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電線絵画展-小林清親から山口晃まで-

電線絵画展-小林清親から山口晃まで-
https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=202012111607684505
練馬区立美術館
2021/2/28-4/18
 
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とても面白い企画の展覧会です。電柱、電信柱や電線をテーマの展覧会、と言うと美術展の様には聞こえませんんがそれがなかなか……素晴らしい作品と切り口で面白い展覧会になっているのです。
 
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明治の文明開花を描いた新版画などには電信の開通した様子や電灯が点った様子が多く描かれています。小林清親、川瀬巴水、吉田博など今年に展覧会があちこちで開催されている新版画の面々を見比べる事ができます。吉田博は景色に電柱を描かなかったが川瀬巴水は描いているとか、そういう目で見たことは無かったです!
  
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近代洋画家の面々も絵画のポイントとして電柱を意識していたようで、岸田劉生などは絵のアクセントとして描いているのですね。その他、河鍋暁斎、小絲源太郎、坂本繁ニ郎、高橋由一など幅広い画家達が描いた電信柱や電柱や電線の絵が並びます。電柱、電信柱の違いや部位などの名前解説もありました。
 
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ここら辺までは都市の近代化や文明開化の象徴としての電柱や電信柱の役割となっていますが、電線を狂気の域に持っていった絵がありました。ミスター電線風景、朝井閑右衛門のヤバさ!電線を描くために命を削っているのではないかと思うくらい、本当に狂気の絵です。

あと、圧巻なのは藤巻義夫「隅田川両岸画巻」。川岸の超パノラマ絵。これを見るのに何往復もしてしまいます。以前、東京都現代美術館で見ていますが、何度見ても素晴らしい。
 
碍子の展示もありました。碍子が茶器の様に並んでいます。まさか、電線の展覧会に来て香蘭社とかノリタケの名前を見るとは思っても見ませんでしたよ。一流の磁器メーカーが製作していたのですね。
 
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現代アートもあります。空に電線描いただけなのになんでこんなに良いの?!な阪本トクロウ、電柱マニア?!な山口晃、この細かな感じが好き!な久野彩子、これ墨で描いてるの凄い!な山口英紀など満足な展開。見応えありで、現代アートファン必見です。
 
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展覧会を見終わった、駅へ向かう帰り道に上を見上げてみましょう。きっと電線の見方が変わります。
 

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荒木愛日本画展-昨日と明日が滲む色-

荒木愛日本画展-昨日と明日が滲む色-
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews069.html
日本橋三越本店本館6階美術サロン
2021/3/24-3/29
 
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日本画家 荒木愛の日本橋三越での個展に行ってきました。日本画の岩絵具の美しさ、そして荒木さんの色使いのうまさが融合されて、現代の日本画ならではの良さがうまく出ている作品が並びます。
 
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黒もただ真っ黒なわけではなく、良く見るとその黒の中で岩絵の具の成分がキラキラしているのですね。赤にしてもいろんな赤があり、それを使い分けています。この目の前で見る絵の力、その存在感はカタログではわからない。
 
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荒木さんの絵の一つの特徴であるのが削り出し。色を幾重にも重ねて塗り最後にサンダーで削ることで浮かび上がってくるその絵。削ることによって生まれる、幾つもの色の重なりによる不思議な境界線がとても魅力的です。
 
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その削り出し作品も相変わらず良いのですが、今回目に入った薄塗りの絵も目をひきます。薄塗りの方がある意味、荒木さんならではの色のバランス感覚がよく出ている気もしますね。上の写真、一番手前の子供の絵は赤が目立ちますが、いろんな色が混ざり合い、子供の周りにある目に見えない温かい空気感が、絵の中に描かれている様です。
 
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近年、荒木さんご本人が母親となったことも影響してか、子供が絵の中に描かれたものがいくつかありました。そこに描かれている鮮やかな色合い、滲み、色の重なりがとても素敵です。愛情を絵にしたような感じ、とでも言うのでしょうか。
 
