器・工芸

金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など―

金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など―
https://www.okada-museum.com/exhibition/
岡田美術館
4/6-9/29
 
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金屏風まつり!ってくらい金の屏風が並んでいる展覧会。本当は箱根初日の夕方に行こうかと思っていたのですが、ポーラ美術館で思ったよりも時間がかかってしまったので、急遽、二日目の朝オープンすぐに来ました。この美術館のすぐ隣の宿に宿泊したので来易くてよかったです。
 
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金屏風と言えば狩野派、実は金屏風もやっていました長谷川派、金屏風なら俺らも忘れちゃいけない琳派と名作そろい踏み。近代の橋本雅邦や竹内栖鳳の描いた金屏風まで揃っているので、まぁ、日本画ファン大満足な展覧会でした。個人的には神坂雪佳の屏風が欲しい!
 
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金と言っても様々なものがあり、マットで光沢を抑えた金、激しく煌く権力の象徴のような金。技法も金箔はもちろん金泥もある。描かれているものも花鳥画、名所絵、物語絵などいろいろ。雲や霞で技法を変えていたりもします。パット見ではキラキラしているとだけしかみえない金屏風に色々とあるのがわかります。それを比べられるという貴重な展覧会でした。
 

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シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート/ポーラ美術館 コレクション名作選/半澤友美「The Histories of the Self」展

夏休みに箱根に行ってきました。温泉と美術館。ポーラー美術館には去年も夏に来ているのですが、今年は実施されている展覧会、これを見に行きたくてそれで旅行先を箱根にしたようなものでした。
 
シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート
https://www.polamuseum.or.jp/sp/syncopation/
ポーラ美術館
8/10-12/1
 
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とても良い展覧会でした。ポーラ美術館が持つコレクションと現代アートを見比べることが出来るような構成の展覧会です。現代アートに焦点を当てた企画展はポーラ美術館初だ言うのは意外でした。
 
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入口にあったモネの作品に呼応していたセレスト・ブルシエ=ムジュノの現代アート作品が素晴らしく良かったです(これのみ撮影NGでした)。作られた池の中に流れる水流。その上に幾つも浮かぶ陶器がそれぞれぶつかり合って音を立てます。それがまるでガムランの音楽や教会で鳴る鐘の音の様に鳴り響くのがとても気持ちよいです。水流は人工的な操作だとしても、陶器がぶつかり合って立てる音は偶発的なもの。それが宗教的な音楽の様に聞こえるとは、そういう音楽は自然の法則に則って奏でられて居るのでしょうか?この音を聞きながらいつまでもこのスペースに留まって聞いていたかったです。
 
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もう一つ、屋外の作品ですがスーザン・フィリップスの作品が良かった。屋外の遊歩道を歩いていると奥のほうから笛の音が聞こえてきます。楽曲のフルートの旋律を断片的に11個のスピーカで流しているという作品。この日は雨でしたが、雨の音と鳥の声、沢を流れる水の音にフルートの旋律が混ざりとても良かったです。
 
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さて、この展覧会、タイトルが「シンコペーション」と言うことでも判るように音楽をイメージした展覧会になっています。展覧会入口にマティス「ジャズ」があることでもそれがわかります。昔の巨匠達の作品と現代アートの作品がジャズのセッションをするような展覧会とでも言うイメージの様です。決して「音」を使った作品集めたという訳ではなく、でも音がながれるようなイメージで構成されているのかもしれません。
 
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マグリットの描く不思議な世界と石塚 元太良が撮った現実なのに不思議な世界観を持つ写真。マネの絵画と並ぶティルマンスの写真。
 
シンコペーションという音楽用語、つまりリズムに変化をつける技法のことですが、巨匠の作品がメインだとしたら、現代アートを変化する拍としてリズムを楽しむような展覧会です。今まで何度かこの美術館に来ていますが、とにかく巨匠の名作品が多い。ただ、ここに来る人の多くは美術にそこまで普段触れていない観光客。見ていると、ここまでものが多いと1点1点をじっくり見ない場合が多いのですよね。ただし、今回の展覧会では展示数が少ないこと、体感的な現代アートと並んでいるので巨匠作品の方も体感するようにじっくり見ること、などが重なって本当に一点一点じっくりと対話しながら見ている人が多いです。現代アートとの組み合わせの展示としてはとてもうまく相乗効果が上がっている例ではないでしょうか?
 
