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ざわつく日本美術

ざわつく日本美術
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2021_2/
サントリー美術館
2021/7/14-8/29
 
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ざわつく……あの週刊雑誌風のチラシからして、サントリー美術館に何が起こったのか?!と話題なっていた展覧会、実は夏休みの楽しめる展覧会の一つでした。
 
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キーワードは、うらうら、ちょきちょき、じろじろ、ばらばら、はこはこ、ざわざわ。少し苦しいところもありますが、展示品が一流なので許しちゃいます。
 
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うらうらする
能面の裏、茶碗の裏を見てみようと言うともの。鏡で裏が見える様な展示の工夫がしてあります。屏風の裏を見せたり、絵の花の裏が描いてあったり。いきなり、ウラはするものなのかどうか、と突っ込みたくなるが、ジョジョではウラウラしそうなので、良しとする。
 
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ちょきちょきする
元の状態から切り取られて今残っているもの。今残っているものが元から形が変わっていたりする事は多い。絵巻が切り取られて幾つもバラバラになって、いろんな人々に所有されていたり。屏風の裏表がそれぞれ別の屏風に仕立てあげられていたり。切子とかガラス製品ですら切られているとは!
 
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じろじろする
よく見てみたらこの模様面白い!とか細かくみてみたらこんな事がかいてあったあなんて!と言う発見があるもの。メインの柄の周りを見てみたらモザイク絵の様にいろんな柄が見えて来るとか。雨そのものは描かず、そこに居る人の様子だけで雨を降っていることを想像させるびとか。
 
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ばらばらする
蓋と本体を別々に見てみたらどうですか?と言う展示。蓋だけ見てどんな本体か想像してみようとか、蓋と本体でどれが正しいか組み合わせを考えてみようとか。
 
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はこはこする
ハコはするものか?!と思いつつ、箱にポイントを当てたのが楽しいから良いか!と言う展示。この箱はどの作品が入っていたでしょう?と言うのが床に書いてあります。あの名作たちも箱があるのですよね。
 
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ざわざわする
これは見ての通り、なんかざわざわするものたち。女性が鬼に変わっていく道成寺絵巻。オナラ合戦の絵、女性の布団に匿われたおっさんの顔!
 
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おもしろワンダーランドほどは予算が使えないので切り口変えて楽しく見せる様に工夫してやってみた、と言う感じの展覧会とでも言うのでしょうか?いつも企画にいろいろ工夫をしているサントリー美術館ならではの展覧会です。
 

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『ミュージアムグッズのチカラ』

『ミュージアムグッズのチカラ』大澤夏美 著(国書刊行社)
https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336071071/
 
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ミュージアムグッズの本、と言うマニアックながらも魅力的な本が出ました。そう、博物館や美術館に売っている、他に手に入らないよねコレ?ここでしか手に入らないよねコレ?と言うアレらに関する本です。
 
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博物館・美術館等のグッズ紹介やグッズ開発者のインタビューなどが掲載されている本。と書くと面白い商品紹介本かと思われそうですが、この本を読むと、ただ面白いものを紹介してるだけではなく、そのグッズに対する熱量が違う!愛が違う!と言う事に気がつきます。
 
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ミュージアム、と言っても美術館や博物館、資料館、水族館などかなり幅広いジャンルを取り上げています。そして全国の館を網羅しているのが凄いです。「北は北海道の知床、南は大分の中津まで」とあります。これだけジャンルも場所をお一人で把握しているのが凄い。筆者の大澤さんは北海道に住んでいる方なので、地方へ目を向ける事に力を入れている様です(各地に行くのも大変でしょうに)。
 
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また、各章頭に掲載されているグッズ開発者インタビューがとても読み応えあります。山種美術館の開館時エピソード、長谷川町子美術館のグッズに対する想いなど。すべてのグッズに、グッズの数だけストーリーがあるのですね。各館の特色が反映されていて、グッズには館の魅力が詰まっているのがわかります。つまり、ただの面白グッズ紹介本ではないのです。
  
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そうは言っても面白いグッズたくさんありますね。埴輪発掘できるクッキー、刀剣マステホルダーとか。冒頭にミュージアムグッズと言うマニアックな世界、と書いては見たのものの、実は子供の頃博物館や水族館に行って、帰りに記念に買って貰ったと言う思い出は多くの人があるのではないかと。かなりの人の心にミュージアムグッズはある!そう言う意味ではかなり裾野は広い層向けの本だと思います。
 
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遊びに行った時の思い出。そんな形の無い思い出を、後に再生することができるのが形があり、残っていくグッズですよね。こだわりのグッズ達。ナニコレ!?と言うもの、凄い!と言うもの、多種多様なグッズ。ミュージアムグッズのチカラ!
  

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隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則/ニッポンの名作130年/鉄とたたかう 鉄とあそぶ

隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/kumakengo/
東京国立近代美術館
2021/6/18-9/26
 
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今やどこもかしこも隈研吾建築!ってくらいあちこちで設計した建築を見ることができる気がします。そんな隈研吾の展覧会。オリンピックと併せての開幕です。
 
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孔、粒子、やわらかい、斜め、時間などのキーワードが並んでいます。そして猫!まぁ、キャッチャーだし、普通の良くある建築展にはしたくなかったのでしょうね。しかし……先生の発案かな、誰か止めなかったのか。まぁ、いいや、笑。
 
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木を使った建築が有名です。ルーバー状にしたものが多いでしょうか?木組にしているものも。
 
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最近は石を使っているものも多いですね。V&Aダンディーや角川武蔵野ミュージアムなどの重厚なデザインはカッコいい。
 
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国立競技場や高輪ゲートウェイ駅などを見ると構造にも絡まないし、木をただの装飾に使っている感が強いので、そこまで無理に使わなくても……と言う気がします。高輪ゲートウェイの天井はH鋼の間に気を入れてるだけだしね……
  