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個人的にはこの多肉植物と文鳥の絵が好きでした。赤の背景が目立ちますが、少し目線を落とすと多肉植物の一片と遊ぶような文鳥。視線のずらし具合が素敵。あと、受付後ろにあった十姉妹の絵も良かった。
  
色彩のバランス感覚や様々な技術を使って生まれてくる絵。そして、見ているとホッと一息つける様な、近くに飾りたくなる様な温かい絵でした。
 

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川内倫子展「M/E」

川内倫子展「M/E」
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews037.html
三越コンテンポラリーギャラリー
2021/3/17-3/29

 
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写真家 川内倫子の個展は
三越コンテンポラリーギャラリーオープン1周年記念の展示です。川内さんは去年、古典×現代2020展での展示も記憶に新しいですね。タイトルは母なる大地「Mother Earth」から。
 
川内さんがアイスランドで感じ取った大地の息吹を表した写真作品。映像作品もありました。氷河や休火山の火口の内部で川内さんが感じた地球の大
きさ、人間の小ささ、大地と繋がり。大地の中での胎児の様な人間たち、そして数年前のご自身の出産が繋がったのでしょうか。
 
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奥には「Halo」シリーズも展示されていました。古典×現代2020展でも出ていたシリーズです。溶かした鉄くずを壁にぶつける祭り、渡り鳥の群れ、円光や波など、この大地にある銀河系の様なイメージの世界を切り取った作品たち。
 

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渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画

渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画
https://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2020/seitei/seitei_ja.htm
東京藝術大学大学美術館
2021/3/27-5/23
 
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東京藝術大学大学美術館で開催されている渡辺省亭展の内覧会に参加させて頂きました。この一連の写真は内覧会で許可を得て撮影しています。
 
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美術館の展覧会でここまで渡辺省亭(せいてい)の作品が揃うのは初めてではないしょうか?明治時代を中心に活動をしていた画家で、海外での評価が高く、日本でも当時は認めれていながらも、後半は中央画壇から距離をおき、そのうちに知る人ぞ知る画家となりました。
 
そして、その細やかに描かれた花鳥画などにより近年再評価され、アートファンには有名になりつつある所、この良いタイミングでの展覧会です。
 
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渡辺省亭の作品として有名なのは、無線七宝の濤川惣助との協業となる迎賓館赤坂離宮の七宝額ではないでしょうか。省亭の描いた原画が展示されています。この原画をもとに濤川惣助が無線七宝の作品として完成させ、迎賓館赤坂離宮(当時の東宮御所)に飾られています。
 
描かれているものたちがちょっと美味しそう。海の幸、山の幸、鶉や鴨ですら美味しそうに見えてきます。御殿のお食事で出ていた材料じゃないですよね?
 
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濤川惣助との協業では見事な七宝の壺などもありました。万国博覧会などに出品された七宝作品の原画を担当しています。原画の細やかさも良いですが、これを七宝で再現する濤川惣助も凄いですよね。
 
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先ほど、海外での評価が高いと描きましたが、省亭の作品は万国博覧会などに出品されたり、ロンドンの画廊で取り扱われたりしています。今でも海外の美術館が省亭の作品を持っていて、今回もメトロポリタン美術館から良い花鳥画たちが里帰りとなりました。
 
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今回の展覧会で驚いたのは花鳥画以外にも様々な絵を描いていたこと。花鳥画の上手さで知っていた画家でしたが、季節の行事を描いた絵、信仰心が現れている観音図、歴史人物図、美人図などとにかく幅が広いです。
 
省亭の描いた美人画が鏑木清方に影響を与えていたという話もあるそうです。なんと、あの美人画で有名な鏑木清方へ影響を!
 
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他にも出版物の挿絵や口絵を手掛けたり、本の編集にも関わっています。山田美妙、坪内逍遥、尾崎紅葉など有名な作家の本の口絵や挿絵を手掛けたというのですから、おそらく当時ではかなり人気だったのでは無いでしょうか?
 
