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銀座線新パブリックアート:中西信洋「Stripe Drawing - Flow of time」 、吉岡徳仁「光の結晶」、他/「METRO ART PASSAGE」展

中西信洋「Stripe Drawing - Flow of time」 
https://www.agcstudio.jp/timetoresonance/index.html
京橋駅3番出口付近
2020/4/1公開
 
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今年、銀座線の駅のリニューアルに伴って、今年幾つかのパブリックアートが出来ました。中西信洋さんの作品は京橋駅の改札外にあります。
 
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光がガラスにあたり、虹色の光をまとう姿は中西さんらしい作品です。シンプルでとても好きな作品です。
 
 
吉岡徳仁「光の結晶」

https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002981
東京メトロ銀座駅B6出口付近
2020/10/16公開
 
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コロナで遅れたようですが、銀座駅には吉岡徳仁の作品が10月に完成していました。クリスタルだらけの作品です。
 
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場所は日比谷線のホームの真上あたりになりますかね。改札の外です。銀座線の改札と丸ノ内線の改札をつなぐ地下通路の脇にあります。もっと目立つところにあればよいのに、とも思いました。
 
他の作品、虎ノ門駅の中谷ミチコ作品は一つ前のエントリに別に書いてあります。野見山暁治作品が青山一丁目駅に、山下良平作品が外苑前駅にできました。
 
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中谷ミチコ 「白い虎が見ている」
東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 渋谷方面行ホーム(2020年8月1日公開)
 
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「みんな友だち」 原画:野見山暁治
青山一丁目駅渋谷方面改札付近(2020年10月16日公開)
 
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「躍動の杜」 原画:山下良平
外苑前駅4a 出口付近(2020年10月16日公開)
  
ひとつ前のエントリに書いた虎ノ門駅の中谷ミチコさんの作品も話題になりました。また、徳人さんの作品を中心に今年オープンした全作品の紹介もいまトピでしています。
 
【もう目が離せない!】メトロの新しいパブリックアートに大注目
https://ima.goo.ne.jp/column/article/8731.html
 
636個の〇〇が輝く!メトロのパブリックアートが美しい。
https://ima.goo.ne.jp/column/article/9090.html
 
 
  
「METRO ART PASSAGE」展
https://www.metrocf.or.jp/culture/2020/gallery_gz20201016.html
メトロ銀座ギャラリー
2020/10/16-2021/2月中旬 (予定)
 
浜田 修子、相澤 久徳、KAZUKO、澤田 志功の4人の作品の展示。
 
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この動物たち可愛いです。思わず足を止めてしまいました。
  
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先の吉岡徳仁作品のすぐ近くにある地下通路内のアートを展示するウィンドウスペースです。
 
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銀座の地下を歩いていると見つけるアートたち。

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中谷ミチコ 「白い虎が見ている」(銀座線虎ノ門駅パブリックアート)

中谷ミチコ 「白い虎が見ている」
https://www.tokyometro.jp/news/2020/205976.html
東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 渋谷方面行ホーム 2020/08/01公開
 
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銀座線の駅リニューアルに伴う、パブリックアートの公開、その中でも話題になったのが虎ノ門駅の中谷ミチコ作品。いまトピに細かいところを書きました。
 
【もう目が離せない!】メトロの新しいパブリックアートに大注目
https://ima.goo.ne.jp/column/article/8731.html
 
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幾人かの女の子が虎の仮面をかぶっています。中谷さんご本人のインスタで前に知りましたが、凹面彫刻の中谷さん、これは透明樹脂では埋めて居ませんが、見る方向で表情が変わる彫刻。
 
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上が左から、下が右から見たところ。女の子の表情が変わります。
 
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虎の表情も!これも同じ顔を右と左から見ただけです。
 
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中谷ミチコ「白い虎が見ている」は銀座線 虎ノ門駅渋谷行きホームにあります。ホームの内側なので外に出なくても見ることができます。
 

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ミナ ペルホネン「風景の色 景色の風 / feel to see」/AKI INOMATA 個展 Why Not Hand Over a “Shelter” to Hermit Crabs?/地点 田中健太郎