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横溝 静の映像作品の部屋にはモネやルノワール、ボナールなどがありました。ここの部屋も良かった。特にボナールの絵の存在感は目を引きますね。
 
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ダリの絵と対峙するのはアリシア・クワデの作品。鏡かとおもったらガラスの向こうに同じものを置いてあったり、自分が映ったり、向こうが見えたり、どれが本物でどれが虚構なのかがわからなくなってしまうような作品でした。
 
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アブデルカデル・バンシャンマが部屋中に描くことによりとても力のある空間が生まれていますが、それに負けていないのがクールベの絵でした。
 
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セザンヌ、ピカソ、藤田嗣治のそれぞれ癖のある絵には渡辺 豊が模写でもないパロディでもない、巨匠達のイメージの流用した絵を混ぜて展示しています。
 
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カンディダ・ヘーファーとプリンツ・ゴラムはロダンとセザンヌの構図と重なり、磯谷 博史とピカソはモチーフが重なっています。
 
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石塚 元太良の写真はこちらにも。セザンヌの構図と対峙しています。ゴールドラッシュ後の茶廃墟の写真がとても良かったです。
 
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オリヴァー・ビアが反響音を拾うのは東洋の古い陶磁器たちです。ポーラ美術館のコレクション作品をとてもうまく使っている展覧会だと思いました。
 
 
 
ポーラ美術館 コレクション名作選
https://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20190810c01/
ポーラ美術館
8/10-12/1
 
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コレクション展示も企画展に連動するようにコレクション作品が呼び合うような展示になっていました。ドガの踊り子達と壷などの組み合わせ。
 
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ガレなどのガラス器と印象派の描く花などもポーラならではの組み合わせですよね。
 
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そういえば屋外にあったこの作品って誰のでしょう?この前、この館で展示をしたシムラBrosのようにも見えますが、さすがにまだここに屋外パブリック作品を置くには展覧会から間が立ってない気もしますが……。
 
 
 
半澤友美「The Histories of the Self」展
https://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20190810ag01/
ポーラ美術館 アトリウム ギャラリー
8/10-12/1
 
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若手の現代美術作家の紹介コーナーでは紙漉きの手法を使って独自の紙の世界を創り上げる半澤友美の作品でアトリウムを埋め尽くしていました。

 




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メスキータ/more than Reason/台所見聞録/中田雅巳展

メスキータ
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201906_mesquita.html
東京ステーションギャラリー
6/29-8/18
 
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正直好きなタッチの作品ではなく、行くのを後回しにしていたのですが、行ってみたら、なるほど、面白いなと。まぁ、実際に見ても好きかどうかで言うと嫌いなタイプの作品になります、個人的に。
 
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ただ、おそらく今後これだけメスキータの作品をまとめて見ることは無さそうですし、展示の構成なども面白いですし、作品を見るということ以外にもいろいろと楽しめる要素のあった展覧会でしたね。
 
 
 
more than Reason 隈研吾+山口一郎(NF/サカナクション)+森永邦彦(ANREALAGE) 展
https://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g2-1907/
LIXILギャラリー
7/20-9/24
 
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白と黒、の抽象的な女性の像が浮いています。その像から発するように空間を埋め着くす黒と白の幾何学的な立体。そこに流れる音。情報としては少なく、削り取ったような展示ではあります。
 
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入口にあった言葉のカードの裏からアクセスする3種類の音楽を聴きながら見ていくと、音楽によってその見方が変わっていく気がします。何でもないものをその見方で感じ方がどう変わっていくか、それを体験するような展示に思えました。
 
 
 
台所見聞録-人と暮らしの万華鏡-
https://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g-1903/
LIXILギャラリー
6/6-8/24
 
