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ポーラ美術館:ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?

ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?
ポーラ美術館
2021/9/18-2022/3/30
 
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ポーラ美術館では同時代の作家を単独で取り上げるのははじめてとのこと。ここで現代アートの展覧会は幾つか見た事ありますが、そういえば現代作家の個展扱いは初めてですね。
 
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ロニ・ホーン展、とても好みの展覧会でした。水をテーマにした作品が多く、この自然いっぱいの箱根の森との親和性が高かったのも好印象の理由の一つかもしれません。
 
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現代アート好きの人なら是非見てほしい展覧会。パッと見だけでもとても綺麗で満足出来るのに、作品をじっくりと深く読み込むと更に満足度が上がる展示です。
 
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感覚で見ても思考で見ても楽しめる展覧会。¥なのですが、とにかく深く突っ込むと底なしにずぶずぶとハマってしまう考察性が高いという両方の指向を持った作品が多かったです。
 
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最近流行りの、綺麗だけど中身が薄いという展示では決してありません。でも、そういうものを求めている人たちも満足する、って凄いですよね。
 
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そぎ落とされた作品、何かを暗示するような作品、答えを出さず考えさせるような作品たち。箱根まで行く価値はある展覧会だと思います。
 
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最初にあるガラスの作品は水をたたえた様な透明で光沢がある面を見せてくれます。静かに、触れたり息を吹きかけたら波打ちそうな透明な個体。
 
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詩や文学をちりばめたような作品。アイスランドに魅了され、制作を行った作品。
 
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水、自然を表現するのに表現しきれないもどかしさの現れの様でもありました。
 
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テムズ川の水面で表現されるものは物語なのか、映画のシーンなのか、音楽なのか。
 
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ドローイングやコラージュはそのような頭の中のものを吐き出すためのものなのか、形に出来そうで形ににならない、手が届かない何かの様です。
 
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ポートレートも一つの顔が表す無数の表情を捉えるようで、見ている私たちは最終的にとらえられない様でもあります。
 
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屋外の森の中の作品もまるで昔からここにあるようなたたずまい。側面に揺らぐ木陰と水の揺らぎ、樹々の合間から射す光。
 
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答えが出来る事だけが正解ではない、答えが出ないことの方が多い、そんな意識で見ていた展覧会です。
 

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