« ざわつく日本美術 | トップページ | 水の波紋展2021/TOKYO GEIDAI POP UP STORE『買える藝大』/東京ビエンナーレ 2020/2021/BAKU TAKAHASHI Exhibition/山崎美弥子展 “Night Rainbow” »

サーリネンとフィンランドの美しい建築展

サーリネンとフィンランドの美しい建築展
https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/21/210703/
パナソニック汐留美術館
2021/7/3-9/20
 
Img_8756
 
フィンランドのモダニズムの原点であるエリエル・サーリネン。フィンランド時代を中心にした展覧会です。ミッドセンチュリーで有名な息子のエーロ・サーリネンも最後に少し出てきます。アール・ヌーヴォーの影響を受けながら民族独自の文化的ルーツを表現。それから新しいフィンランドらしさを提示しようとしてモダニズムへ。最後にアメリカに渡ります。
 
自然と共生するフィン人、そしてフィンランドで最も重要な文学作品「カレワラ」の紹介があり!これが面白かった!この「カレワラ」、民族の言葉であるフィンランド語の伝承詩を集めたもので、天地創造、いにしえの信仰、4人の英雄が宝を奪い求め戦う冒険などが書いてあります。
 
大地の乙女が海の風によって身籠る。カモが乙女の膝の間に7つのたまごを産み、その砕けたかけらから世界が形成したと言う天地創造。そして、生まれながらに年老いた魔術師で歌い手である族長 ヴァイナモイネンの誕生。イルマリネンという天空を鍛造した宇宙神。
 
気が短く、トラブルメイカーの美青年レンミンカイネンはポポヨラ村のロウヒに戦いを挑み、最期、水蛇の毒で殺される。そして母がバラバラの遺体をつなぎ蘇らせる。ポポヨラ村の支配者で老婆ロウヒに助けられたヴァイナモイネンはその願いで富を生み出す奇跡の物体サンポを天空を鍛造した宇宙神イルマリネンに頼んで作ってあげます。
 
なんだかんだあって、ヴァイナモイネンとイルマリネン、レンミンカイネンはサンポ奪回に向かいます。いろいろあり、サンポは砕け海に沈む。一部は海岸に打ち上げられフィンランドに、富と繁栄をもたらす。
 
うーん、面白い!
 
Img_8757
 
建築については、サーリネンが中心になったパリ万博フィンランド館が話題になります。また、ポスターに載っている階段があるポポヨラ保険会社ビルディングはサーリネン含む3人で立ち上げた事務所で設計した最初の商業建築。これらに民族の歴史風土に由来する「カレワラ」モチーフの装飾が施されます。
 
20世紀初頭になってからは大規模公共プロジェクトとしてヘルシンキ中央駅などを手がけます。歴史的様式ではなくアール・ヌーヴォー様式が採用。
 
そして最後には息子のエーロサーリネンのデザインした家具がありました。父と協業、その後には独立してアメリカ、ミッドセンチュリーを代表する建築家になります。JFK国際空港TWAフライトセンターやチューリップチェアなどが有名。
 
Img_8760
 
いつものルオー・ギャラリーでは「塔のある風景」と言うテーマの展示。ルオー生誕150周年記念でフォトスポットがありました。
 

|

« ざわつく日本美術 | トップページ | 水の波紋展2021/TOKYO GEIDAI POP UP STORE『買える藝大』/東京ビエンナーレ 2020/2021/BAKU TAKAHASHI Exhibition/山崎美弥子展 “Night Rainbow” »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ざわつく日本美術 | トップページ | 水の波紋展2021/TOKYO GEIDAI POP UP STORE『買える藝大』/東京ビエンナーレ 2020/2021/BAKU TAKAHASHI Exhibition/山崎美弥子展 “Night Rainbow” »