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台所をその機能や目的をつかみながら時代や国や設計者などで解体していくような展示で面白かったです。台所の主役が水なのか火なのか。北と南で変わるその主役。模型やイラスト、建築家の作った台所の写真などが展示されていました。
 
 
 
中田雅巳展 -SEN-
https://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g3-1906/
LIXILギャラリー
6/147-8/27
 
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九谷焼の作家さんですが、シンプルな造形と色の作品が並びます。ただ、その作品の作り方は繊細でかなり手間がかかるやり方。この様なチャレンジが新しい久谷の一つの姿なのかもしれません。
 
 
 
つくり手と暮らしを結ぶ 「炊く」 ごはんをおいしくいただく道具たち
https://www.livingculture.lixil/topics/culture/nodes-1906/
LIXIL:GINZA
6/27-9/30
 
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ご飯の回りにある道具たち。木や竹などの材料、それらを作る技術などを踏まえて、「炊く」と言うのをテーマにして展示されていました。
 
 
 
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この日、京橋と東京駅の間を歩いたのですが、旧ブリヂストン美術館が出来上がってきましたね。楽しみです。 
 

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Mechanical Sensations/蚊遣り豚×36/PIXARのひみつ展

Mechanical Sensations
https://art-view.roppongihills.com/jp/shop/adgallery/mechanicalsensations/index.html
六本木ヒルズA/Dギャラリー
6/21-7/7
 
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10名のアーティストのグループ展。注目はケント紙を使った作品を生み出す2大アーティスト、伊藤 航と小坂 学がそろっています。
 
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この時計は小坂 学の作品。ペーパークラフトなんですよね、これ。リアルすぎです。
 
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この細かい工作は伊藤 航のペーパークラフト作品。まさに基盤、回路といった今回のテーマ。
 
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小坂 学作品は他にもあります。とにかく紙で球形に近いものを作るときはどうするのでしょうね。
 
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伊藤 航の作品はさらに変質的(褒め言葉)。ファンのやつなんてたまらないですね。
 
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ナカダマコトの少しづつ違う形の木彫を幾つも作り、それでコマ撮りアニメを作るという作品は大変そうですね。
 
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照井 譲の樹脂のつぶを一つづつ置いて作っていった作品。根気が要りそうです。
 
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村松英俊の良く見ると一部が大理石の彫刻になっている作品も面白い。

 
 
蚊遣り豚×36
https://art-view.roppongihills.com/jp/shop/news/2019/06/3235/index.html
六本木ヒルズ A/Dスペース
6/19-7/7
 
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こちらは36人の作家が作った蚊取り線香入れの豚。
 
アサ佳、足立貴隆、伊豆野一政、伊藤千穂、稲垣 直、井上裕起、馬川祐輔、金田花季、兼行誠吾、小孫哲太郎、篠原 希、シマムラヒカリ、志村観行、白木千華、高木基栄、瀧下和之、田中雅文、ツォン ウェンティン、苫米地正樹、戸屋ちかこ、ナカムラジン、沼野秀章、原 泰介、原田省平、廣崎沙羅、穂高隆児、堀口彩花、正守千絵、水谷 満、宮岡貴泉、宮下サトシ、宮田 琴、村越琢磨、山口由次、山田浩之、横山玄太郎
 
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井上裕起さんのは上にサンショウウオ!もう豚関係なく。
 
 
 
PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス
https://www.tokyocityview.com/pixar-himitsu-ten/
東京シティビュー
4/13-9/16
 
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まぁ、正直ピクサーものはあまり今まで見たことないのですが、子ども達やカップルが楽しそうに遊んでいる雰囲気は良いですね。
 
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女性の何人組かで来ている人も多いですが、ピクサーが好き仲間なのか、たまたま六本木ヒルズに来て遊んでいるのか。そういう、たまたま来ても楽しいと言うのはこう言うエンタメ系の展覧会の良いところ。
  
 
 
 
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六本木ヒルズの上からの名建築見学。黒川紀章設計の国立新美術館が良く見えますね。
 