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木などのイメージが強いのですが、かなりいろんな素材を試している感じです。吉祥寺のLANケーブルを使ったインテリアの焼き鳥屋とか。三鷹の車輪を使った横丁とか。
 
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明治神宮ミュージアムや根津美術館などの斜めの庇の感じは好きです。由布院のミュージアムもそんな感じでした。
 
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これだけ官公庁などの仕事をこなしてるのを見ると、プレゼンが上手い事務所なんだろうな、と。デザインがどれだけ優れてても、担当者が上の人へ伝え、OKを貰って、外部へ説明するのに、資料が必要で、わかりやすいコンセプトなどが必要で、うまく丸め込む、ぶつからない、そんな説明しやすいものでないと通らないのが官公庁。
  
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そして、ある程度、自分の意志を通しつつも融通を効かすコミュニケーション術。そこら辺が揃っているのだろうな、それは曲者が多い建築界で、引っ張りだこになるだろうな、と勝手に想像しながら展覧会を見ているのでした。
 
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猫については特にコメントはありません。CGの猫に違和感あるね、くらいです。
 
 
 
MOMATコレクション 特別編 ニッポンの名作130年
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/permanent20210525/
東京国立近代美術館
2021/6/1-9/26
  
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いつも名作だらけのコレクション展で名作集めました。つまり、いつもとそんなに変わらないけど、名作ばかりです。
 
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横山大観の生々流転、小原古邨、藤田嗣治、東山魁夷、加山又造、
 
 
 
鉄とたたかう 鉄とあそぶ デイヴィッド・スミス《サークルⅣ》を中心に
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/davidsmith2021/
東京国立近代美術館
2021/6/18-9/26
 
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鉄がテーマ。大きなものが、変なものが転がっている。ちょっといいですよね。カルダーのモンスター、これが見れたのだけでも満足です!
 

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マン・レイと女性たち/吉永裕展/経塚真代展

マン・レイと女性たち
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_manray/
Bunkamura ザ・ミュージアム
2021/7/13-9/6
 
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展覧会タイトル通りマン・レイとその周辺の女性たちに関わる展覧会。マン・レイと向き合っていた女性、結婚した女性、友人たちなどいろいろな女性たちが登場します。マン・レイ作品のミューズとして写真に残っていたり、知り合いの奥さんなども写真のモデルになった女性も居ました。
 
マン・レイが好きになる女性は自立の意思が強い人が多かった様で、マン・レイと付き合い、その後、自立してマン・レイから離れていく人が多い。しっかりした女性が好きなだけに最後に振られてばかりのマン・レイ……わかるよ、わかる、その気持ち!
 
マン・レイの写真は当時のファッション写真としては斬新で、モデルをオブジェの様に捉えたり、新しい技術で不思議な感じを出したり、人気だった様です。
 
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キキ・ド・モンパルナスの背中をバイオリンに見立てた写真は有名。しかし、見るからに気が強そうですよね、キキは。リー・ミラーも同様です。こう言う女性が好きなんですよね、マン・レイ。
 
夏休みの宿題なのか、高校生くらいの女の子が何人かメモをとりながら見ていました。マン・レイの女性関係とか、この子達が知って、まとめて、学校に発表?大丈夫かな……と。
 
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ダダ、シュールレアリズムなどの世界で自分を表現していくマン・レイ。実は写真だけでなく、絵や立体作品、ジュエリーもありました。また、マン・レイが撮ったポワレやシャネルに関わる展示など、いつものマン・レイ展より幅の広い扱いになっていました。
 
当時の仲間たちエルンスト、ブニュエル、ピカソ、ダリなどの写真もありました。ジャコメッティとも仲が良かったとか。仲間に囲まれて、いろんな女性と付き合って、なんだかんだで幸せだったのかも。
 
 
 
吉永裕展 不調和の美とハーモニー
https://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/210731yoshinaga.html
Bunkamura Gallery
2021/7/31-8/9
 
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カラフルなマス目。美しい発色。これらの絵は和紙とパステルの組み合わせだという。確かに、二つの良いところを引き出した作品に見えます。
  
 
 
経塚真代展 Puddle Laboratory
https://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/box_210730keizuka.html
Bunkamura Box Gallery
2021/7/30-8/9
 
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独特な雰囲気を持つ人型の粘土の彫刻達。これは惹かれますね。部屋にいたら話しかけてしまいそうな、身近な感じがあります。
 

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パビリオン・トウキョウ2021

パビリオン・トウキョウ2021
https://paviliontokyo.jp/
2021/7/1-9/5
 
新国立競技場周辺エリアを中心に東京都内各所 
ビクタースタジオ前/明治神宮外苑 いちょう並木入口/国際連合大学前/旧こどもの城前/渋谷区役所 第二美竹分庁舎/代々木公園 パノラマ広場付近/kudan house庭園/浜離宮恩賜庭園 延遼館跡/高輪ゲートウェイ駅 改札内、特別参加:ワタリウム美術館 向かい側の空地 
 
参加者:藤森照信、妹島和世、藤本壮介、平田晃久、石上純也、藤原徹平、会田誠、草間彌生、特別参加:真鍋大度 + Rhizomatiks

関連イベント:「パビリオン・トウキョウ2021展 at ワタリウム美術館」(2021/6/19-9/5)
 
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アート・建築好き必見の「パビリオン・トウキョウ2021」有名なアーティストや建築家が手掛けた9種類のパビリオンが都内10か所で公開というこのイベント、全種制覇してきました(※全か所ではない)。
 
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ちなみに私は以下のルートで回る感じでした(1日では回りませんでしたし、1箇所行ってませんが)。
 
