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川瀬巴水-版画で旅する日本の風景-

川瀬巴水-版画で旅する日本の風景-
https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/manabu/hakubutsukan/tokubetsu/tokubetuten_kawasehasui.html
大田区立郷土博物館
前期:2021/7/17-8/15、後期:2021/8/19-9/20
 
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川瀬巴水が大田区にも住んでいたということで、大田区郷土博物館で川瀬巴水の展覧会が開催。なんと無料で見ることができます!
 
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前期後期入れ替えで400点。東京の風景と旅行先での風景を分けて展示。私は後期に行ったので旅先風景画を見ました。
 
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今回の見所はスケッチ画。旅先での、日記やスケッチも併せて展示。中には構図そのまま使用されているものもあります。スケッチのレベルの高さ。
 
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同じ構図の班で色を変えて時間や天気の違う図として見せる版画ならではの違いなども多く見せてくれています。
 
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岩崎家の依頼で箱根の風景作品を作ったり(山のホテル)、ポスターなども作っています。当時、売れっ子だったのですね。
 
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4月から6月で平塚市美術館で川瀬巴水展があり、この後も10月からSOMPO美術館で川瀬巴水展が開催。電線絵画展などでも出ていました。現在、日本橋高島屋の千葉市美術館コレクションの新版画展にももちろんあります。
 
 

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千葉市美術館所蔵 新版画ー進化系UKIYO-Eの美

千葉市美術館所蔵 新版画ー進化系UKIYO-Eの美
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/shinhanga/
日本橋高島屋S.C. 本館 8階ホール
8/25-9/12
 
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木版画に新たな表現を加えた新版画。最近話題ですが、これ程網羅する形で紹介したこの展覧会は凄かった。少し前の時代、小原古邨などから、伊東深水や川瀬巴水の代表的な作品、独自展開の橋口五葉と吉田博など、風景画、役者絵、美人画まで一揃え。美人画が良かったです。伊東深水の美人画から、目が大きな山川秀峰の美人、しっとり美人の鳥居言人(艶や過ぎ発禁!)、小早川清の危ういモダンガールなど。ここらは皆、鏑木清方に師事してるという。清方の美人画界での影響力が凄いですね。今回は写真がNGでしたのでメモをしっかりと書いていってみます。
 
プロローグ:新版画誕生の背景
明治時代に石版画や銅版画の人気があり木版画が廃れ、日清戦争で報道錦絵として最後の役割を終えていく。
滑稽堂 秋山武右衛門と大黒屋 松木平吉などのから出ている小原古邨などの木版画が出ている。ここらは精巧な彫りと擦りにより肉筆画に近く版画としての魅力が乏しい。そこで木版画ならではの美を取り戻すべく渡邊庄三郎が復興に取り組む。広重の再摺を見て、浮世絵の美しさに目覚めた渡邊庄三郎。髙橋松亭の下絵で新作を出す。外人相手に売れ行きよく、新版画への資金源にする。大正初めから浮世絵の復刻、そして新版画へ……。
 
第1章:新版画、始まる
外人の作家に下絵を描いてもらうことで伝承の技に拘る職人を約束事から解放した作品を作る。そして下絵づくりに橋口五葉(美人画)、伊東深水(美人画、風景画)も参加。
 
第2章:渡邊版の精華
伊東深水が近江八景を作る。これをみて川瀬巴水が新版画の道へ。巴水は塩原三部作を皮切りに新版画を代表する作家へ。役者絵の名取春仙、山村耕花を加え、これで美人画、風景画、役者絵の作家を揃える。ただし、関東大震災で作品や版木が焼け、実験的な作品は出せなくなるが、その後も良い作品を出し続ける。
 
伊東深水は鏑木清方に入門。手掛けた美人画シリーズは、これは売れたろうなぁと言う魅力的なものでした。川瀬巴水は海外で人気が高く北斎、広重と共に3Hと呼ばれることもある。今年は巴水作品があちこちの展覧会に出ています。そして、電柱描いてますね。
 
 
第3章:渡邊庄三郎以外の版元の仕事
その他の版元の展示の中では美人画が目立ちます。山川秀峰は目の大きな美人が魅力的。清方に師事し、門下では深水、寺島紫明と共に美人画三羽烏と称される。
 
鳥居言人は少ししっとりした美人画です。「朝寝髪」の色っぽさはすごい。艶やか過ぎて発禁になったとか!役者絵の鳥居派8代目で、清方に師事で美人画を学び、最後には八代目鳥居清忠を名乗る。
 
