いと思う。脱いだら凄い、とは違う。
 
こいのぼり―須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション
国立新美術館
4/11-5/28
※何をやるのだろうか?
 
生誕150年 横山大観展
東京国立近代美術館
4/13-5/27
※そう、2018年は大観イヤー。
 
創刊記念『國華』130周年・朝日新聞140周年「名作誕生-つながる日本美術」
東京国立博物館
4/13-5/27
※日本美術好きなら見逃してはいけない。
 
五木田智央 PEEKABOO
東京オペラシティアートギャラリー
4/14-6/24
※五木田さんの展覧会を都内、オペラシティなのかぁ。
 
建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
森美術館
4/25-9/17
※期待の建築展。
 
竹久夢二展(仮称)
東京ステーションギャラリー
5/19-7/1
※夢二とあの空間は合いそう。
 
琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―(仮称)
山種美術館
前期:5/12-6/3
後期:6/5-7/8
※数少ない琳派、見逃せません。
 
平田晃久展
ギャラリー間
5/24-7/15
※今年のギャラ間は若手(?)の建築家が多い。
 
イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展
6/6-7/29
上野の森美術館
※まぁ、間違いなく人は入る展覧会。
 
琳派−光悦と光琳
MOA美術館
6/8-7/17
※熱海に行くならここかな。
 
人麿影供900年 歌仙と古筆
出光美術館
6/16-7/22
※気になりますね。
 
小瀬村真美:幻画~像(イメージ)の表皮
原美術館
6/16-9/2
※これは、行かねば、行きたい。
 
ゴードンマッタ=クラーク回顧展
国立近代美術館
6/19-9/17
※じっくり見たい展覧会です。
 
ショーメ展:パリのティアラ、ジュエリーの魅力
三菱一号館美術館
6/28-9/17
※煌びやかな世界。どうせ買える世界ではないから女性と一緒に行かない方がいいかも。
 
生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。
東京ステーションギャラリー
7/14-9/9
※ステーションギャラリーでいわさきちひろ展!?
 
イサム・ノグチ ─ 彫刻から身体・庭へ
東京オペラシティアートギャラリー
7/14-9/24
※あのMOTのは超えられないにしろ、どこまで独自の展覧会になるのか。
 
モネ それからの100年
7/14-9/24
横浜美術館
※うわー、混みそう!
 
デザインあ展 in TOKYO
日本科学未来館
7/19-10/18
※これも混みそう。夏休み需要ですかね。
 
藤村龍至展
ギャラリー間
7/31-9/30
※展覧会向きな気がするね、藤村さん。
 
没後50年 藤田嗣治展
東京都美術館
7/31-10/8
※藤田展の決定版となるか?
 
荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋
国立新美術館
8/22-9/24
※ウィリリリィィー(楽しみで、もうコメントできない)。
 
仙厓礼讃
出光美術館
9/15-10/28
※仙厓をまとめて見るいい機会。
 
横山華山展(仮称)
東京ステーションギャラリー
9/22-11/11
※崋山ときましたか!すごい、このマイペースな展開(褒めてます)。
 
フェルメール展
上野の森美術館
10/5-2019/2/3
※うわーうわー、8点もフェルメールが来る!早く行かないと混むね。これ、絶対に。
 
ルーベンス展
国立西洋美術館
10/16-2019/1/20
※この時期の上野は一体何?ルーベンスまで来るの?
 
田根 剛展 Archaeology of the Future
ギャラリー間
10/18-12/23
※田根さんの展覧会はオペラシティと連動ですね。
 
田根 剛 Archaeology of the Future
東京オペラシティアートギャラリー
10/19-12/24
※オペラシティの建築展は面白いことが多いので期待。
 
ムンク展
東京都美術館
10/27-2019/1/20
※ムンクの叫び!フェルメールとルーベンスとムンクを同じ時期に上野で!
 