 ↓ 渋谷駅から歩き
草間彌生/オブリタレーションルーム
(渋谷区役所 第二美竹分庁舎)
 ↓ 歩き
藤原徹平/ストリートガーデンシアター
(旧こどもの城前)  
 ↓ 歩き
平田晃久/Global Bowl
(国際連合大学前) 
 ↓地下鉄 表参道駅から九段下駅
石上純也/木陰雲
(kudan house 庭園) 
 ↓地下鉄 九段下駅から青山一丁目駅
会田誠/東京城
(明治神宮外苑 いちょう並木入口) 
 ↓歩き
真鍋大度 + Rhizomatiks/映像作品“2020-2021”
(ワタリウム美術館 向かい側の空地) 
 ↓ハチ公バス 神宮前三丁目から明治神宮
藤本壮介/Cloud pavilion
(代々木公園 パノラマ広場付近) 
 ↓バス 原宿駅前から千駄ヶ谷地区二丁目
藤森照信/茶室「五庵」
(ビクタースタジオ前)
※中に入るのなら一度ワタリウム美術館で受付が必要。
 ↓歩き
番外:新国立競技場 
 ↓地下鉄 国立競技場駅から汐留駅
妹島和世/水明
(浜離宮恩賜庭園 延遼館跡) 
 ↓JR 新橋駅から高輪ゲートウェイ駅
藤本壮介/Cloud pavilion
(高輪ゲートウェイ駅改札内)
 
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10箇所一日で回るならこれから紹介する番号順のルートもおすすめですね。表参道から一度九段下に行って青山一丁目まで戻る事になるけど。
 
 
1.藤本壮介/Cloud pavilion
(代々木公園 パノラマ広場付近) 
 
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建築家 藤本壮介のパビリオン。バルーンで作られた雲の造形。一応、屋根代わりになるからパビリオンと言う言葉はギリギリな感じかな。私が行った時は少し元気ない感じでしたね。普段はこんなに萎んで無いようです。これは高輪ゲートウェイ駅にも同じものがあるようです。代々木公園には原宿駅側の入り口に淺井裕介が地面に買いた絵があるのでそれも見逃さない様に。
 
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JR 原宿駅、地下鉄 明治神宮前駅が最寄り駅。ハチ公バス停 明治神宮(原宿駅)も使えます。国立競技場方面にもバスや電車で行けるので起点にしても良いかも。
 
 
2.草間彌生/オブリタレーションルーム
(渋谷区役所 第二美竹分庁舎) 
 
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アーティスト 草間彌生のパビリオン。前の草間彌生展でもやっていた参加者が丸いシールを貼っていくもの。シールが貼られていくとカラフルなドットで空間が埋まり、ものの形がなくなっていく(見えなくなっていく)と言うもの。
 
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渋谷駅から歩くのが良いです。ハチ公バス停 宮下公園前も利用可。 
 
内部入場には事前予約が必要。
https://paviliontokyo.jp/news/reservation
 
 
 
3.藤原徹平/ストリートガーデンシアター
(旧こどもの城前)  
 
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建築家 藤原徹平のパビリオン。すぐ隣に平田晃久のパビリオンもあります。植木鉢が埋まっている櫓組み。その中に入って上まで登ることができます。上にはベンチがありましたね。上から岡本太郎のオブジェ越しに道路を見るのが気持ち良い。
 
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渋谷駅から2.経由で来るか、地下鉄 表参道駅から4.経由で来るのが良いでしょう。
 
 
4.平田晃久/Global Bowl
(国際連合大学前) 
  
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建築家 平田晃久のパビリオン。形は複雑な3次元曲線で構成されている様な木で作られたお椀。中に入って座ったりもできます。これこの形のままどこかに残しておきたいです。
 
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渋谷駅から3.経由で来るか、地下鉄 表参道駅から来るのが良いでしょう。 
 
 
5.石上純也/木陰雲
(kudan house 庭園) 
 
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建築家 石上純也のパビリオン。ここは少し遅れて公開になりました。二日目か三日目くらいに行ってみたら絶賛工事中。まぁ、これは作るの時間かかりますね。その分見応えはあり。庭園を全く別のものに変えています。樹々の配置を考えて天井の穴があるので、うまく突き抜けています。焼杉と同じ方法で黒くしてあるのも効果的。雰囲気はあります。納期に間に合っていればね……(コロナ禍の影響もあったのでしょうがここだけ間に合わなかったのは何か……)。
  
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地下鉄 九段下駅が最寄り。JR 飯田橋駅からも歩き可能。 
 
 
6.会田誠/東京城
(明治神宮外苑 いちょう並木入口) 
  
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アーティスト 会田誠のパビリオン。段ボールハウス、ブルーシートハウスのお城版をこの場所に作ってしまうとは。アーティストの会田さんらしい、皮肉的と言うか、投げかけというか。建築家人選だけではこう言うアナーキーなものは出てこなかったでしょうね。
 
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地下鉄 青山一丁目駅または外苑前駅が最寄り。 
 
 
7.真鍋大度 + Rhizomatiks/映像作品“2020-2021”
(ワタリウム美術館 向かい側の空地) 
 
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アーティスト 真鍋大度 + Rhizomatiksの映像作品。ワタリウム美術館の道挟んで正面です。正面に偏光フィルムの様なものが貼ってあるので近くからは何が映っているのかわからない。少し引くと文字の流れが見えたりする。チンポムの非常口くんの絵とのコラボを楽しめます。
 
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地下鉄 外苑前駅、ハチ公バス停 神宮前三丁目が最寄り。
 
 
関連イベント:ワタリウム美術館
 
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私はまだ行ってませんが「パビリオン・トウキョウ2021」の制作時のプロセス、スケッチや図面、コンセプトに関する展覧会が開催。8.藤森照信/茶室「五庵」の内部に入る場合の受付もこちらです。
 
 
8.藤森照信/茶室「五庵」
(ビクタースタジオ前)  
 
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建築家 藤森照信のパビリオン。内部への入場は当日予約制。予約受付場所は「ワタリウム美術館1階カウンター」で。藤森さんらしい茶室。新国立競技場を眺めながらのお茶会でしょうか。横のにじり口から入り、上に登っていくのですね。
 