美術雑誌『美術世界』の編集などにもかかわっています。木版の美しさに拘った美術雑誌、作品集などが展示されています。
 
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伊藤若冲のオマージュ作品などもありました。明治時代ではまだ再評価もされていなかっただろう若冲の絵を勉強していたというのもすごい。四条円山派的な絵もあり、いろいろと器用な人だったのでしょうか?
 
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しかし、省亭の本髄はやはり花鳥画だと思います。図案から始まったとされる省亭の観察眼や技術、とにかく細かな描写が素晴らしい。本当に近くでこれらの絵をじっくり見てほしい。動物や鳥の毛並みの描き方などそのリアリティのある細かさは本当に凄い。
 
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写生に基づく四条丸山派ならではの日本画の技術に西洋の写実性も加え、これが印象派の画家たちをも魅了したという絵か、と。日本画家としてパリにも行き、ドガなどとも交流があったといいます。
 
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幅拾い仕事の紹介、花鳥画の細やかな描写、海外からの里帰り作品と省亭の全画業の紹介というのが相応しい展覧会でした。前期後期で作品替えもあります。前期 3/27-4/25、後期 4/27-5/23となります。
 

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アートフェア東京2021

アートフェア東京2021
https://artfairtokyo.com/
東京国際フォーラム
2021/3/19-3/21
 
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なんと、サントリー美術館の会員になっていると無料で入れるのですよ、アートフェア東京。通常で入るとちょっと高い(方針が変わり、ここ数年で値上がりした)ので、まずチケット買うことができないですが、無料ならと顔写真も登録して行ったら、顔認証されず、普通にQRコードかざして入りました。
 
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アートフェアでは知らなかった作家さんの作品に出会えること。今回はこの吉田泰一郎「夜霧の犬」(GALLERY KOGUREブース)が良かったです。猫の作品もありました。
 
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Tomura Leeブースで見た小澤香奈子さんの何かわからない不思議な生き物も良かった。ちょっと欲しい!と思わせる、うちに迎えたくなる何かでした。
 
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ギャラリー玉英ブースで見た内田望さんの愛嬌のある鳥たちと野口哲哉のちょっとお疲れな武士、MAHO KUBOTA GALLERYブースのジュリアン・オピー、金巻芳俊、先にも書いた小澤香奈子、野原邦彦、ex-chamber museumブースで見た田島大介のパース具合、超絶技巧な髙橋賢悟、古美術鐘ヶ江ブースで見た前原冬樹のなんと一木彫作品など。ex-chamber museumブースには小坂学のケント紙立体作品も。
 
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夢工房ブースには四代 田辺竹雲斎の巨大な作品。まさかこのサイズの竹工芸がここで見ることが出来るとは。
 
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小山登美夫ギャラリーブースで見たシュテファン・バルケンホールの平面?と思ったらレリーフでした、彫ってあります。KENJI TAKI GALLERYブースには塩田千春、ANOMALYブースでは柳幸典、SH ART PROJECTブースで見たBackside works.の描く女の子も目を引きましたね。

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ZEAL HOUSEブースの展示は目をひきました。古い大日如来の頭と現代アートを並べています。
 
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SHUGO ARTSブースのリー・キット、ルーシー・リー、シスレーとモネなども、藤田嗣治と竹久夢二と池永康晟が並び、彦十蒔絵・小黒アリサの金物にしか見えない漆芸、鈴木祥太の金工作品。
   
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あの話題のスギちゃんこと杉田陽平作品(みんなのギャラリーブース)も。また、現代アートだけでなく古美術もあるのもアートフェアの良いところ。
 
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下山直紀の動物、岡部賢亮のかわいい仏像など。
 
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そしてこの建築の力に改めてびっくりするのですよね。このサイズの建物を両脇の柱(と片側の会議棟の壁)で支え、力を逃がしていく力学は凄いです。
 

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漱石山房の津田青楓

漱石山房の津田青楓
https://soseki-museum.jp/tenji_archives/5801/
新宿区立漱石山房記念館
2021/1/26-3/21
 