ミナ ペルホネン「風景の色 景色の風 / feel to see」
https://www.spiral.co.jp/topics/art-and-event/feel-to-see
https://www.mina-perhonen.jp/exhibition/feeltosee/
スパイラル
2020/11/7-12/1
 
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ミナペルホネンのデザインした模様が会場内のあちこちに。生地がモーターで昇降しています。テキスタイルを海の波に見立てているとのこと。ただ生地の柄を見るよりも、動きによってそこに視点を持っていく形でしょうか。
 
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吹き抜けの広場はデザイン模様とミラー張り、そして映像のスタンドが林立。周囲の通路を登っていくと外壁の高い位置から吊り下げられた布が上から降ってくる模様の洪水のようです。
 
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ショップから降りていく通路では片側(窓側)の模様がもう片側に貼られたミラーによって広がっていく様子を見ることができます。
 
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最後の方にははじめてのDMやはじめての刺繍などはじめての作品が展示。このはじめてのコーナーは良かったなぁ。
 
 
 
AKI INOMATA 個展 Why Not Hand Over a “Shelter” to Hermit Crabs?
https://www.sogo-seibu.jp/shibuya/topics/page/20201013akiinomata.html?cateid=129
渋谷西部B館8階 オルタナティブスペース
2020/11/3-11/23
 
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あの透明ヤドカリの殻のAKI INOMATAさんの作品を渋谷で見ることができました。3Dプリンターで作ったお城や街並みをモチーフにした透明な殻に実際にやどかりを住まわせるというもの。
 
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実際の殻の展示もありました。いつ見ても面白いアイデアだなぁ、と。去年、青森の十和田市現代美術館で個展を開催していました。注目されている作家さんの一人ですね(ご本人には関係ない形で作品集が話題になってしまったのは、まぁ、それも……)。
 
 
 
地点 田中健太郎
https://hpgrpgallery.com/jp/tokyo/390/
hpgrp GALLERY TOKYO
2020/10/22-11/21
 
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かすれた様な感じで描かれている動物たち。この方の作品集でもあり塗り絵本でもある『the First』もこれらのイメージと似ています。描く人が同じだとやはり何かイメージが繋がっている感じになりますね。


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トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション

先に横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」とNew Artist Picks「柵瀨茉莉子展|いのちを縫う」のエントリを書きましたが、こちらでは同時開催の企画展「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」について書いています。
 
トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション

https://yokohama.art.museum/special/2020/trialogue/index.html
横浜美術館
2020/11/14-2021/2/28
 
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横浜美術館、愛知県美術館、富山県美術館の3館共同企画。この3館のコレクションを集めた展覧会です。これが凄い。20世紀アートの歴史展!と言ってもいい充実した、そしてまとまった展示になっていました。近現代アートの楽しみ方をこの展覧会で発見できそうです。
 
展示タイトルの「トライアローグ」は3者による会談の意味。3つの章立てをし、それぞれを30年区切りとして20世紀の欧米のアートを紐解いています。※以下、展覧会の写真は特別鑑賞会により、撮影の許可をいただいております。
 
 
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パブロ・ピカソ作品
 
展覧会の初め1章からして各館所蔵のピカソ作品が並ぶ様子を見ることができます。3館の所蔵品で選定すると初期の青の時代から晩年の作品までを並べることができるのです。流れを追って見ていくとフェルナン・レジェ、ラウル・デュフィなどの良い感じの作品が目に入ってきます。
 
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パウル・クレー作品
 
ピカソやクレーの様に「Artist in Focus」と題して、3館が共通して所蔵する作家の作品を並べて見せていくコーナーがあちこちにあります。3館共同だからこそこの様な見せ方ができるもの。クレー作品も見事なものが並んでいました。
 
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ハンス(ジャン)・アルプ作品
 
ダダと言う芸術運動を立ち上げたアルプ。デザイナーである妻のトイバーの影響によって生み出されてきた作品などが並びます。
 
3つの美術館がそれぞれ、自分のコレクションを出し惜しみせず出していました。きっと、ウチにはこれがある、それならウチはこれを出そうなどと手札を出し合って最強コンボを作り上げていったのではないでしょうか?
 