第4章:私家版の世界
山本耕花の様に震災後渡邊庄三郎の元を離れ自ら版元になり思うがままに制作する作家も出てくる。山本耕花はポスターの様なモダンな文化を描いていた。洋画家 橋口五葉の私家版すべてが展示されている。なんか、女性の目がみな疲れてる気がする。ロセッティに影響受けたという話です。

吉田博は震災で版木を焼失後私家版を制作。洋画の表現を基本とし、光や空気感を描写。最後に小早川清のモダンガール、危うい感じの女性たち。現代女性を描くそれは昭和のネオ浮世絵。小早川も清方に師事。
 
 
と言う感じで、ここまで新版画を総括して見せてくれる展覧会が凄いです。そしてこれだけのコレクションを持っている千葉市美すごい。浮世絵を多く持っていることは知っていましたが、新版画まで網羅しているとは。

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川端龍子 vs. 高橋龍太郎コレクション ―会田誠・鴻池朋子・天明屋尚・山口晃―

川端龍子 vs. 高橋龍太郎コレクション ―会田誠・鴻池朋子・天明屋尚・山口晃―
https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi/exhibition?23564
大田区立龍子記念館
2021/9/4-11/7
※掲載している写真は内覧会で許可を得て撮影しています。
 
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現代アートと川端龍子の作品が並ぶ壮観な展覧会でした!現代アートコレクター 高橋龍太郎氏のコレクションと川端龍子の絵がコラボレーションする展覧会です。現代アートをこの館で展示するのは初めてとのこと。
 
大田区には川端龍子、髙橋コレクション、川瀬巴水とアートが豊富と言います。今回は前二つのコラボとなりますね。そして龍子記念館から歩ける距離の大田区郷土博物館で川瀬巴水展が9月20日まで開催というのも良いです。
 
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ちなみにこの龍子記念館は、大田区に暮らした川端龍子が自らの設計によって自宅の前に開館した美術館です。龍子の作品を展示するための空間なのですね。天井の高さ、間仕切りの無い一繋がりの部屋、どれも流離の大きな作品にぴったりで「会場芸術」を目指した龍子にふさわしい会場でした。
 
全部今の時代の現代アートかと思う位に斬新で、現代アートもこの会場に負けていない。これらがこの部屋に並ぶのがしっくりきます。
  
龍子の絵と、会田誠とのモチーフ、鴻池朋子との表現、天明屋尚との世界観、山口晃―との着眼点など、絵具の差はあれど日本画の原点から発する多様な表現と近似点を見比べることのできる展覧会です。
 
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まずは入り口すぐにこの展覧会を象徴する二つの作品が見えます。手前の壁側に川端龍子《香炉峰》、奥の方には会田誠《紐育空爆之図(戦争画 RETURNS)》 。ともに戦闘機をモチーフにした作品。
 
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川端龍子《香炉峰》(大田区立龍子記念館)。なんと透明な機体の戦闘機と言う斬新な絵です。大きさもすごい。この空間に似合ってます。
 
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会田誠《紐育空爆之図(戦争画 RETURNS)》(高橋龍太郎コレクション)。こちらは加山又造の千羽鶴と洛中洛外図屏風をイメージしたと言う話もある会田さんの屏風絵。ホログラムペーパーの戦闘機が煌めいています。引用を超えた作家の個性へ昇華した作品とも言えます。
  
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いくつか川端龍子《水雷神》(大田区立龍子記念館)など戦争をイメージさせる龍子の絵が並びます。その中の一つ川端龍子《爆弾散華》(大田区立龍子記念館)。これがすごい。爆風で野菜などいろいろなものが飛び散る様を絵にしたもので、本来なら惨劇のはずなのに、一瞬を切り取ったこの絵ほまるで琳派のデザイン的な美しさにも見える。
 
戦争をイメージする事で会田誠との繋がりのようにも見えるが、爆風で吹き飛んだ感じが次の鴻池さんの飛び交うナイフに繋がるようにも見えます。
 
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鴻池朋子《ラ・プリマヴェーラ》(高橋龍太郎コレクション)と川端龍子《百子図》(大田区立龍子記念館)が並びます。動物と子供たちの笑顔の暖かさが鴻池さんの不思議な桃源郷の様な世界観が現れた作品につながっていくのか。鴻池さんは映像作品《ミミオ-オデッセイ》もありました。
 