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ワタリウム美術館から歩き。外だけ見るために直接行くならJR 千駄ヶ谷駅か地下鉄 国立競技場駅。 
 
 
番外:新国立競技場
 
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藤森さんの茶室のすぐ横には建築家 隈研吾設計の新国立競技場。ここで大運動会やっていた(まだ続きそうですが)のですね。
 
 
9.妹島和世/水明
(浜離宮恩賜庭園 延遼館跡)
 
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建築家 妹島和世のパビリオン。パビリオンと言うか、曲水の宴をイメージしてる造作物。水は入っているけど、流れているのかな?近づけないのが残念です。仕方ないけど造花なのも残念。雰囲気は良いので、せっかくなら浜離宮庭園を楽しむついでに行きたいところ。
 
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地下鉄 汐留駅または築地市場駅、ゆりかもめ 汐留駅が最寄り。JRまたは地下鉄 新橋駅からも歩き可能。  
 
浜離宮恩賜庭園への入園の事前予約が必要です。
https://paviliontokyo.jp/news/reservation
 
 
10.藤本壮介/Cloud pavilion
(高輪ゲートウェイ駅改札内)  
 
建築家 藤本壮介のパビリオン。代々木公園のと同じものがJR 高輪ゲートウェイ駅構内にある様です。自然中の雲と建築物の中の雲のイメージの違いを感じるのも良いかも。
 
 
また、まとめ版をいまトピにも書いています。
 
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【この夏限定】有名アーティストや建築家のパビリオン、体験するしかない!
https://ima.goo.ne.jp/column/article/9998.html 
 

 

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悉皆-風の時代の継承者たち-/佐藤翠展/小西潮・江波冨士子展/クリエイティブリユース/Daimaru 大現代アート展/妖精展/tokyo artist Museum

悉皆 -風の時代の継承者たち-
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/shikkai/index.html
日本橋高島屋S.C.本館6階 美術画廊
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写真は1階の金氏徹平作品。
 
高島屋190周年記念の展覧会。昔の作品をイメージして今の作家が新たに作品を作り上げると言う展示。前田青邨の作品をイメージして今泉今右衛門や小野川直樹が作品を作るとかしています。
 
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写真はウィンドウの目の作品。
 
岡本太郎・棟方志功作品のイメージで淺井裕介が、竹内栖鳳→森村泰昌やミヤケマイ、横山大観→池田学や束芋、小倉遊亀→前原冬樹、とそれぞれイメージ作品を作っています。
 
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高島屋のローズちゃんをイメージして町田久美やヤノベケンジが作品を作っています。町田さんの描くローズちゃん最高です。他にも池田晃将、笹井史恵、諏訪敦、田辺竹雲斎、袴田京太朗、橋本雅也、舟越桂、増田敏也、三沢厚彦、森村泰昌、山口英紀などが参加。
  
 
 
佐藤 翠展
https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/departmentstore/topics/1_2_20210623204943/
日本橋高島屋S.C.本館6階 美術画廊X
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以前にも何度か佐藤翠さんの作品は見ていますが、普通のクローゼットだったりする景色が、何故か少し怪しげに見えてくる、そんな独特な雰囲気がありますね。
 
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独特な色味とタッチがそうさせるのかと思いますが、夢の中なのか、情念なのか、どこかに迷い込んでしまった様な気持ちになります。
 
 
 
小西潮・江波冨士子展
https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/departmentstore/topics/1_2_20210629203711/?category=art#contents
日本橋高島屋S.C.本館6階 美術工芸サロン
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神奈川の三浦に工房を構える小西潮、江波冨士子のお二人。お二人のガラス作品は表情がとても特徴的です。繊細で細かい表層によってガラスなのに柔らかく見えるから不思議です。
 
 
 
クリエイティブリユース―廃材・端材からはじまる世界―
https://www.takashimaya.co.jp/shiryokan/tokyo/exhibition/
高島屋史料館TOKYO 4階展示室
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富田菜摘
 
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再利用をテーマに、廃材を利用したプロダクトや素材、家具などの再生を展示してあります。
 
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廃材を使ったアートとして富田菜摘さんの作品もありました。
 
 
 
Daimaru 大現代アート展〜注目の若手からストリートアートまで〜
https://www.daimaru.co.jp/tokyo/artarttokyo/
大丸東京店 11階催事場
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大丸東京で幾つかのアート展を開催。そのメインが11階催事場で開催の現代アート展。いくつものギャラリーなどが売れそうな作品を持ち込み、売る気満々で構えていました。バンクシーやKawsなどの展覧会と絡めたもの。ジュリアンオピー、奈良美智、草間彌生、村上隆など一般的に知られていて、高価なものが多いですね。最近話題なものとして杉田陽平コーナーなども。
 
 
 
Young artist special exhibition
1st.exhibition 妖精展
https://www.daimaru.co.jp/tokyo/artarttokyo/
大丸東京店 9階イベントスペース
2021/7/28-8/17
 
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Young artist special  exhibitionの第一弾として妖精をテーマに、妖精そのものや不思議な世界観の絵が展示。
 
 
 
tokyo artist Museum
https://www.daimaru.co.jp/tokyo/artarttokyo/
大丸東京店 1・5・10・12階 特設会場
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館内のあちこちでアートを展示しています。館内巡回型の展示。
 

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ミヤケマイ展 夢の跡

ミヤケマイ展 夢の跡
https://www.kakiden.com/gallery/archives/46714/
柿傳ギャラリー
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ミヤケマイさんの作品はあちこちで見ていますが、個展は私は久々になるかもしれません。相変わらずの良いセンスの和のテイスト。ちゃんと歴史的なものを押さえつつも、現代の要素を持ってきたり、別のジャンルと組み合わせたり。なんか難しい事が書いてありそうな文字を読んでみると、普通に読めるものだったりと今の時代の「外し」が素晴らしい。古田織部や小堀遠州の目指すところがここまで来たか!と思いました。
 