 
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マックス・エルンスト作品
 
2章は第二次世界大戦を挟む時期。通常では戦前/戦後と分けられるところですが、30年区切りとしたが故に同じ時期分けとなり、それによりアートのメインストリームがパリからニューヨークへ移り変わっていくのを展示で体験できます。
 
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ポール・デルヴォー作品
 
デルヴォー作品が3点並ぶこの壮観さ!イイですね。このエリアにあったルネ・マグリットの作品など不思議な世界が展開しています。ジュアン・ミロのシュルレアリスム前の過渡期作品も美しかった。
 
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メレット・オッペンハイム作品やマン・レイ作品
 
そしてジョゼフ・コーネルなどを経て、マン・レイやメレット・オッペンハイムなどが並ぶエリアも良いです。オッペンハイムの「りす」は既製品を組み合わせて作品にしたものですが、別美術館で所蔵されている2体の同じ作品が並んでいるのも胸アツです。「どちらがどちらの所蔵品かわからなくなりませんか?」と聞いてみたら「毛並みが違うので大丈夫です」とのこと。一安心です。
 
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サム・フランシス作品 
 
ジャクソン・ポロックやアド・ラインハート、ルーチョ・フォンタナなどスター級の作品が並ぶ中、それでも目を引くのがサム・フランシスでした。このエリアは現代アート好きにはたまらないですね。
 
 
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アルマン、イヴ・クライン、フランシス・ベーコン作品
 
最後の3章も見ごたえある作品が続きます。手前にアルマンの作品、その奥にあるイヴ・クラインの青い人型はそのアルマンをモデルとしたもの。更にはフランシス・ベーコン作品が2点並んでいます。ただただ凄い!
 
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クリスチャン・ボルタンスキー、ジョージ・シーガル
 
手前にボルタンスキー、奥にシーガル。シーガルの作品、かっこイイですねぇ。また、このエリアにあったヨゼフ・アルバースの作品がまた好きなんですよ。ただの四角を描いた絵なのですが、なんか好き。去年、東京国立近代美術館の窓展にも出ていましたね。
 
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リチャード・ハミルトン作品
 
リチャード・ハミルトンが2点並びます。それも同じモチーフで違うタッチのものを並べてみることが出来るのもこの展覧会ならでは。これ、ローリングストーンズ展にも出ていましたね。
 
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リチャード・ハミルトン作品キャプション
 
さて、キャプションをよく見ると端に色がついています。3館でそれぞれ所蔵品を色分けしているのですね。横浜は緑、愛知は赤、富山は青です。
 
ここまで個人的に好きな作品をメモしたり、同じ作家が数点並んでいたりする時にどれが一番好きかを選んだりしながら見ていたのですが、私はどうも愛知県美術館の所蔵作品が好きなことが多かったです。所蔵品から見える各館の個性と自分の好きなものが愛知県美術館と合ったのかと思います。
 
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アンディ・ウォーホル作品
 
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手前:ゲルハルト・リヒター作品、奥:クリスト作品
 
最後のコーナーでは各館のアンディ・ウォーホル作品が並び、ジャスパー・ジョーンズやジム・ダイン、そしてクリストとゲルハルト・リヒターへ。リヒターは最近、オークションで高額落札されたというニュースがありました。富山で展覧会が開催された時に入手したこの絵はその何十分の一の値段だったそうです。価値がまだ定まっていない時から作品を買うことも多い美術館。その中には価値が上がらなかった作家や作品もあると言います。そんな作品ばかり集めた展覧会も見てみたいですね。
 
 
同時開催の横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」New Artist Picks「柵瀨茉莉子展|いのちを縫う」は別のエントリにまとめてあります。
 
横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」/柵瀨茉莉子展|いのちを縫う
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2020/11/post-b01278.html
 
こちらも併せて。
 

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横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」/柵瀨茉莉子展|いのちを縫う

こちらでは横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」とNew Artist Picks「柵瀨茉莉子展|いのちを縫う」について書いています。同時開催の企画展「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」については別に書いています。
 
  
横浜美術館コレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」
https://yokohama.art.museum/exhibition/index/20201114-568.html
横浜美術館
2020/11/14-2021/2/28
 