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日比谷図書文化館や三井記念美術館で開催されている小村雪岱の装丁仕事が注目されていますが、こちらの装丁仕事もなかなか面白いです。夏目漱石とその仲間たち、の一員としても活躍した津田青楓は絵も描く、文章も書く、図案や装丁(デザイン)もこなす、となかなか多才な人でした。

装丁家としての青楓が良いです。本人は装丁家として終わるつもりは無いと言っていたらしいけど、図案も良いし、デザイナーとして素晴らしいですよね。
 
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こちらの記念館には初めて来たのですが、館内あちこちにいる吾輩は猫クン探しも面白い。
 
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そして空也もなかセットがあるこの館のブックカフェは超おすすめ!近くに住んでいたら通うのに。並ばないでゆったり空也もなかを食べることができます。長崎堂のバターケーキ(ほぼカステラ)も美味しい。
 
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漱石山房記念館「漱石山房の津田青楓」展に行く途中の吾輩ネコ探しも。記念館からみて早稲田駅の逆の方にある穴八幡宮はお参りするとお金持ちになれるとか(なれないとか)。


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ドラえもん1コマ拡大鑑賞展

ドラえもん1コマ拡大鑑賞展
https://www.1101.com/hobonichiyobi/exhibition/3946.html
ほぼ日曜日(渋谷PARCO8階) 入場無料
2021/3/1-4/18 11:00〜20:00
 
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ドラえもん、日本人で知らない人はいないですよね?、と言うくらい有名な、藤子・F・不二雄先生が描く漫画です。出てくるキャラクターに関してもほとんどの人がドラえもんやのび太をひと目で把握できるのではないでしょうか。
 
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お父さんもお母さんも、男の子も女の子も、誰もが知っていると言う幅の広さ、本当にすごいですよね。年代によっての差もなく、男女の差もない、そんな漫画他にないのでは?その国民的人気漫画を1コマだけ取り出して観てみようと言うのがこの展覧会。タイトルどおりなもの。そして、なんと、入場無料で撮影可能の展示です。
 
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つまり、一つの絵としての完成度や構図の素晴らしさ、もしくはそれだけで背景や心情が分かるようなコマの絵として楽しもうと言うことですね。一コマを細かく大きな絵で見ることで新たな発見があります。「ハクション」の模様がこんなだったなんて、普通に漫画を読んでるだけだとまず気がつきません。
  
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今回、小学館さんの内覧会に参加させていただきました。並んでいる1コマの絵たちは確かにすごいはすごいのですが、そのすごさの種類がいろいろあるのがわかります。ただ表現力や技術がすごいだけではなく、風景画としてすごい、心情を表すものとして凄い、描き込みが凄い。そして一つの絵として成り立っているのがすごいな、と。こう言う視点で漫画のコマをあまりみたことがなかったです。
 
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原画を高解像度で拡大しているので、筆跡やホワイトなどのリアルさが分かります。そう、これ、印刷された漫画になってしまうとこの痕跡は分からなくなるのですよね。近くで見たくなったでしょう?拡大図をちょっと見せますね。
 
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髪の毛などもこうやって細かく描いているのです。あの小さなコマの中でこれだけ細かく描くとは!そして主要キャラはなるべくスクリーントーンは使わないと言う話も聞きました。キャラクターが描かれるスケールが変わると、スクリーントーンだとスケールを合わせられないので、メインのキャラクターは手書きで模様を描き、その時その時のスケールに合わせているのだと!こだわり!
  