吉村芳生の世界展(仮称)
東京ステーションギャラリー
11/23-2019/1/20
※上野を横目にこちらは相変わらずマイペース、笑。でも見たい。
 
扇の国、日本(仮称)
サントリー美術館
11/28-2019/1/20
※日本美術頑張って欲しい秋から冬。
 
石川直樹 この星の光の地図を写す
東京オペラシティアートギャラリー
2019/1/12-3/24
※これは行きます、行きますとも。
 
RCRアーキテクツ展
ギャラリー間
2019/1/24-3/24
※RCRアーキテクツ、いろいろ活動している方々なのね。
 
ボルタンスキー回顧展(仮称)
国立国際美術館
2019/2月上旬-5月下旬
※おー、庭園美のときは賛否ありましたが、これはどうなるか。
 
ムーミン展
森アーツセンターギャラリー
2019/4/9-6/16
※リニューアルしたフィンランド・タンペレのムーミン美術館から原画がくる。名古屋と岩手に巡回。
 
 

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デイヴィッド・シュリグリー「ルーズ・ユア・マインド―ようこそダークなせかいへ」

デイヴィッド・シュリグリー「ルーズ・ユア・マインド―ようこそダークなせかいへ」
水戸芸術館 現代美術ギャラリー
10/14-2018/1/21
 
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水戸芸術館のデイヴィッド・シュリグリー展、この計算された(多分)力の抜け方……これぞ現代アートと言う作品が並ぶ展覧会でした。現代アートは良く判らないんだよねぇ、と言われますが、まさに良く判らないそんな作品が並んでいるのですが、が、しかし、そのどれもが力が抜けていてくだらない。ここまでくると、うん、別に判らなくていいよね、と楽しくなってきます。
 
このシュリグリー、イギリスの現代アートの有名なターナー賞にもノミネートされたことのある作家さんです。ロックバンドのブラーのミュージックビデオも作っています。
 
Blur - Good Song
 
 
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今回の展覧会は写真撮影も可能でした。このために水戸まで、と言うのは難しいかも知れませんが、もしあちら方面に行くことがあればアートファンなら立ち寄っても損はない展覧会です。入口にNO PHOTOGRAPHYと言うシールを貼っておきながら、入口においてあるサインには撮影OKのアイコンが描かれています。作家のジョークがここから始まっています。
 
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入ってすぐにある作品がこの黒い点ですからね。これが作品なんですよ。まぁ、面白いくらいにバカにされているようで嬉しいです。
 
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そしてこの顔出しパネル……はい、こんな感じです。
 
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展覧会と言う文字が一本棒が少ないネオンサインとDEATHと書かれた扉「死の門」から会場に入っていきます。これは裏もありますので部屋に入ってからご確認を。
 
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そして壁にいっぱいの落書き。これがシュリグリーの頭の中。上からぶら下がっているのは彼の作品が描かれているTシャツ。色んな国で実際に製作されたもので、今も販売されているものもあります。日本だとユニクロが作っていますね。ユニクロのもありました。
 
DAVID SHRIGLEY - SPRZ NY - Uniqlo
 
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なんか長靴が並んでいると思ったら全部陶器だったりね。
 
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この首の無いダチョウ。こんな感じの動物の剥製を使った作品は他にも作っていて、有名なのは「I'M DEAD」と言うプラカードを掲げた犬の剥製の作品でしょうか。この展覧会にはそれはありませんでしたが。
 
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次の部屋を見ると「Good」と親指を立てている巨大な立体作品が見えます。
 
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部屋に入ったら、親指長っ。ロンドンのトラファルガー広場に展示したブロンズ像作品をバルーンで作り直してここに持ってきたものです。
 
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次の部屋がまたなかなか面白い。写真の手間左に見えるうねうねのアレみたいな、腸みたいな、鎖みたいな、粘土でできたものも気になりますが、写真右側の方で動いているものに目が行ってしまいます。。
 
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自動掃除ロボットみたいなものに顔の作り物をかぶせて、その鼻にペンを刺して、そうするとロボットが動く軌跡の絵画が描けます。壁に掛けられているのが、はい、それです。この作品のタイトルは「アーティスト」。
 
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後は、この部屋の奥の壁に描かれていたスケッチブックの絵。以前、手前にある台には像が置いたあったそうです。それをいろんな人がスケッチした絵が掛けられています。像はもう無いので、そのスケッチを見てどんな像だったのかを想像するしかありません。
 
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アニメーション作品も多く作っています。もちろんブラックユーモア脱力系。アニメの登場人物はマックを使っていましたね。
 
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とまぁ、こんな具合で、現代アートって判らないなぁな人には判らないままの世界だし、現代アート好きなら面白い!とはまるようなそんな偏った作品ばかり。偏ってるのがアリなんだと思わせるような展覧会ですね。
 