企画展「トライアローグ」では20世紀100年間の近現代アートを扱っていますが、こちらのコレクション展は1910年から1960年代までの横浜のアートシーンを中心に紹介する構成になっています。
 
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有島生馬/ポール・セザンヌ
  
まずはヨーロッパで触れた最新の芸術、セザンヌなどからの影響、横浜からパリへ出ていった藤田嗣治や長谷川潔などの紹介、そして関東大震災からの復興に絡む動きを紹介しています。
 
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鏑木清方作品
 
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川上澄生作品
 
個人的に良かったのが新版画から川上澄生のコーナー。鏑木清方の美人画、伊東深水や川瀬巴水などの新版画のグラデーションの美しさ、そして川上澄生の力強い線で構成される作品。シュークリームを版画で掘っている作品、初めて見たかも。美味しそうで無かったですね、笑。棟方志功が川上澄生の作品を見て版画家になることを決めたとか。
 
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斎藤義重作品
 
そして、横展写真部、岡田謙三、イサム・ノグチなどが続きます。もの派の斎藤義重作品もあります。以前、この横浜美術館で大がかりな菅木志雄作品を見た事がありますが、この館ともの派は相性良いかもしれませんね。
 
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宮川香山作品
 
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今日の作家展コーナー 
 
超絶技巧な宮川香山の特集展示を経て、最後の2章は「ハマ展」や「神奈川アンデパンダン展」、「今日の作家展」に絡む作品の紹介になります。その流れを経て1989年に開館したこの横浜美術館。今回の展覧会ののちに大規模改修工事による休館期間に入るそうです。リニューアルオープンは2023年度中の予定。今のうちに見ておかねばですね。
 
 
 
柵瀨茉莉子展|いのちを縫う
https://yokohama.art.museum/exhibition/index/20201114-555.html
横浜美術館 アートギャラリー1、Café小倉山
2020/11/14-12/13
 
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いのちを縫う、と言うタイトルですが、本当に縫っています。なんでも縫っています。刺繍のようなものもあり、自然物を日用品に縫いつけている物もあり。
 
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戦時中の鞄だったり、木の皮だったりと物は色々とありますが、どこかで作家の記憶にそれらが繋がっている気がします。
 
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祖母の思い出の衣類、学生の時に拾った葉っぱだったり、それらはただの物質かもしれませんが、それを縫うという手段で一つ手を入れることによって、その記憶がより刷り込まれて、より特別なものへなる、そのための行為なのではないのかな、と思いながら見ていました。 
 
 
 
同時開催の「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」 は別のエントリにまとめてあります。
 
「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2020/11/post-739719.html
 
こちらも併せて。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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小川 遥 展 -花影(かえい)を踏む-

小川 遥 展 -花影(かえい)を踏む-
http://galeriekawakami.com/exhibition/
かわかみ画廊
2020年/11/7-11/21
 
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2019年の山種美術館の日本画アワード seedで個人的に一番好きだった絵が小川さんの絵でした。今回も金地に色味を抑えた絵もあり、とても好み。上の写真は同じ絵です。光の具合で違った色に見えますが、金地の絵です。
 
今日の献立ev.:Seed 山種美術館 日本画アワード 2019 ― 未来をになう日本画新世代 ―
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2019/08/post-693733.html
 
実は2012年に羅針盤の6 femmes2展で作品を見ていた方でした。この頃は作風がまた違っていましたね。
 
今日の献立ev.:6 femmes2 日本画専攻の6人の女性達の展覧会
http://ubukata.cocolog-nifty.com/my_favorite_things/2012/10/6femmes26-dfbe.html
 
 
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金地の絵も色合いが違うものなどもあり、金でもいろいろとあるもので、この違いを楽しむことができるのが楽しい。
 
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純粋な歴史ある日本画のモチーフや中国の古い絵の影響がある絵もありました。シンプルで間のあるうまさが目を引きます。
 
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複数枚の和紙をレイヤーにして描いた日本画もありました。書もあって、そのバランスも良いです。シンプルに見えながらもかなり色々と趣向を凝らして居る絵なのですが、とても写真では伝えられない……
 

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素材のチカラ/いきることば つむぐいのち 永井一正の絵と言葉の世界/shiseido art egg 橋本 晶子展