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六本木ヒルズの上からの名建築見学。そうか、新国立競技場(隈研吾設計)がここから見えるのですね。あれがザハのあれだったらなぁ、と思ってしまいますよね……。
 

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塩田千春展:魂がふるえる/フェイクニュース?/走泥社―現代陶芸のはじまりに

塩田千春展:魂がふるえる
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/index.html
森美術館
6/20-10/27
 
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塩田千春《どこへ向かって》
 
おそらく今年一番心待ちにしていた展覧会です。美術館の入口からすでに塩田千春作品になっています。ギンザシックスの黒い舟とは反転したような白い舟が宙に浮かびます。
 

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塩田千春《手の中に》
 
展示室の一番最初にあるのが子どもの手を象ったブロンズの手が抱える何か。この何かの中には「鍵」が入っているそうです。鍵も塩田千春が良く使うモチーフですね。ただし、今回はこの手の中の見えない鍵くらいだったでしょうか?
 
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塩田千春《不確かな旅》
 
そしていきなり赤い糸を使う塩田千春の代表的インスタレーションの部屋が現れます。やはり圧巻の作品ですね。感情を揺さぶってくるようなこの部屋。舟から湧き出てくるような糸は何がモチーフなのか?
 
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塩田千春《不確かな旅》
 
塩田千春は生と死、記憶、存在などの形のないものを美しい作品として表現していますが、単純に美しいだけではない、多くの人が抱えている不安をヒリヒリと感じるような作品です。
 
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塩田千春《皮膚からの記憶》(横浜トリエンナーレ2001)
 
そして塩田千春の歴史を追うコーナーへ。私が始めて塩田さんの作品をみたの2001年の横浜トリエンナーレの泥のドレスでした。一度目にしたら忘れられない強い作品でした。その後、この方の作品をどうしてもまとめて見たくて2005年に塩田さんの出身校である京都精華大学の個展を見に行ったのを覚えています。そこから塩田さんの個展や参加しているグループ展など色々な展覧会を観ました。
 
2005年の京都精華大学での展覧会の感想
ぎざぎざ~塩田千春展 When Mind Become Form
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2005/05/_when_mind_beco_361c.html
 
2007年の神奈川県民ホールギャラリーでの展覧会の感想
ギャラリー、小雨の表参道、横浜の曇天
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2007/11/post_c732.html
 
比較的最近のKAAT神奈川芸術劇場での展覧会の感想
塩田千春 | 鍵のかかった部屋
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2016/10/post-ea4c.html
 
ギンザ シックスの吹き抜けの展示の感想
塩田千春 《 6つの船 》/二人のカラリストの出会い デイヴィッド・ホックニー|福田平八郎
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2019/03/6-4f48.html
 
 
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塩田千春《赤と黒》
 
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塩田千春《再生と消滅》
 
今回の森美術館の展覧会が決まったのが2年前。その連絡が来て喜んでいる翌日に癌の再発が見つかったそうです。それから死と向かい合ってきた塩田千春。自分の身体の部分などをモチーフにした作品なども今回出ています。
 
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塩田千春《小さな記憶をつなげて》
 
今回の展示のなかで一番好きだった作品が窓際にあったこれ。展覧会全体では記憶や存在などをテーマにしていますが、記憶、そう、この小さなものたち一つ一つに繋がっていく記憶があるのですよね。小さい頃遊んだあのおもちゃ、クリスマスに買ってもらったもの、などモノに重なる思い出、そしてそのモノとモノに紐付く記憶がさらに繋がっていく。
 
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塩田千春《静けさのなかで》
 
今度は黒い糸を使うインスタレーション。これは以前も見たことがあります。小さな頃焼けたピアノを見て、そこから美しい音が流れてくるように思えたという作家の思い出から発したものです。客席側も焼けていますね。
 
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塩田千春《時空の反射》
 
次も塩田さんが昔から展開しているモチーフである黒い糸とドレス、そして窓枠を使った作品です。
 
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塩田千春《内と外》
 
窓枠の作品はこれのみ。もう少し大きいのがあるかと思っていたので少し寂しかったですが、それでもちゃんと抑えてきていましたね。
 
塩田千春は演劇などに舞台美術作家としても幾つも参加しています。私は以前に塩田千春が舞台美術を手がけ、チェルフィッチュ岡田利規が演出をした演劇「タトゥー」を観に行ったことがあります。
 