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この絵は構図がすごかった。誰もいない街にのび太が一人。道の奥にキリコが描くマネキンが居いてもおかしくないですよ。それくらい不思議な空間に見えました。静けさの表現とリアルなのに現実味がない世界観がとにかくすごい。あと、この影も描いてますねー。
 
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構図もすごければ、描き込みもすごい、といえばこの絵。ポツンとした二人を主人公なのに小さく端の方に描くことで月面の広がりがわかります。月面の表現、空間の広がり、下手すると空気がないことすら絵として表現できているのではないかと思います。この構図はとても好き。
 
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THE GENGA ART OF DORAEMON ドラえもん拡大原画美術館
https://www.shogakukan.co.jp/books/09199069
 
さて、この展覧会のきっかけになったのはこちらの本『THE GENGA ART OF DORAEMON ドラえもん拡大原画美術館』。漫画のストーリーの一部ではなく、一つの絵としてじっくり1コマを見てみましょうと言う発想で作られた本です。一つ一つのコマをじっくりと細かいところまで見るとここまで見方が変わるのか!と言うことに気づかされます。ここから今回の展覧会が生まれたのですね。美術ファンとしては橋本麻里さんが参加しているのも注目です。美術品とドラえもんの共通点などもあります!
 
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展覧会会場のセレクトショップもあります。ドラえもんグッズ、まぁ、こちらは文句なしにいろいろ面白いものがありますよね。ほぼ日手帳もドラえもんの手帳カバーなど出しています。
 
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そして今回の展覧会用のグッズもあり、サコッシュや絵柄、カラー、サイズを選べるセミオーダーTシャツやなどもカッコイイ。そして、この展覧会ならではのオリジナルグッズとして「1コマ拡大ポスター」。私は月面の図柄をゲット!これを額に入れると展覧会再現ができますね。
 
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オンラインショップ
https://www.1101.com/store/doraemon_museumshop/index.html
 
これらはオンラインショップもありますので、展覧会に行けない人、後でゆっくり選びたい人などは展覧会公式ページをチェックです。
 
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なんと、オリジナルドーナツも販売。ドラえもん、のび太、しずかちゃんをそれぞれイメージした味があります。東京は永田町駅近くのドーナツ屋さん「HOCUS POCUS」とのコラボドーナツです。
 
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HOCUS POCUS
https://hocuspocus.jp
 
上の写真はしずかちゃんドーナツ。さつまいもの入ったシナモンの香りがするふわっとした食感の生地。桜味のホワイトチェコがかかっていました。
  
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川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム
http://fujiko-museum.com
 
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムオンラインショップ
https://www.movic.jp/shop/pages/fujiko-museum.aspx
 
そして拡大ではなく藤子・F・不二雄先生の描いた生の原画が観たい!と言う人へのおすすめとして、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムならいつでも「ドラえもん」はもちろん「オバケのQ太郎」「パーマン」「キテレツ大百科」のキャラたちにも会えます。そして今回の展覧会とミュージアムの連動企画『ミュージアムに行って、このコマを探そう!』に参加するとプレンゼントがもらえるとのこと。オンラインショップもあります。
 
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渋谷PARCO-パルコ-
https://shibuya.parco.jp
 
会場のある渋谷パルコはご飯どころとしてもオススメ。地下1階のカオスキッチン(このフロアの環境デザイン設計はなんと建築家の藤本壮介!)には「はまの屋パーラー」、「グッドラックカリー」、「うどん おにやんま」などカジュアルで美味しいお店が多く入ってました。緊急事態宣言も開けそうですし、春の陽気にお散歩オススメです。

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『dual』内海聖史展/ステラ マッカートニー×奈良美智/松枝 悠希展 Escape./2021年宇宙の旅 モノリス

 『dual』内海聖史展
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews060.html
三越コンテンポラリーギャラリー
2021/2/17-3/1
 
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ドットの絵で有名な内海聖史の個展です。会場に入ったらかなり大きな作品がありました。景色の様にも見えます。8枚1組の大きな作品は見応えあり。
 
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今回の展示のテーマは構成や比率や枚数など、何らかしらが「重なる」様な層の展示の様です。以前の展示と面積が重なる、作品同士の縦横比が重なる、枚数が重なるなどです。
 
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本当に重なっている作品もあります。奥にある作品は一体どんな模様なのでしょうか?冒頭の8枚1組の大きな作品の裏にも何やらある様です。
 
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作品のサイズによってドットのサイズは変わっていきますが、いろいろと見入ってしまいます。2階の紳士服売り場にも作品(2点?)あるので見落とさずに!
 