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平面や半立体の絵だけでなく軸装もご自分で製作、器なども出かけています。ポップであり、日本の伝統もあり、ご本人の個性も出ている、そんなバランスのセンスの素晴らしさ、間の取り方うまさが良いです。 
 
 
 

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ファッション イン ジャパン /SUTOA Exhibition “People”

ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会
https://www.nact.jp/exhibition_special/2020/fij2020/
国立新美術館
2021/6/9-9/6
 
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ファッションの展覧会って、難しいな、と思いました。何かテーマなどを決めてみせる展覧会と言うものが多いかとは思いますが、この様に長い時代の間を網羅して、全体を俯瞰してみて行くにあたり、時代によってファッションと言うものの求められるもの、その要素が違いすぎる。
 
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各時代の流行りや時代背景に対して、デザインやアイデア、技術、素材などを組み合わせて返答して行くファッションデザイナーやメーカー。その多様な様を見ることが出来ます。ただ、想像以上に多様で、時代によって違う。ファッションと言う一つの括りにするとその差異が可視化されるのが面白い。
 
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40,50年代、映画などの影響。手作りの時代。1945年、第二次世界大戦後から、展覧会はここからスタートしています。
 
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60-70年代の既製品の広がり。ミニスカ、アイビーなどの流行。田中千代、杉野芳子、桑澤洋子、長澤節、森英恵などの活躍と中原淳一の描く女性たち。モリハナエ、ピンクハウス、ミルク、ニコル、コシノジュンコ、山本寛斎など。
 
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80年代、DCブランドの流行。ファッションデザイナー達が大きく花開く。ビギ、イッセイミヤケ、山本耀司、川久保玲とコムデギャルソン、タケオキクチ、ヒステリックグラマー、ツモリチサト、鳥居ユキ、中野裕通(Viva you)、島田順子、ヨシエイナバなど。そして新井淳一のテキスタイル。
 
この時代らしさの感じは見て感じるものの、とにかく新しいものを作り上げていこうとした時代。お金もあり、それを作らせる時代のでもあり、それを受け入れる後押しもある。文化としては良い方向に向けたイケイケ感でした。
 
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90年代の渋谷原宿ファッション。ファッションをふくめた文化の横断。ピッチカートファイブ、フリッパーズギター、カヒミカリイなどの音楽が紹介されていたが、その様な文化と切っても切り離せないファッションや音楽、映画、文学、漫画などカルチャーの一体化。
 
A BATHING APE®、アンダーカバー、20471120、ビューティー:ビースト、イッセイミヤケのプリーツ、コムデギャルソン、ケンゾー。そしてストリートシーン。アルバローザ、ヒステリックグラマー、ミルク、ファイナルホーム。売り方としてのユニクロに注目(この流れが次の世代への布石なのかもしれない)。80年代に活躍していたブランドの次世代としてケイタマルヤマ、アツロウタヤマ、マサキマツシマ。
 
そして2000年代。ここからテーマの有り様が変わってくる気がする。kawaii、ゴシック、ロリータなど。決して世間的には主流と言う流れはないワードではあるが、ファッションとしてこの時代、テーマになる様な言葉達。(ただこのワードでこの時代を全て包括してるとは思わないが)。
 
ツモリチサト、ジュンヤワタナベ、ミハラヤスヒロ、ミナペルホネン、ミントデザインズ、シアタープロダクツ、コズミックワンダー。ユニクロのヒートテックなど技術がファッション展の中で語られるのも時代の流れだろうか。
 
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2010年代。「いいね」の時代、と言うのはこのテーマで本当に良いのかな?とは思うが、それ位、この時代を総括する言葉が無かったのではないか?アンダーカバー、サカイ、アキコアオキ、THERIACA、ケイスケヨシダ、マメクロゴウチ、マトフなど。
 
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そして未来へ。イッセイミヤケ、コムデギャルソンなどは各時代に出てくる。そして時代はジェンダーレスへ。男性を男性らしく、女性を女性らしくみせるのは終わってしまうの?いや、そんなことは無いはず。そこは残りながらも選択肢が増えてくると言う話なのでは無いか。男性が女性っぽく、女性が男性っぽくしても良い。その差(男性、女性)と言うもの自体を気にしない、そう言う言葉を使わなくても良い様なシーンなどへも対応していく多様性。
 
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2000年以降の新しい時代の服は、80年代に花開いたデザインとはすでに別の発想に基づいている様に見える。こう並べるとぱっと見として派手さは少ないかもしれないが、そのデザインとしての根っこは80年代よりもさらに進化している。そしてやはり女性、男性と言う区別は間違いなく残る。それを踏まえた上で、差をつけないように、もしくは時代ながらの差を出していく工夫が生み出されているのかなと。
 
そして、おそらくそろそろ次の大きな変革が生まれてくるのでは無いかと。すでに生まれていて、この展示の中のどれかが、もしくはここに取り上げられてない何かが次の時代に残るのかと。 
 
 
 
SUTOA Exhibition “People”
https://www.nact.jp/information/museumshop/gallery/SUTOA/
B1F SFT GALLERY
2021/6/2-7/19
 
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西荻窪のSUTOA。こちらのボーダーのシャツ、好きなのですよ。一つしかもっていませんが、なんか自分だけの一つを選んでいる感じがとても好きです。

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巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─

巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─
https://faaj.art/2021tokyo/
大手町三井ホール
2021/7/16-9/9
 
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巨大映像で迫る五大絵師、あの風神雷神図屏風、世界でも有名な絵の一つと知られている北斎の冨嶽三十六景 神奈川沖浪などを大きなスクリーンで体験しようという没入型の体験イベントです。これアートファンは勿論なのですが、それ意外の人向けかもしれませんね。解説映像20分+メイン3面スクリーン20分+デジタル北斎×広重コーナーと3コーナーで1時間前後の体験です。
 