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そして川端龍子《草の実》(大田区立龍子記念館)の黒い背景に金泥の草の絵。こちらはキリッと締まった感じですが、これらもある意味では桃源郷の様な世界ですね。東近美にあるほぼ同じ作品よりも一回り小さいのは個人向けに描いたものだからとか。
 
その奥には川端龍子《源義経(ジンギスカン)》 (大田区立龍子記念館)。源義経が大陸に渡りジンギスカンになったと言う逸話を元にした絵。ラクダと武者絵の組み合わせの違和感を楽しむ絵。
 
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そこから続いて山口晃《五武人圖》(高橋龍太郎コレクション)。組み合わせの違和感をニヤリとさせる絵ならお手のものなのが山口画伯。ここでは武者絵と現代の武器やメカニックの組み合わせ。一部骸骨のようなところは幽霊画からの引用でしょうか?
 
その隣にある川端龍子《夢》(大田区立龍子記念館)はその幽霊(絵に出てくるのはミイラ)に繋がるものか。とにかく目を引く幻想的な絵。ミイラが見る夢。飛ぶ蛾が夢なのか、それとも夢に集まる蛾なのか。
 
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山口晃《當卋おばか合戦》高橋龍太郎コレクション)ではバイクと馬の融合、現代人が扮する武士など詳細を見て楽しむ絵です。それに対して川端龍子《逆説・生々流転》(大田区立龍子記念館)でコミカルにも見えるが、実は台風に流されて困っている人々を描いたものを対比させています。
 
この《逆説・生々流転》は驚異となる水の流れを描いたもの。タイトル通り元ネタの横山大観の水の恵みの絵とは逆のことを描いたものですね。
 
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そして最後に川端龍子《青不動(明王試作)》(大田区立龍子記念館)と川端龍子《十一面観音》(大田区立龍子記念館)に挟まれた天明屋尚《ネオ千手観音》(高橋龍太郎コレクション)。
 
龍子の描いた観音と青不動を両脇に天明屋さんが描いた銃器を携えた千手観音があるという不思議な並び。さらにはその奥には龍子が持っていた奈良時代の《十一面観音菩薩立像》(大田区(東京国立博物館寄託))そのものがあります。
 
戦争から始まり、桃源郷を経由して、夢を通り過ぎ、信仰へといたる。そんな気配を感じた展覧会でした。展示室以外にも時間によっては敷地内の龍子の旧宅+アトリエや庭を見ることもできる様ですのでゆっくり余裕を持って行くと色々と見ることができそうです。
   
川端龍子 vs. 高橋龍太郎コレクション ―会田誠・鴻池朋子・天明屋尚・山口晃―
https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi/exhibition?23564
大田区立龍子記念館
 
2021/9/4-11/7 9:00~16:30 (入館は16:00まで) 
休館:月曜日(9月20日(月・祝)は開館し、その翌日に休館) 
入館料:大人500円、小人250円 ※65歳以上(要証明)と6歳未満は無料
主催 (公財)大田区文化振興協会
後援 朝日新聞東京総局、日本経済新聞社
   

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はしもとみお 木彫展 いきものたちの交差点/まなざしの軌跡/色彩と線-《イソップ絵噺》

はしもとみお 木彫展 いきものたちの交差点
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/index.html
武蔵野市立吉祥寺美術館
2021/8/21-10/3
 
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動物しかいない町、森町・猫町にバスに乗っていたら迷い込んでしまったのです……ここは動物しかいない町の交差点、と言う設定の展覧会に迷い込んでしまいました。
 
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チラシやポスターに登場するのは青森の人気犬「わさお」!去年亡くなった「わさお」を偲んだ銅像の原型となる木彫り作品を作ったのがはしもとみおさん。
 
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今年、情熱大陸にも出演したはしもとみおさんの作る動物達はなんかイキイキとした顔をしている。動かないイキイキとしたこの動物たちを見ていると本当の動物と触れ合うような感覚で癒されます。
 
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暑いし、感染症も気になるし、まぁ、体も心も何かと疲れるこの世の中、それには動物で癒されるしか無い!ですが、みんながみんなペットを飼っている訳でもなし、外にいる生き物と触れ合うのに抵抗ある人も多いでしょう。そんな時はご時世には美術館で動物に会って癒されましょう!
 