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2階へ行く間にあの「天女(まごころ)像」を見ることもできます。このサイズ、凄い。
 
 
 
ステラ マッカートニー シェアード ポップアップストア
ステラ マッカートニー×奈良美智
https://www.mistore.jp/shopping/feature/luxury_f2/stellamccartneystage_w_lx.html
伊勢丹新宿店1階 ザ・ステージ
2021/3/10-3/23
 
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奈良さんの絵とステラ・マッカートニーがコラボしたバッグや服のポップアップショップ!
 
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We Are Punksがテーマだったり、ユニセックスな服とは言いつつも、時期的に春っぽいものが多いからか結構ガーリーな感じに見えますね。
 
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奈良さん好きなら男性でも大丈夫。ステラデザインと言うよりも奈良さんのグッズに見えてしまうアート脳。
 
 
 
松枝悠希展 Escape.
https://www.mistore.jp/store/shinjuku/shops/art/artgallery/shopnews_list/shopnews0178.html
伊勢丹新宿店6階 アートギャラリー
2021/3/10-3/16
 
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松枝さんの作品は相変わらず色々飛び出ています!定番の非常口の人が飛び出ているもの。撮影OKのマークも飛び出てます。
 
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QRコードも飛び出てます。これはこの展覧会用のですよね?販売品?毎回作っているのでしょうか?おなじみの非常口もスマホ気を付けよう?バージョンもありました。
  
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あれもこれも飛び出ています。トランプものもありました。いつ見ても楽しい松枝さんの作品たち。
 
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こちらの入り口のウィンドウはジェフクーンズ。値段は見ませんでしたがきっとお高いのでは……。
 
 
 
2021年宇宙の旅 モノリス_ウイルスとしての記憶、そしてニュー・ダーク・エイジの彼方へ
https://gyre-omotesando.com/artandgallery/2021-a-space-odyssey/
GYRE GALLERY
2021/2/19-4/25
 
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2001年宇宙の旅をモチーフにした展覧会。参加作家は赤瀬川原平、アニッシュ・カプーア、ピエール・ユイグ、オノデラユキ、森万里子、ダレン・アーモンド、ネリ・オックスマン、ジェームズ・ブライドル、プロトエイリアン・プロジェクト(Proto-A)。
 
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アニッシュ・カプーアの吸い込まれそうな作品。相変わらず目を引きます。宇宙のブラックホールのイメージに加えてクールベ「世界の起源」に重ねた物らしい。
  
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赤瀬川原平の裏表がひっくり返る感じも確かに宇宙か。ダレン・アーモンドと宇宙のつながりはなんとなくわかるものの、なんかそうなの?それでいいの?と言う感じも。
 
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ピエール・ユイグの映像に森万里子の光る物体。人工的に生命をつくるプロジェクトなどもあり、宇宙的イメージ満載、だが、なんか宇宙のイメージが表面的な感じで素通りしてしまうのは拭えない。好きな作家が多く、テーマも好きな感じなので余計自分のイメージと相違があるとそう感じてしまうのかも。ちょっと解釈するのも難しい展示でした。
 
 
 
水野健一郎/ラッセル・モーリス ALTERED STATE – 変更された状態 –
https://oil-gallery.bijutsutecho.com/exhibition/altered-state/
OIL by 美術手帖
2021/3/12-3/29
 
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漫画をモチーフにした表現の一つをコミック・アブストラクションと言うのですね。この言葉は知りませんでした。そのコミック・アブストラクションを代表する二人の作家の展示でした。




 









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没後70年 吉田博展

没後70年 吉田博展
https://www.tobikan.jp/exhibition/2020_yoshidahiroshi.html
東京都美術館
2021/1/26-3/28
 
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新版画イヤーの今年、目玉の一つがこの吉田博展 。太田記念の笠松紫浪、平塚やSOMPOのこれから開催される川瀬巴水展、練馬の電線絵画展などへも出品された新版画、本当に今年は新版画があついです。
 