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なんとなくアートに興味があるけど何を見て良いかわからないとか、日本美術って難しそう?とか詳しくなくても倒しめる様に出来ています。この体験型の楽しさはデートにも良い。美術が苦手でも解説ナレーションで分かり易いし、細かい文章とか読まなくても良いし。美術展では無いエンタメな楽しみがありました。
 
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そしてアート好きには今までとは違う目線での掘り下げができます。とにかく映像が美しいので細かいところまで見ることができる。浮世絵なんてA4サイズくらいのものじゃないですか。それを縦7m×横14mのメインシアターに投影しても全く荒れない、ってどんな技術なのでしょう?肉眼ではまず気がつかないところに気付けるという、服の模様や小さく描かれた掛け軸とか、とにかく詳細を見る体験。
 
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五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の五人は江戸時代を中心に活躍していた画家達。日本文化の華やかな頃を最盛期としている日本を誇るアーティスト達ですね。桃山時代に生まれた琳派の祖となる俵屋宗達、宗達をリスペクトし琳派を大成させた尾形光琳、浮世絵において風景画の位置を確立した葛飾北斎、北斎と同じく風景画を広めヒットさせた歌川広重、そして近年大人気の奇想の天才である伊藤若冲。
 
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絵の中に入り込む没入型大型映像イベントです。7m×45mの3面スクリーンはまさに絵の中に入り込むもの。そう、今まで日本画を見るときに単眼鏡を使って目が疲れたアート好きな人たち、これなら疲れません。勝手に拡大してくれます。
 
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個人的には宗達と光琳が大きな画面に映えるなぁ、と思いました。金屏風という点もポイント高いかもしれません。映像や音楽の演出との相性も良い。北斎の構図のダイナミックさも良い。
 
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細かいところは広重と若冲が面白い。広重の風景画に出てくる人の様子、犬のお尻とか見ていてとにかく楽しい。先輩の北斎とは違う自分の色を作り上げていったのでしょうか。
  
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そして若冲、とにかく細かいところを見てしまいます。ニワトリの表情や羽や脚の描き込み。ひよこ探しも面白い。元の絵が繊細に描かれているので見応えありますね。デジタルリマスターの恩恵を一番受けているのではないでしょうか。 
 
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最後の北斎×広重コーナーでクールダウン。富嶽三十六景や東海道五十三次シリーズを振り返ります。今回の体験で、今後、日本美術を見るときの見方が変わっていきそうです。新たな発見が生まれる、そんな体験ですね。

 

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イラストレーター 安西水丸展/夷齋先生・石川淳

イラストレーター 安西水丸展
https://www.setabun.or.jp/exhibition/20210424-0831_AnzaiMizumaru.html
世田谷文学館
2021/4/24-9/20
 
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独特な世界観を持つイラストレーター 安西水丸の展覧会。とにかく良い展示でした。必見です!
 
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本の挿絵や表紙、絵本、まんが、広告など多岐にわたるお仕事やか交流があった作家さんとの作品、安西さんの持っていたもの達などの展示があります。
 
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展示会場の構成が、展示順路や導線がない様な作りでとても遊び心があり、あちこち見ながら、宝物を探しの様に楽しむことができます。それでいてちゃんと展示構成分けはされているので、迷うのを楽しみながらあまり意識せずに見ていても、混乱することは無いと言う展示でした。
 
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まるで安西さん!と言うような気楽なこの展示デザインをしたのはDO.DO.と言うデザイナーさん。トネリコから独立された方なのですね。書き割りあり、顔ハメパネルあり、隠しアイテムありの楽しい展示。
 
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カラーシートを切りながら、水平線を作り作品を仕上げていく安西さん。この手作業の感覚がとても良い。
 
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嵐山光三郎、村上春樹、和田誠の3人の作家との協働。和田誠さんとの2人展を見に行ったことがありますが、どちらかが描いた絵に対しどちらがアンサー的に描き加えると言う、気の抜けた禅問答の様な掛け合いが良い。和田誠さんは今年展覧会がありますね。
 
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安西さんの持っているもの、安西さんの目に留まったもの達も良い。特に高価なコレクションと言うわけでもない、普通にそこら辺にあるものが多いのだが、それでも安西さんが好きで、気になったもの達。しばしば絵にも出てくるそれらとその絵を並べた展示も良い。
 
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鎌倉にもアトリエを持っていたと言うこともあり、鳩サブレーが出てくるのも嬉しいです。
 
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安西さんの描く女性ってなんでこんなに魅力的なのでしょう?リアルな描画ではないのに、こう言う人いるよね、と言うリアルな感覚があります。
 
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和室にも洋室にも合うのですよね、安西さんの作品は。それが不思議。なんかナチュラルで捉え所がなくて、ふと横にあっても違和感がない。何にでも合う普段着のような世界観です。
 
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1階にもパネルや絵本関連の展示。ショップも魅力的でTシャツと図録(展覧会オリジナルカバー)買いました。カフェ入り口にも書割り。カレーが食べたくなりますね。
 
 
 
2021年度コレクション展前期 受贈記念 夷齋先生・石川淳
https://www.setabun.or.jp/collection_exhi/20210424-0926_IshikawaJun.html
世田谷文学館
2021/4/24-9/26
 
コレクション展は小説家 石川淳、随筆家としては、と言う別名で活動、の原稿やメモや書簡などの展示。直筆であるからこその魅力ですよね。最近の作家さんの展示を行うときは直筆原稿を書く人は減っているだろうから、どんな展示になるのだろうか?