塩田千春の舞台美術「タトゥー」を見た感想
こんな事いつまでも長くは続かない〜塩田千春 in タトゥー
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2009/05/in-8c69.html
 
 
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塩田千春《集積:目的地を求めて》
 
そしてスーツケースと赤い糸の作品。スーツケースの幾つかはゆらゆらと動いています。今までに「鍵と扉」や「靴」などが赤い糸に繋がっていた作品は見たことがありますが、今回はスーツケース。会場には他にもスーツケースを使った作品もあり、スーツケースの中の記憶、移動や旅、目的地を探して行くという意味では靴や扉などと近いのかもしれません。
 
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塩田千春《魂について》
 
最後にドイツの子ども達が「魂」について話し合っている映像の作品。会場の初めにあった作品の手は塩田さんの実子からかたどったものだということでした。その特定性に比べて、今度は子どもたち多くが様々な意見を映像の中で繰り広げています。ただ、この子ども達もその親にとっては特定の存在で、その考えは親や生活などから影響を受け創り上げられた記憶の先にあるものなんですよね。
 
塩田千春の考える色々な記憶について、そこに入り込んでいってしまうような展覧会でした。
 
 
 
MAMコレクション010:フェイクニュース?
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamcollection010/index.html
森美術館
6/20-10/27
 
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会田誠扮する首相のスピーチやユェン・グァンミン、ジョウ・ティエハイの作品。フェイクや記録。アート作品はある意味全てフェイクでもある気がするし、作品としては全て本物だともいえます。塩田千春の展示で見た内と外、裏と表に繋がる感じもしました。
 
 
 
MAMリサーチ007:走泥社―現代陶芸のはじまりに
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamresearch007/index.html
森美術館
6/20-10/27
 
走泥社とは60年以上前の京都の陶芸家グループ。京焼と言えば乾山や仁清などを思い浮かべますが、この走泥社は前衛的な活動を繋がっていたようです。この流れを読み解き、アーティストの中村裕太が陶芸を使ったインスタレーション作品を発表しています。陶芸とは言ってもそこにあるのはオブジェのようなものたち。思い浮かんだのはイサム・ノグチの作品でした。
 

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デザインの(居)場所

デザインの(居)場所
https://www.momat.go.jp/cg/exhibition/wheredesign2019/
東京国立近代美術館工芸館
5/21-6/30
 
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工芸館所蔵のデザイン作品のコレクションの展覧会です。あのチラシやポスターのデザインを見て、もっと賛否分かれるチャレンジングな展示方法なのかと思ったけど、それほどではありませんでしたね。
 
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まぁ、いろいろ賛否両論ある攻めたデザインのポスターですが、ここまで横長にするとさすがにちょっとこのデザインでは無理があるかと…。
 
ただ、展示されているものはとても素晴らしいものばかりなので、これで250円ならオススメです。デザインや工芸に関係する人なら是非に。良いものを安く見ることが出来る展覧会。
 
 
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「国境」という展示タイトルの最初の部屋にはカッサンドルのポスターやクリストファー・ドレッサーなどの作品。産業革命からアールヌーヴォー、アールデコ、バウハウスと様々な国のデザインを見ることができます。
 
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時代や国を象徴するような様々な作品、ガレのガラス、マルセル・ブロイヤーの家具などがありました。
 
 
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次は「領域」。奥にイサム・ノグチのあかりがあったり椅子やポスターなど須藤玲子の布作品などを見ることが出来ます。
 
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椅子コーナーは剣持勇、柳宗理、イームズ、ブロイヤー、アアルトなど見応えのある名作チェア(とワゴン)が並びます。
 
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一番奥には田中一光のグラフィック。各コーナーの床にはチラシのデザインを模したコーナーサイン。
 