 

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MOOMIN パペット・アニメーション展

映画「ムーミン谷とウィンターワンダーランド」公開記念
MOOMIN パペット・アニメーション展
松屋銀座 8階イベントスクエア
11/28-12/11
 
銀座の松屋ではムーミン関連の展覧会を良くやっていますが、今年は渋い。パペットアニメムーミンを取り上げています。
 
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と思ったらパペットアニメのムーミンの新作が出来たのですね。そのプロモーションも兼ねているようです。パペットアニメと言うのは人形をこま撮りしたものです。今までに作られたパペットアニメのムーミンは比較的知る人ぞ知る的な扱いのマニアックなものだった気がします。
 
新作パペットアニメーション「ムーミン谷とウィンターワンダーランド」
http://www.moominswonderland.jp/
 
 
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今までのパペットアニメムーミン作品のDVDボックスなどは結構高くて買った人は少ないですよね。ええ、私は買いましたが何か?そんなマニアックさを緩和するように写真撮影コーナーなどを設けて、普通のムーミンファンが来てもなるべくがっかりしない様に頑張っているようにも見えます。
 
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入口のところにはムーミンの本の表紙を書き割り的にしたものがドーンと。ここも撮影可能。パペットアニメの説明なども会場にはあるのですが、まぁ、それも頑張っているのは判るけど、一般的にはとっつき難いでしょうね。
 
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この書き割り表紙シリーズ。この写真一番手前にある「ムーミン谷の夏まつり」が私は一番好きなお話です。アニメでしたムーミンを見たこと無い人は一度、小説版を読んでみて欲しいです。結構深い世界観ですよ。
 
 
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百貨店をあげて(?)頑張っている感じで、エレベーターの扉内側にもムーミンたちがいました。
 
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あとは、ショーウィンドウもムーミンがいます。パペットアニメバージョンはやはり可愛く無……いや、独特です。
 
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アニメ版はキャッチーですかね。モラン大好きです、寂しいおばあさん。あと、ニョロニョロも。
 
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やはり、パペットには限界あるのを感じたのか大きめのウィンドウはアニメ版ですかね。
 
まぁ、万人請けはしないのは判っていますが、これを見た何割かがパペットアニメのムーミンを気に入ったり、パペットアニメーションと言う手段自体を知って興味持ってくれると嬉しいですね。
 
ただし、さすがムーミンです。グッズコーナーは人気ですね。あの販売コーナーの売上が良いコンテンツは百貨店的には取り上げやすいのかもしれませんね。

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オットー・ネーベルナイト(6次元ナカムラクニオさんトークイベント):オットー・ネーベル展 シャガール、カンディンスキー、クレーの時代

オットー・ネーベル展 シャガール、カンディンスキー、クレーの時代
Bunkamura ザ・ミュージアム
10/7-12/17
 
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東急百貨店本店ショーウィンドウ
 
Bunkamura ザ・ミュージアムで開催された学芸員の廣川暁生さん×6次元ナカムラクニオさんのトークイベントに参加してきました。閉館後の展覧会会場を廻りながらお二人の話を聞くという贅沢なイベントです。
 
※写真は特別に撮影の許可を得ています。
 
トークをしたナカムラクニオさん:6次元http://www.6jigen.com/
 
 
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会場内トーク風景
 
このオットー・ネーベル展、なんかデザイン好きとしては気になっていたのですよ。そう言う人多いと思います。でも、なんか、ざっくりとカンディンスキーとかクレーっぽいと言う「微妙な」イメージが自分の中にあって、なかなか行けていませんでした、私。そういう人多いと思います。いや、でもね、デザイン好きなら行った方がいいですよ、この展覧会。ってようやく見に行った私が言うな、と言う感じですが、笑。
 
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ネーベル展入口
 
ナカムラさんのトークがあるというのをきっかけに行って気づいたのが、まず、オットー・ネーベルの絵、なんかカワイイのですよ。比較的あたたかみのある色を使っているからでしょうか?うん、暖かく優しいのがカワイイ。上の写真、この展覧会の入口のところからしてカワイイ。受付のカウンターはハラーシステムを使っていますかね?なんか優しい色合いのモンドリアン風にも見える。
 
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ネフの積み木
 
展覧会のはじめの部屋ではネーベルと同時代に活躍した初期バウハウスの活動が紹介されていました。ミュージアムショップではバウハウスのネフの積み木も売っていました(上の写真)。展示ではブロイヤーの椅子やグロピウスの椅子などもあり、デザイン好き必見です!
 
