ざわつく日本美術
ざわつく日本美術
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2021_2/
サントリー美術館
2021/7/14-8/29
ざわつく……あの週刊雑誌風のチラシからして、サントリー美術館に何が起こったのか?!と話題なっていた展覧会、実は夏休みの楽しめる展覧会の一つでした。
キーワードは、うらうら、ちょきちょき、じろじろ、ばらばら、はこはこ、ざわざわ。少し苦しいところもありますが、展示品が一流なので許しちゃいます。
うらうらする
能面の裏、茶碗の裏を見てみようと言うともの。鏡で裏が見える様な展示の工夫がしてあります。屏風の裏を見せたり、絵の花の裏が描いてあったり。いきなり、ウラはするものなのかどうか、と突っ込みたくなるが、ジョジョではウラウラしそうなので、良しとする。
ちょきちょきする
元の状態から切り取られて今残っているもの。今残っているものが元から形が変わっていたりする事は多い。絵巻が切り取られて幾つもバラバラになって、いろんな人々に所有されていたり。屏風の裏表がそれぞれ別の屏風に仕立てあげられていたり。切子とかガラス製品ですら切られているとは!
じろじろする
よく見てみたらこの模様面白い!とか細かくみてみたらこんな事がかいてあったあなんて!と言う発見があるもの。メインの柄の周りを見てみたらモザイク絵の様にいろんな柄が見えて来るとか。雨そのものは描かず、そこに居る人の様子だけで雨を降っていることを想像させるびとか。
ばらばらする
蓋と本体を別々に見てみたらどうですか?と言う展示。蓋だけ見てどんな本体か想像してみようとか、蓋と本体でどれが正しいか組み合わせを考えてみようとか。
はこはこする
ハコはするものか?!と思いつつ、箱にポイントを当てたのが楽しいから良いか!と言う展示。この箱はどの作品が入っていたでしょう?と言うのが床に書いてあります。あの名作たちも箱があるのですよね。
ざわざわする
これは見ての通り、なんかざわざわするものたち。女性が鬼に変わっていく道成寺絵巻。オナラ合戦の絵、女性の布団に匿われたおっさんの顔!
おもしろワンダーランドほどは予算が使えないので切り口変えて楽しく見せる様に工夫してやってみた、と言う感じの展覧会とでも言うのでしょうか?いつも企画にいろいろ工夫をしているサントリー美術館ならではの展覧会です。
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