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この各コーナーのカテゴリー分けやその名でのコーナータイトル+その説明がここら辺から徐々にわかり難くなってくるんですよね。
展示品を選んでから、思いつくままに分けて、後からはめ込んでる感……。ちょっと表層的だと感じました。このテーマ分けやキュレーションが何を指しているのかは掴めなかったが、ま、先にも書いたように展示物は良いものばかりなのでそこを注目していきましょう。
 
 
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続いては陶器関連の展示となります。人間国宝とデザイナーの作品を並べたり、エンツォ・マーリの作品(SAMOSシリーズのラインナップ全展示)が並んでいます。
 
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エンツォ・マーリがデザインした陶器SAMOSシリーズは形の同じ材でも組み方で違うデザインになったり、同じ組み方でも形の違う材だと雰囲気が変わるとかやってる。
 
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これらは組み方などに注目してみるとまるで竹や木の工芸品のデザインにも見えます。この人は更にこれをガラスでもやってるのが凄いです。
 
 
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その間に「世界のポスター展」コーナーがありました。伊東深水のポスターは貴重ですね。
 
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そして「時間」のコーナー。イサム・ノグチのあかりがここにもありました。森正幸のお碗を見ると形は同じでも色や模様で印象は凄く違うものだと気づきます。
 
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亀倉雄策や松永真のポスターがあり、その前に椅子に座っていいよ!コーナーも。ジョージ・ナカシマの椅子って不安定そうに見えてすわり心地良いのが不思議です。
 
ほんとうに展示品はとても良いものばかりで、デザインと工芸をつなぐ様なものばかりの必見の展示なんだけど、「つかみどころのないデザイン」(チラシより)を掴みどころないまま表面的に分けて展示してしまった、的にしか見えなかった。なんでこの分け方なのか、がとても表層的に感じました。
 
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最後にある人間国宝コーナーも忘れずに。また、この建物の家具や建物自体のデザインもゆっくりと見て欲しいところ。
 
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工芸館は石川県へ移転することが決定しています。建物の移築ではないのでこの建物はここに残るのだと思いますが、どう使われるのでしょうか?取り壊されはしないと思いますが今の様に一般の人が入れる施設として使われるかは不明です。
 
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今回、九段下から初めてこの館に向かったのですが、途中に通る北の丸公園がとても気持ちよかったです。このルートは良いですね。
 
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あと、近くにある歩道橋ですが、これなんで段数をもっと増やして上を平らにしなかったのでしょうね?階段を上がってゆるやかにスロープになっているのは何故なのかなぁ、と思いました。

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Meet the Collection -アートと人と、美術館

Meet the Collection -アートと人と、美術館
https://yokohama.art.museum/special/2019/MeetTheCollection/index.html
横浜美術館
4/13-6/23
 
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全展示室を使って横浜美術館のコレクション作品を公開する展覧会です。ただ、コレクション作品を展示するだけでなく、一部で4人のゲストアーティストを招き、そのアーティストの作品とコレクション作品を併せてコラボ展示するという試みを行っています。
 
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4人のゲストアーティストは束芋/淺井 裕介/今津 景/菅 木志雄。入口の吹き抜けにその4人のうちの1人、淺井 裕介の作品が迎えてくれます。これ、裏側からの表情のチェックも忘れずに!淺井 裕介は別にコレクレションコラボ展示の部屋があるのですが、それ以外にもところどころに作品がありました。
 
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さて、いつも企画展が開催されている時と逆のルートで展示室に入るとまずあるのが日本画の部屋「こころをうつす」。ここは束芋の作品がコラボ展示されています。束芋作品に出て来る「女性たち」と日本画に出て来る女性たちを重ねながら見て行きます。鏑木清方の描く「遊女」の女性は何度見ても色っぽくて、こう言う女性になら騙されてもいい、と思ってしまいます。束芋の作品は残念ながら撮影不可でした。
 
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そしてその次の淺井 裕介コラボの部屋「いのちの木」が凄かったです。円形の部屋の壁面ぐるっと全てが泥で描かれた淺井 裕介作品になっています。赤い背景と相まってとにかく圧巻の部屋。
 