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油彩、水彩なども手がけている吉田博ですが、今回の展覧会はその版画作品に注目したものになっています。水や空気(空)などの表現がすごいです(擦り師さんが可哀想)。微妙な細やかさに加え、版画ならではの解像度をうまく活かして、山肌、光、水面の乱れなどの美しさをこんな風に表現してるのは版画技術を熟知してるからなのでしょうね(擦り師さんが可哀想)。
 
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擦り師さんがかわいそうと書きましたが、刷りの特徴を理解しながら何十回もの擦りを行う吉田博の新版画作品は本当に美しいので、摺り師も仕事のし甲斐があったと同時にプレッシャーもあっただろうし、かなりやり直しやダメ出し、修正など多かったでしょう。
 
画家仲間のためもふくめ、作品を抱えアメリカに売りに行ったり、そこでうまくいかなかったら、マーケットが版画にあることに絞って、それを試したり、行動力と実業家的なセンスもあった人の様です。
 
そういえば、イサム・ノグチ展のポスターがありましたね。楽しみです。
 

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DOMANI・明日展 2021/ARAMAKI from 北海道展

DOMANI・明日展 2021 文化庁新進芸術家海外研修制度の作家たち
https://www.nact.jp/exhibition_special/2020/domani2021/
国立新美術館
2021/1/30-3/7
 
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文化庁の若手作家支援発表の場としての展覧会です。文化庁の支援で海外研修に行った作家の紹介と言う形で今回は7人の作家、大田黒衣美、利部志穂、笹川治子、髙木大地、新里明士、春木麻衣子、山本篤に加えてゲスト展示として過去にDOMANIに出た竹村京、鬼頭健吾、袴田京太朗の展示もありました。
  
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新里明士の作品が良いです。蛍手と言う手法で光を器に取り込むような作品を作り上げている新里さんですが、今度はそこにひびを入れ、そこから漏れる光を作品として見せています。生まれた綻びを作品として魅力に見せていくというのが凄い。
 
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新里明士さんの作品、ひびの無い器もあります。蛍手という手法の「光器」。美しい。新里さんは器好きにとっては有名な方ですが、アートな文脈での活躍もすごいですね。
 
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春木麻衣子さんは極端な露出の写真というパーツで空間をつくりあげていました。資生堂ギャラリーでも作品が出ていましたね。
 
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大田黒衣美さん、なんとガムで描いた絵?絵なのか、これは?そしてキャンバスは寝ている猫。面白い。今後この手法でずっと行くのか行けるのか別のアイデアが生まれるのか?ちょっと楽しみです。
 
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ゲスト展示の袴田京太朗さんの展示。元の像を切り取り多色のアクリルで補完した上で、切り取られた部分側にも元の形状を補完。同じ形のもの裏と表のように存在するものたち。
 
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もう一組のゲスト展示は竹村京・鬼頭健吾。二人で一つのインスタレーションを作り上げています。二人で一緒のアトリエをシェアしているのですね。と言うか、ご夫婦だったのですね、知りませんでした。
 
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他の作家、髙木大地、利部志穂、笹川治子、山本篤の作品たち。全体的に現代アートならではのなイメージが強い展示でした。
 
 
 
ARAMAKI from 北海道展
https://www.nact.jp/information/museumshop/gallery/aramaki/
国立新美術館 B1F SFT GALLERY
2021/2/3-3/22
 
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どこを見ても、どの作品も、どのグッズも新巻鮭の箱!箱のイメージが強いですね、何をしても箱のイメージが崩れない。箱のイメージしか残らない。その強いイメージをうまく使った展示でした。
 
 
 
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国立新美術館の屋外の展示、「吉岡徳仁 ガラスの茶室 - 光庵」は1年展示延期になりましたね。2022年5月30日までだそうです。オリンピック客を見越してか、それともただ、この時期に解体工事をしなくなかったのか。
 

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