 

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包む-日本の伝統パッケージ

包む-日本の伝統パッケージ
https://mmat.jp/exhibition/archive/2021/20210713-358.html
目黒区美術館
2021/7/13-9/5
 
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目黒区美術館「包む」展、10年前に開催して話題になった岡秀行コレクションの展覧会のリニューアル版。デザイナーとしての岡さんの経歴紹介コーナーもありました。
 
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包むと言う行為を通して、そこにある日本古来からの知恵、自然との繋がりなどを感じる展覧会になっています。良い展示でした。
 
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竹、木、笹、藁、土、紙など部材による区分けを中心に展示。同じ竹でも編んだものも有れば皮に包んだものもある。土は陶器の入れ物なので、包むと言うより入れ物そのままじゃない!と思いつつもデザインの多様性が面白い。
 
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隙間からの通気性、再包装性、携帯性などの機能を盛り込んだ藁の編み込み技術も面白い。その辺が判る映像コーナーはオススメです。
 
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素材、季節や土地の特徴、歴史、それらの風土が作り上げたもの達。包むと言う知恵、技術、その継承の展覧会です。
 
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私はこれらを、デザインとして見ているのか、民藝として見ているのか、工芸として見ているのか、そこがわからなくなって混ざっている感じがあり、またそれを楽しんだとこもあります。
 

 

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三菱創業150周年記念 三菱の至宝展

三菱創業150周年記念 三菱の至宝展
https://mimt.jp/blog/museum/?p=7172
三菱一号館美術館
2021/6/30-9/12(※後期8/11-9/12)
 
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静嘉堂文庫と東洋文庫の至宝を一号館の空間で観る、と言うまさに三菱(岩崎家)総力展示です。茶道具、刀、書、絵画、仏像、地図、博物学書、古書など国宝含む名品勢揃いでした。
 
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特に茶道具関連はホントに素晴らしく、本能寺でバラバラになって修復された付藻茄子(前期)、象牙の茶杓、井戸茶碗や樂茶椀、仁清の茶壷など。そして、この建物で観る曜変天目茶碗の美しさ、一部屋これしかない展示です。
 
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一号館美術館の上のフロア前半の左回り展示が日本美術の絵画や書を観るのに違和感ないのも良いですね。右回りの部屋には古書や器があって、ここまで見やすさ計算してたらすごい!
 
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東洋分文庫の古書エリアも良い。その中でも地図は目を引きます。空を飛べないこの時代にこれだけのものを描くことができるのですから。博物学の本もロマンあります。
 
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眼福とはこのことです。
 

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KAWS TOKYO FIRST

KAWS TOKYO FIRST
https://www.kaws-tokyo-first.jp/
森アーツセンターギャラリー
2021/7/16-10/11
 
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KAWSの美術館での大型展覧会としては日本初!KAWSはグラフィティ出身のアーティスト。目が×になっているキャラクターで有名です。
 
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このキャラクター、内臓あるんだ!
 
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まぁ、そんな説明をしなくても、今はユニクロTシャツにも使われてたり、雑誌などにも取り上げられて、アートファン以外にもよく知られたアーティストですよね。展示にはアトリエ再現コーナーもあり。
 
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ユニクロはじめいろいろなコラボ活動も盛んなのでどこかで見たことある人も多いはず。
 
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またKAWSの作品の特徴としては様々な既存キャラクターを引用して作品としていること。ミシュランのビバンダム、ブリックベア、シンプソン、スヌーピー、鉄腕アトムなど。これらは正式なコラボなのか、それとも勝手にオマージュ的な扱いなのか?
 
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ポップアートの引用ってどこまでOK貰っていて、どこまで勝手にやって大丈夫なのでしょうね。もちろん有名になったらOK出やすいでしょうけど、その分目に着くようになるし。それが不名誉な内容なら権利元は何が言うのか、もしくは取り上げて貰って良しとするのか。
 
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色っぽいキャラクターも居ますね。写真へのコラージュ作品もありました。
 
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個人的に好きだったのはこの白雪姫!うん、これは良い!
 
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メインビジュアルにもなっていたこの小さなキャラクターがダラダラしてるの、これは実際見ると……なんかかわいい!ちょっと皆が惹かれるのがわかります。
 
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他にもAR展示、体験展示など盛り沢山。若い人向けの展覧会と言うのもあって平日の午前中はそれほど混んでなかったです。

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自然が彩る かたちとこころ/山口晃《日本橋南詰盛況乃圖》

自然が彩る かたちとこころ
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
三井記念美術館
2021/7/10-8/22
 
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今東京では三井家のお宝と岩崎家(三菱)のお宝を見ることができますが、まずは展覧会後しばらくリニューアル工事となる三井記念美術館へ。
 
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オリンピックスポンサーなのですね。
 
さて、展覧会の方は地味だけど凄い、と言う三井家の好みがわかります。自然をテーマにした作品の展覧会になっていますが、この展覧会後しばらく休館になると言うことで気合入った選定でな作品が並んでいます。
 
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酒井抱一『秋草に兎図襖』の斜めの板の貼り合わせ模様で強風を表現した作品とかいつ見ても凄い。謡曲『竹生島』をモチーフにした仁清のかわいい兎の取手の器も良い。
 
他にも二見浦夫婦岩を蓋にしたデザインの茶器とか、、黒楽『雨雲』、志野茶碗の名作『卯花墻』、円山応挙の国宝 雪松図屏風、安藤緑山の本物そっくりの果物の彫刻、印籠や能面や着物と三井コレクション総集編と言う内容でした。
  
 
 
山口晃《日本橋南詰盛況乃圖》
https://jptca.org/news/20210624-16321/
銀座線日本橋駅B1出口付近
2021/07/01公開
 
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銀座線のリニューアルに伴い2020年に銀座線 虎ノ門駅、京橋駅、銀座駅、青山一丁目駅、外苑前駅の5駅にパブリックアートが設営されました。虎ノ門駅のアートは話題になりましたね。そして今年2021年の7月1日より、日本橋駅において銀座線10駅目となるパブリックアート作品が公開されました。
 