素材のチカラ
https://www.syukado.jp/exhibition/sozainochikara/
ぎゃらりい秋華洞
2020/11/6-11/14
 
作家が選んだ素材に注目した展示でした。そして各作品もなかなか魅力的なものはばかり。
  
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池永康晟の日本画。岩絵具・膠などを使って麻布に描く美人画。素材もそうですが、美人画としての魅力もたまらない。他にも初期作も展示してありました。
 
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美人と言えば九千房政光の彫刻も。現代的な仏像を彫る作家です。顔つきは観音さまか弥勒菩薩かさとみさまかはるかさまの様な美しさですが、これは大日如来とのこと。仏様にとても失礼ですが、とても好みです。昔、弥勒菩薩半跏像とかああいう魅了される様な仏像を彫った人はこう言う感覚では無かったのかな?と思ってしまう。
 
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漆芸の池田晃将の作品はレーザーカットした貝殻の貼るという技法だが、そのデザインが未来的なのが有名です。
 
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根付けの森謙次の作品は今回の展示では珊瑚の素材に注目。やはり作品としてかわいくて目を引いてしまう。熊が持っている玉の中にペンギン?が居ます。
 
他にもテンペラの柿沼宏樹、デジタルコラージュのクスミエリカ、リトグラフの色川美江、アクリル彫刻の徳永博子の作品も。
 
 
  
いきることば つむぐいのち 永井一正の絵と言葉の世界
https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000768
ギンザ・グラフィック・ギャラリー
2020/10/09-11/21
  
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ベテランの領域のデザイナー永井一正。入り口のいきものは裏から見たら目をつぶっていました。
 
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デザインの展覧会かと思ったら、永井さんが出した本『いきることば つむぐいのち』に関わる展示でした。それもとてもパワフルなもの。 
 
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様々な様相で描かれたいきものたちは不思議なたたずまいでこちらを見つめています。共生の時代、人間はいきものの一つでしかありません。
 
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そこに様々な永井さんのメッセージが心を打ちます。これらメッセージを見るために行ったと言っても過言ではない。
 
 
  
shiseido art egg(シセイドウアートエッグ) 橋本 晶子展
https://gallery.shiseido.com/jp/exhibition/474/
資生堂ギャラリー
2020/10/30-11/22
 
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鉛筆で描かれたモノクロの世界。一つ一つの絵が空間を取り囲み、虚実を混ぜ合わせた世界を作っていました。
 
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この虚実の混ぜ具合が面白い。薄い布にカーテン模様を描きこみ、布の透け具合で下にある絵が見えているのですが、本当に透けているのかそれが絵なのか混乱してきます。布なのか、カーテンなのか、カーテンの絵なのかというギミックも混ざってますね。
 
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影なのか、写真なのか、それらのどこまでが絵なのか、近くに行かないとわからないし、本当は気にしなくても良い風景が、どこまでギミックなのか気になってきます。
  
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紙が貼られている銀のテープも本当のテープもあれば、鉛筆で描かれたテープもあります。本物とギミックを混ぜるところが余計本物をわからなくしているよう。
 
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 机の上にある、植物、これは本物だと言うことはわかります。鉛筆画の中にある色と生きているものが目に飛び込んでくるという空間でした。
  
 
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東京銀座資生堂ビルのウィンドウ、リボンが形造るもの。
 
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何かのメッセージを発してるようでもありました。
 

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ポーラ ミュージアム アネックス展/横尾忠則 タマ、帰っておいで/東京好奇心 2020 渋谷

ポーラ ミュージアム アネックス展2020 – 透過と抵抗 –
https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/archive/detail_202010.html
ポーラ ミュージアム アネックス
2020/10/15-11/15 
 
ポーラが若手作家への支援発表の場。前期の展示で3人の作家の作品が並ぶ。
 
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青木美歌のガラス作品は美しい。いつものように菌の様な形も有機的な形の無機物としてみればよいのだが、良く見るとウィルスの様にも見えてくる。そこがまた、何か思わせてくる作品なのかもしれない。
 
  
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中村愛子はステンドグラスと絵画。ステンドグラスの作品を作るアーティストは、おそらく居るのだろうが、そう言えば知らない。もっと注目されても良さそうなのに。
 