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スケッチや絵画の展示もあります。スケッチと立体をリンクしながらみていくのも面白い。
 
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犬や猫などの身近な動物たちが多いですが、良く見ると海の生き物なども居ますね。
 
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さてここが現実なのかファンタジーの世界なのかわからなくなってきました。さあ、森町、猫町と言う動物達が住む町に迷い込んでしまいましょう!
 
 
 
まなざしの軌跡
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/indexhama.html
武蔵野市立吉祥寺美術館 浜口陽三記念室
2021/6/3-10/3
 
色彩と線-《イソップ絵噺》
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/indexogi.html
武蔵野市立吉祥寺美術館 萩原英雄記念室
2021/6/3-10/3
 
いつものコレクション展も見ました。浜口陽三室は虫とか小さな生き物のメゾチント版画。てんとう虫がいいな。萩原英雄室は結構ダークなイソップ物語。いや図柄的にダークに見えるだけでダークな場面という訳ではないのですが。ダークに見えるのです。
 

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水の波紋展2021/TOKYO GEIDAI POP UP STORE『買える藝大』/東京ビエンナーレ 2020/2021/BAKU TAKAHASHI Exhibition/山崎美弥子展 “Night Rainbow”

水の波紋展2021 消えゆく風景から ー 新たなランドスケープ
http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202108/
東京・青山周辺 27箇所〔岡本太郎記念館、山陽堂書店、渋谷区役所 第二美竹分庁舎、テマエ、ののあおやまとその周辺、梅窓院、ワタリウム美術館とその周辺〕
2021/8/2-9/5
 
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幾つかの開催地のうち渋谷区役所 第二美竹分庁舎を見てきました。JR(ジェイ・アール)の作品は予約が必要だったので体験できず。
 
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竹川宣彰 猫オリンピック 開幕式。森美術館で前に見ました。ここでこの時期に出会えてうれしい。
 

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渡辺志桜里作品は大がかりでしたね。生命の循環サイクルを作品で表現。生きた金魚や植物があります。ま、実際はこの規模だと短い期間でしかサイクルは再現されないかとは思いますが、見える化としては良いかも。
 
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UGO、笹岡由梨子の作品もこの使われていない庁舎を退廃的な雰囲気にしていて(ぶら下がったコンセントとかもそのまま)良いです。
 
 
 
TOKYO GEIDAI POP UP STORE『買える藝大』
https://mitsui-shopping-park.com/urban/miyashita/news/1926780.html
RAYARD MIYASHITA PARK South 1F &BASE
2021/8/6-9/1
 
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ふと前を通りがかったら『かるびの「秘境」藝大探検』に出ていた渋谷の買える藝大を発見。
 ↓
かるびの「秘境」藝大探検 Vol.30
https://artplaza.geidai.ac.jp/column/2021/08/1miyashita-park-vol30.html
 
係の人に「上野の方には行きますか?」と聞かれ「(今いるMIYASITA PARKの)上の方に行きますか?」と勘違いした私(上のフロアでも何か藝大がやっていてその誘導かと思った)は「行きません」と答えてしまった。その後、藝大プラザが上野にあるという案内を受けて、ああ、そういう意味だったかと分かったのですが、特に訂正はしませんでした……すいません、上野には良く行きます。
 
 
 
東京ビエンナーレ 2020/2021
https://tb2020.jp/
東京都心北東エリア(千代田区、中央区、文京区、台東区エリア)
2021/7/10-9/5
 
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どうも相性が良くないようです、東京ビエンナーレ。良く調べて行かない私が悪いのですが……。念入りに知らべて行かないと判りにくく、行っても見れない展示もありました。ざっくり空き時間に散歩がてら観たり出来るような展示だと思ったんだもの……。
 
内藤礼の展示だけでも行かねばと思ったらすぐに予約が埋まり(そもそも内藤さんの作品は土日のみ公開なので、この期間の私が土日業務でチャンス無く)。せめて宮永愛子、柳井信乃を見ておこうと湯島聖堂に行ったらお盆でお休み。ただし、後日改めて行こうかと調べたら二つとも会期が終了していたと。ところが後日、柳井さんの展示は開始延期しているという情報があり、改めて行けば見れたか……というすれ違い。
 
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神田明神に行ったら門馬美喜作品は展示終了していて、AR作品のみ公開。
 
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それならと期間中だと確定している神田の立花文穂の作品は柵越しの鑑賞。
 