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泥の絵も不思議な生き物有り、ちょっとした微生物のようなものたちも居たり、それだけでも楽しめます。そしてその絵の中にコレクション作品が混ざっているようなスタイルになっていますね。
 
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淺井 裕介の世界観の中に居てもおかしくないようなファンタジーな感じの物が多かったですね。シャガールや長谷川 潔の版画に出て来る生き物たちはそのままこの部屋で生活しているようです。
 
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この部屋の外側には宮川香山の作品が並んでいました。横浜に工房を構えた香山ですが、今では明治の超絶技巧人気もあり全国的に有名になりつつありますね。
 
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次が「まなざしの交差」の部屋。ロバート・キャパやピカソ、マン・レイやブニュエル+ダリ「アンダルシアの犬」など。
 
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フランシス・ベーコンや奈良美智などの作品もありました。
 
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その次は写真のコレクションも素晴らしい横浜美術館ならではの部屋「あのとき、ここで」。ロバート・キャパやアルフレッド・アイゼンスタッドの名作品が目に留まります。
 
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ブレッソンや木村伊兵衛などの作品が並ぶ中、コーナーの最後を米田知子が締める形に。
 
 
さて、次からは後半戦。ここまでで約半分です。 
 
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後半戦のはじめは「イメージをつなぐ」と題して今津 景とのコラボ部屋です。イサム・ノグチを手前にエルンスト、デルヴォー、ダリ、キリコなど不思議な世界感をもつ作品がすらっと並んでいます。
 
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そして次が「モノからはじめる」。モノ派の菅 木志雄とのコラボ部屋です。そして次の部屋にある菅 木志雄「環空立」という作品に続いていきます。これがまた素晴らしい作品です。
 
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部屋とその周囲がこの作品に染まっているようで、この作品の体内に他の作品が組み込まれているようでした。
 
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そして次の部屋が「ひろがる世界」。長谷川 潔の版画から始まり、マグリットやカンディンスキーの作品などがあります。
 
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部屋の真ん中にはイサム・ノグチがあり、その向こうにダリの作品が見えます。エッシャーや岩崎貴宏の作品もありました。
 
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部屋の外の望遠鏡で岩崎貴宏の常設作品を忘れずに見て、最後に美術館の紹介の部屋で締めるという構成の展覧会。すごく見応えありました。ありすぎてちょっと疲れるくらいに……(MOTのもそうですが、コレクション見せます!な展覧会だと制限も少なく、詰め込めるから頑張ってしまうのでしょうね、どの館も。自分の子どもみせるような感じで。ただ、もう少しコントロールしようよ……的な気持ちも)。

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ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道

ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道
http://www.nact.jp/exhibition_special/2019/wienmodern2019/
国立新美術館
4/24-8/5
 
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現在、ウィーンに関する展覧会が都内で3つ、東京都美で「クリムト展」、目黒区美で「世紀末ウィーンのグラフィック」展、そしてこの国立新美の「ウィーン・モダン」展が開催されています。ようやくこの3つ目「ウィーン・モダン」に来れました。
 
クリムト展 ウィーンと日本 1900
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2019/04/post-58d1aa.html
 
世紀末ウィーンのグラフィック
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2019/04/post-7bda09.html
 
この「ウィーン・モダン」展、デザインや工芸などを含むウィーンの背景を探っていく展覧会だという内容は知っていたのですが、クリムトやシーレの絵がポスターになっているのもあり、なんだかんだキャッチーなそこら辺がメインかな、と思いながら観に行ったのですが……かなりボリュームもあり、ちゃんとしたウィーンの歴史を振り返る展覧会でした。
 
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展覧会はハプスブルグ家、神聖ローマ帝国、オスマン帝国などのウィーンの成り立ちから始まり、ウィーンを取り囲む城壁を壊し、そこに環状道路をつくり街を近代化させていく、世紀末ウィーンと呼ばれる時代を迎えるところへ繋がって行きます。この街を俯瞰する再現ビデオが良く出来ていました。
 