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左:「夕暮れる(エロマルディ海岸)」1930年、右:「建築のフォルムと緑」1931年 共にオットー・ネーベル作(ベルン美術館所蔵)
 
ネーベルは建築技師としてスタート、詩人となり、絵を描き、俳優としても活躍したという人とです。多才と言うか、節操ないというか、ですが、おそらく彼の中ではそれらの活動は繋がっていたのだと思います。それが一番顕著に出ているのがこの建築を描いたシリーズではないでしょうか?
 
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左:「プロイセンの塔」1930年、右:「建築的な青」1933年 共にオットー・ネーベル作(ベルン美術館所蔵)
 
この建築シリーズ、個人的にこの展覧会の中で一番好きなシリーズでした。透明感、重なり感にシンプルさや幾何学的な単純化、そして色合い。絵としては同じ時期に描かれた大聖堂シリーズの方が立派なのですが、私はこのあたりの絵が好きです。 
 
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「イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)」1931年 オットー・ネーベル作(オットー・ネーベル財団所蔵)
 
展覧会ポスターにも使われています。ネーベルがイタリアで風景を色分解して解析したスケッチ。これが先ほどの建築シリーズにつながります。町を色で捉える、この視点は凄いです。前の建築シリーズの構図から風景に広げてここまでたどりついたのだと思います。
 
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ネーベルのスケッチブック等
 
ここのコーナーにあるスケッチブック、完成作品よりもこちらの方がネーベルの頭の中を覗き込むようで、とにかく面白い。色の捕らえ方や独自の視点、発想の元ネタがここにあります。デザイン好きな方、ここは必見ですよ、本当に!
 
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一番左:「赤く鳴り響く」1935年,1945年 オットー・ネーベル作(オットー・ネーベル財団所蔵)
 
この後、抽象さがより強くなっていくのですが、音楽的な絵画があったり、非対称と言う言葉を使ってイメージを絵に表現していきます。中国の易経の世界を取り入れたりもしていたそうです。正直ここら辺(特に音楽のところなど)はクレーの影響が強いようにも思えますが、どちらかが真似をしたというよりも、それぞれの見る方向が同じで、その結果行き着くところ(絵)が似ていた、と言う事だったようですね(ネーベル本人談)。
 
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左から「小さな世界2/小さな世界3/小さな世界4/小さな世界7」1922年 ワシリー・カンディンスキー作(宮城県美術館)
 
初期の頃はシャガールの色合いに影響を受け、そしてカンディンスキーやクレーと繋がりもあったネーベル。ぱっと見ると似たような感じの絵もあります。この展覧会ではシャガール、カンディンスキー、クレーの絵もあり、実際に見て比べることが出来るのがまた贅沢です。ぱっと見の形はクレーに似ていても、色の塗りつぶし方、描き方や塗り方のラフさ/緻密さはかなり違ってたりするものです。写真や印刷ではこれは判らない。見に来て良かったと(シャガールやカンディンスキーやクレーの絵を見ることが出来たという点でも、ですが)思いました。
 
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会場内トーク風景
 
そしてルーン文字や近東に影響を受けたシリーズと続きます。ルーン文字を絵画化していたネーベルは近東の同じような文字をデザイン化した模様を見て、自分のやっていたことは間違っていなかった……と思ったのだとか。トークショーはこの部屋でまとめトーク。
 
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トークショー配布資料:ナカムラさんの解説
 
ちなみにネーベルは「バウハウスは私の事柄ではない」と言っていたようですね。あんなに似ているのに、笑。まぁ、先に書いた様に、結果行き着くところが……と言うことなんでしょうけど。じゃあ、何故カンディンスキーやクレーなどと親交があったかと言うと、バウハウスの活動と関わっている女性と結婚したことが大きな影響だったようですね。女か……笑。
 