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■日本橋駅パブリックアート
・作品名 :日本橋南詰盛況乃圖
・原画 :山口晃
・作家コメント:この絵には、江戸から現在までの様々な街並みが混在しています。当時の街区の様
子が解るように描かれた所もあれば、時代による様式の変化を一目にできる所もあ
ります。また、町割りに殆ど変化がないのを確認できる所もあります。色々な視点
で眺められるようになっていますので、この地に思い致したり良き街並みを考える
一助にして頂けたらと思います。
・仕様 :ステンドグラス
・サイズ :縦約 2.0m 横約 6.0m
・設置場所 :B1 番出口付近
・協賛 :株式会社髙島屋
 
昔の景色が混ざっていたり、高速が水路になっていたり、細かいところを見ていると面白い。
 
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ステンドグラスの限界か、人の表情を楽しむことはできませんが、景色に仕掛けられているものを探す楽しみは山口さん作品ならでは。協賛の高島屋はどどーんとでてますね。ライバルの三越は端の方にちょこっと。
 
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日本橋に五輪マーク。

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日本のグラフィックデザイン2021/SUMMER ART ZOO/日本人の魂・冨嶽今昔三十六景/大竹省二「カラー写真が夢見た時代 COLOR DREAMS」

日本のグラフィックデザイン2021
https://designhub.jp/exhibitions/6848/
東京ミッドタウン・デザインハブ
2021/7/16-9/5
  
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毎年恒例(毎年見てる訳では無いが)、今年のグラフィック年鑑からのセレクト展示。上原亮輔、渡邊良重、葛西薫、服部一成、原研哉、菊池敦己、永井一正、中條正義などのベテランも揃ってます。
 
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決して名前だけではなく、字体、色味、バランス、アイデアとやはり目に入ってきますね、この方々の作品は。決して派手だから見てしまうのではなく、葛西さんの作品などは一見地味に見えるのに、おっ、なんかカッコいい、と思ったら葛西さんのだった、と言うことは多々あります。
 
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内田丈安の解像度低いフェルメールやその他の人のビジュアル、大胆な関本明子の作品、柏木美月のタコをグラフィックに?、清水艦期のデフォルメ具合、香取有美のバランスの良さなど。
 
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柿本萌、古谷萌もドキッとくる感じですね。他にも田中せり、竹内佐織、内藤昇、藤井北斗などが気になりました。
 
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お、良いな、と思ったら関本明子作品だったのがいくつかありました。柏木美月と香取有美の作品も複数目に入った。白本由佳のパッケージも好きです。
 
 
  
SUMMER ART ZOO
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/summer/art/
東京ミッドタウン ガレリア1・2・3F
2021/7/16-9/5
 
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館内のあちこちで展開されるアートな動物園。それも檻の中でなく、自由に遊び回っている動物たち!大宮エリーさんの描く巨大壁画のダイナミックな動物たち。
 
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WA!moto.さんの原色な動物達はぶら下がったり、木に止まったり、案内してくれたり。楽しそうです。
 
 
  
「日本人の魂・冨嶽今昔三十六景」~北斎と4人の巨匠たち~
https://fujifilmsquare.jp/exhibition/210721_01.html
フジフイルム スクエア 富士フイルムフォトサロン 東京
2021/7/21-8/19
葛飾北斎、岡田紅陽、白簱史朗、竹内敏信、大山行男
 
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北斎の描いた富士山と4人の写真家の撮った富士山。ミッドタウンホールで開催している北斎づくしに連動して、こちらも富士山づくしです。かの山は昔も今も、そしてメディアの差も関係なく人々を魅了し続けてきたのだな、と。富士山自体に目を向けたり、富士山を背景の一部として扱ったり、いろいろなアプローチがある。そう言えば北斎もいろんなアイデアで描いてましたよね。、大山さんの独特な世界を感じる富士山は個人的に目を引きました。
 
 
 
大竹省二「カラー写真が夢見た時代 COLOR DREAMS」
https://fujifilmsquare.jp/exhibition/210720_05.html
フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
2021/7/20-10/19
 
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戦後から高度成長期、こんなポップなカラー写真があったなんて。雑誌や広告などに使われた女性達のイキイキとした写真。カラフルです。色の出の具合が独特なのは昔のフィルムの特性などもあるのでしょうか?逆に今の写真ではこう言う風合いは出せないのかもしれませんね(後処理でするのはできそうですが)。
 
 
 
 


 

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書でみる日本の歴史と文化

書でみる日本の歴史と文化
https://www.taitocity.net/zaidan/shodou/oshirase/news/1984/
書道博物館
第1期:2021/6/22-8/1
第2期:2021/8/3-9/12
 
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書道博物館は西日暮里と鶯谷の間くらいにある建物。画家であり書家でもあった中村不折のコレクションを中心にした博物館です。
 
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今回の企画展は日本の歴史と文化を書で追って見るというもの、前期展示を見てきました。昔の貨幣、大石や魏志倭人伝から始まり、奈良時代の書物、平安時代の空海や最澄、鎌倉時代から江戸時代となり北斎漫画など。他にも王羲之など本場である隋や唐の書物、室町時代や南北朝時代の書状なども。
 
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特別展示室では織田信長の書状、伊達政宗や加藤清正、伝 宮本武蔵のもの。歌川広重、良寛、小林一茶などもあり、書だけでなく、絵などもあります。そこにちょこちょこ中村不折のものが入り込んでるのもこの館ならでは。近代日本のコーナーには中村不折宛の書簡の展示。犬養毅、土井晩翠、正岡子規など。
 
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コレクション展示の建物の方は玉器、石碑、仏像、青銅器、璽印などが並びます。書の博物館と言うと紙の書のイメージをしてしまいますが、昔はこう言うものが書を伝えていたのですね、なるほど!
 

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