この時期にウィーンで開かれた万国博覧会には日本も出展していて(初めて日本が公式に参加した万博)、ヨーロッパへの日本文化の影響として「ジャポニズム」も強く出てくる時期です。クリムト展に小原古邨の浮世絵が出ていましたが、クリムトも浮世絵を集めていたりしてますね。
 
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世紀末ウィーンは総合芸術で、建築、美術、音楽、グラフィック、演劇、文学など全てを包括した総合芸術となっています。特にクリムトが保守派から独立して作った新しい芸術の流れである「ウィーン分離派」には建築家、デザイナー、画家なども参加して素晴らしい建物やかぐ、工芸品などを生み出しています。
 
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※文化服装学院の生徒さんが作ったクリムト作品を再現及びイメージした衣装
 
展覧会の半ばくらいまでクリムトやシーレは出てきませんが、その分、建築ファンや音楽ファンも楽しめる展覧会になっています(ポスターなどを見て行くといつクリムトが出てくるだ、と思ってみてしまいそうですけど)。
 
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建築ファンとしてはオットー・ヴァーグナーなどのコーナーもありますし、シーレの絵やクリムトの絵も見ることが出来ます。点数的にはスケッチが多く占めますけどね。クリムトの絵が1点撮影OKと言うのも嬉しいです。
 
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※新美のロビーにある、クリムトの絵が描かれたピアノ
 
世紀末ウィーンやウィーン分離派について、この時代の美術の象徴であるクリムトに絞った都美の展覧会、グラフィックデザイン好きのための目黒区美の展覧会、そしてその全体を俯瞰してみることの出来るこの新美の展覧会、3つ揃って見ないと勿体無い!
 

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ウィリアム・モリスと英国の壁紙展-美しい生活をもとめて-

ウィリアム・モリスと英国の壁紙展-美しい生活をもとめて-
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/19/william_morris/
そごう美術館
4/20-6/2
 
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「役に立つかわからないもの、あるいは美しいと思えないものを家の中に置いてはならない」byモリス
 
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厳しいこと言いますね、モリスさん。なかなかお金持ちでないとその実践は難しそうですけど、でも気持ちはそうでありたいですね。
 
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しかし、それだけモリスのデザインした壁紙や、モリス商会の商品であるそれらは美しかった。納得のものばかり。
 
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製品と言ってもほぼ工芸品と言っても良いこだわりの物ばかり。壁と言う面が大きいものに力を入れればかなりな見応えとなるのはなるほどですね。
 
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現代では昔よりも色も多いので無機質な壁紙の方が良い場合が多いのかもしれません。ただ、モリスのデザインをモノクロに落とし込んだ現代のデザインもありましたが、元がしっかりしているからかそれでもかなり見応えありましたね。
 
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壁紙フェチにはたまらない展覧会でした。最後のコーナーにあった金唐革紙の展示も面白かったです。グッズも買うのを我慢するのが大変でした(少し買ってしまったけど)。
 

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熊澤酒造/小原聖子 個展 「TIN TONE」

熊澤酒造
https://www.kumazawa.jp/
 
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茅ヶ崎の熊澤酒造に行ってきました。こちらは湘南エリアに残っているただ一つの日本酒の蔵元。入口のから緑の気持ちよい感じですね。
 
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地酒のほかに地ビールやイタリア料理、洒落た和食屋、パン屋などを敷地内に作り日本酒の古臭いイメージを変える様な施策を取って成功しています。古い蔵を利用したカフェなどは雰囲気もあって来ている人も楽しげです。
 
 
小原聖子 個展 「TIN TONE」
https://www.kumazawa.jp/mokichi/okeba/
okeba gallery
5/18-5/30
 
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日本酒の桶を置いていた場所がギャラリーやショップとして使われています。私が行った時は錫の作品を作る小原聖子さんの展示が開かれていました。錫のバングルは初めて見ました。
 
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奥のスペースは地元エリアの作家さんの作品を置くショップです。工芸品やアクセサリーなどが並びます。丹羽健一郎さんの器を手に入れました……。
 

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