と、まぁ、調べなかったのが悪いのではありますが、ちょっと調べてみるのにしても難しい。チラシ代わりの新聞を見ていったのですが、これが会期と場所を把握するのが大変で、またお盆休みなどは書いていないので、これだけ見てまわると私の様になります。これを見て、イベントカレンダーと照らし合わせ、サイトも確認して、さらに会場のサイトまで見ないと難しいのはちょっと大変でした。更に全体会期の中でさらに個別会期がバラバラなので、それをわかる造りになっていない。イベントカレンダーの会期別に色分けされていて、作品アイコン色にリンクするなど何かわかりやすいやり方があったのではないかと思ったりもします。まぁ、ちゃんと念入りに調べて行けってことですね。
 
 
 
BAKU TAKAHASHI Exhibition ─ MENTAL PICTURES #2 ─
https://www.spiral.co.jp/topics/mina_to/baku-takahashi-exhibition
スパイラル Entrance
2021/8/17-8/29
 
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植物なのか?古代彫刻なのか?積み木を積んだものなのか?不思議な形の作品を作る方でした。
 
 
 
山崎美弥子展 “Night Rainbow”
https://www.spiral.co.jp/topics/spiral-garden/night-rainbow
青山スパイラル スパイラルガーデン
2021/8/24-9/6
 
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ハワイの在住の作家さん。人気があるようですね。自然派な女性たち、有名人などにファンが多いような、そう言う女性誌などに取り上げられる作家さんのような感じです。作品もきっと売れそうです。

 

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サーリネンとフィンランドの美しい建築展

サーリネンとフィンランドの美しい建築展
https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/21/210703/
パナソニック汐留美術館
2021/7/3-9/20
 
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フィンランドのモダニズムの原点であるエリエル・サーリネン。フィンランド時代を中心にした展覧会です。ミッドセンチュリーで有名な息子のエーロ・サーリネンも最後に少し出てきます。アール・ヌーヴォーの影響を受けながら民族独自の文化的ルーツを表現。それから新しいフィンランドらしさを提示しようとしてモダニズムへ。最後にアメリカに渡ります。
 
自然と共生するフィン人、そしてフィンランドで最も重要な文学作品「カレワラ」の紹介があり!これが面白かった!この「カレワラ」、民族の言葉であるフィンランド語の伝承詩を集めたもので、天地創造、いにしえの信仰、4人の英雄が宝を奪い求め戦う冒険などが書いてあります。
 
大地の乙女が海の風によって身籠る。カモが乙女の膝の間に7つのたまごを産み、その砕けたかけらから世界が形成したと言う天地創造。そして、生まれながらに年老いた魔術師で歌い手である族長 ヴァイナモイネンの誕生。イルマリネンという天空を鍛造した宇宙神。
 
気が短く、トラブルメイカーの美青年レンミンカイネンはポポヨラ村のロウヒに戦いを挑み、最期、水蛇の毒で殺される。そして母がバラバラの遺体をつなぎ蘇らせる。ポポヨラ村の支配者で老婆ロウヒに助けられたヴァイナモイネンはその願いで富を生み出す奇跡の物体サンポを天空を鍛造した宇宙神イルマリネンに頼んで作ってあげます。
 
なんだかんだあって、ヴァイナモイネンとイルマリネン、レンミンカイネンはサンポ奪回に向かいます。いろいろあり、サンポは砕け海に沈む。一部は海岸に打ち上げられフィンランドに、富と繁栄をもたらす。
 
うーん、面白い!
 
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建築については、サーリネンが中心になったパリ万博フィンランド館が話題になります。また、ポスターに載っている階段があるポポヨラ保険会社ビルディングはサーリネン含む3人で立ち上げた事務所で設計した最初の商業建築。これらに民族の歴史風土に由来する「カレワラ」モチーフの装飾が施されます。
 
20世紀初頭になってからは大規模公共プロジェクトとしてヘルシンキ中央駅などを手がけます。歴史的様式ではなくアール・ヌーヴォー様式が採用。
 
そして最後には息子のエーロサーリネンのデザインした家具がありました。父と協業、その後には独立してアメリカ、ミッドセンチュリーを代表する建築家になります。JFK国際空港TWAフライトセンターやチューリップチェアなどが有名。
 
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いつものルオー・ギャラリーでは「塔のある風景」と言うテーマの展示。ルオー生誕150周年記念でフォトスポットがありました。
 

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