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ミュージアムショップのグッズコーナー
 
ネーベルの作品ってデザイン的にも使いやすいのか、とにかくグッズがいいです、カッコいいです。欲しくなります。6次元 ナカムラさんも言っていましたが、芸術性を高めたクレーやカンディンスキーに比べて、ネーベルは職人的な要素が強いのではないかと。それでモダニスムなどとは違い温かみがある印象が残るそんな作品が多いのではないかと。この暖かさがグッズになっても出ているような気がします。
 

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クレマチスの丘:生命の樹/日高理恵子「空と樹と」/ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀

久々にクレマチスの丘に行ってきました。ヴァンジ彫刻庭園美術館で「生命の樹」展と日高理恵子「空と樹と」展、ベルナール・ビュフェ美術館で「ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀」を見てきました。
 
 
 
クレマチスの丘
 
静岡の三島駅から無料シャトルバスで20分強のところにある大きな公園です。途中にハンバーグで有名なさわやかを通りすぎて、ここで下ろしてくれないかと何度言いかけたことやら。大きな公園内にヴァンジ彫刻庭園美術館IZU PHOTO MUSEUMベルナール・ビュフェ美術館井上靖文学館などの施設があるのでアートファンには有名なところですね。
 
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ヴァンジ彫刻庭園美術館の前に通り過ぎるのがIZU PHOTO MUSEUM。現代美術作家、杉本博司さんの設計です。
 
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よく見ると杉本さんっぽいですね。床とは特に。今回は時間の都合で中には入りませんでしたがタイミングが合えば一度は入ってみたいです。
 

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こちらからヴァンジ彫刻庭園美術館側に草間彌生作品がありました。これ前からありましたっけ?はじめて見た気がします。
 
 
 
ヴァンジ彫刻庭園美術館
 
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現代アート関連で結構良い展覧会やっているんですよね、こちら。建物やそこまでのアプローチもいい感じです。
 
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有名なこいつの前はインスタ映えスポットです。
 
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この美術館は展覧会見た後に広がる庭園も美しい。
 
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薔薇の季節は少し過ぎてしまいましたがまだ幾つか残ってくれていました。
 
 
日高理恵子「空と樹と」
「生命の樹」
ヴァンジ彫刻庭園美術館
4/22-11/30
 
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展覧会は日高理恵子「空と樹と」/「生命の樹」二つの企画展を開催していました。写真は日高理恵子「空と樹と」展の作品です。このエリアのみ撮影可能でした。二つと入ってもテーマが樹なので関連して繋がっている展覧会ともいえます。
 
日高理恵子「空と樹と」展では日高さんの悲しげででもどこか力強い枯れ木のシルエットはとても好きです。他にも葉と枝がグレーの色分けされている絵なども。日本画の素材を使っていると言うのもなんだか好きな理由の一つなんですよね。
 
「生命の樹」展では様々な作家が描く樹の作品があります。小林孝亘さんや杉戸洋さんの独特な風合いの絵。棚田康司さんの彫刻も一見唐突に現れるように見えますが、常設で設置されているGiuliano Vangi作品に対応しているようです。1本の柿の木を撮影した宮崎学さんの作品やバオバブを写した本橋成一さんの作品、華雪さんの書の作品もありました。佐々木愛さんのガラスに描かれている作品も良かったなぁ。これ残らないのかな?
 
 
 
ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀
ベルナール・ビュフェ美術館
前期:3/18-2018/1/16
後期:2018/1/18-2018/9/4
 
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こらちもかなり久々になります。前期展を見てきましたが、たたみかける様にビュフェの絵が現れてくる展覧会でした。ビュフェが開催していた「テーマ展」、その個展毎回のテーマ「受難」「サーカス」などを追っていきます。「ニューヨーク」の絵はかなり見所だと思います。「日本」をテーマにした絵も良かったです。個人的には「博物館」系の動物や鳥の絵が一番好き。
 
他にも「モンマルトル」コーナーでは他にもユトリロヴラマンクキスリングなどの作品なども。後半にはドン・キホーテなどのかなり大きな作品の展示が続いてました。途中でいきなり写実風な絵を描いたりしているのにはビックリです。この展覧会、作品を一部入れ換えて後期展も開催されるのですよね。ビュフェ好きはコンプリートしなくてはいけない展覧会ですね。
 
 
 
帰りには、まぁ、静岡だものね、そりゃあね、生桜えびとか生しらすとか近海もののね、なんというかね。それですよ。
 
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