  
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林恵理の作品は同じ空間にある青木さんの作品と違い、きらめきがない。きらめきがないことで存在感を発している様です。棺桶の様なものが床に並ぶ異様さ。
 
 
 
横尾忠則 タマ、帰っておいで
http://www.nishimura-gallery.com/exhibition/2020/Yokoo_Tama2020/Yokoo_Tama2020.html
西村画廊
2020/11/6-12/19
 
猫を飼っている人にも飼いたい人にもそうでない人にも。
 
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亡くなった愛猫を偲んで描かれた絵たち。時には横尾さんが絵の中に登場したり、薬のパッケージが絵に貼られていたり。猫への愛を横尾さんが素直に出して形にしたもの。
  
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棚に上るねこ、袋に入り込んだり、絡んだり、そんな猫らしい一瞬がたくさん描かれている。猫好きなら、ああこういうことあるよね、と思わず言ってしまうシーンばかり。横尾さんも本当に猫を愛し、猫を見つめてきたのだろうな、と思う絵ばかり。
 
 
 
東京好奇心 2020 渋谷
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_curiosity/
Bunkamura ザ・ミュージアム
2020/10/20-11/12
 
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100人の写真家が東京やその他の街、人を切り取った作品の展示。身の回りを撮る、文化を撮る、街を撮る、知人を撮る、有名人を撮る。100人居たら100様の好奇心。
 
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誰でも撮ることができる写真というメディアだからこそ、写真家として成り立つには何かが必要なだけど、その何かには正解は無く、100人居たらそれぞれ別の何かがあり、自分ならではのその何かをつかむことができた人がそう認められるのかな、と思った。
 

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工藝2020-自然と美のかたち-/東京国立博物館 表慶館

工藝2020-自然と美のかたち-
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2042
東京国立博物館 表慶館
2020/9/21-11/15
  
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工藝2020に行ってきました。場所は東京国立博物館 表慶館。この表慶館、歴史ある良い建築です。たまにこういう展覧会でこの建物に入れるのが嬉しいです。エントランス、1部屋目、その他階段や吹き抜け当たりの建築は撮影可でした(1部屋目以外の展示は撮影NGなので注意)。
 
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さて、この工藝展、もちろん名の通り日本の各種工芸作品が展示されているもの。それも現代作家の作品展示です。元々オリンピック関連で予算があるからなのか、建築家の伊東豊雄が会場デザインを手掛けています。さすが。
  
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こんな感じで曲線で立ち上がる展示台です。この曲線が自然と台に近づかないようになる役割なのですね。床のグレーのドットが進入禁止ライン。この曲線と床の面を合わせています。そのために展示室はほぼ全面床上げ。かなりの面積です。贅沢です。お金ありますよね……。
  
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そしてこの床上げがなかなか精度が高い。普通、床上げ部分を歩いているとガタツキや軋みなどがどこかに出ているものですが、特に気にはならない感じ。木工での床上げではないのかな?鉄板でも無さそうだけど……。休憩用のベンチも伊東豊雄デザイン。この展覧会のためにわざわざ作ったのでしょうか?お金余っていたの?
 
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展示物は現代作家の工芸品。陶磁、染織、漆工、金工、木竹工、人形、七宝・ガラス・截金などのジャンルのものがありました。露出の展示でその素材感がわかりやすいのが良い。
  
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室瀬和美「柏葉蒔絵螺鈿六角合子」、この器が好きでした。まるで尾形乾山の色絵の様な器ですが、これ漆工のもので、模様は蒔絵と螺鈿なのです。とても目を引くものでした。
 
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とは言っても個人的には建物を楽しむのがメインになってしまっているのは仕方なし。
  
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計算された左右対象の美。荘厳でありながらも、柔らかい。
 
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曲線の美。効率性、機能性重視の現代の建築では真っ先に削減されてしまいそうな部分です。
 
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良い建築は階段が美しい。タイルの床も良いですね。
 
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夜の雰囲気も良いですね。東博の本館もなにやら青いライトアップ。
  
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余談ですがJR上野駅のリンゴジュース販売機は「世界一」は売り切れてました。
 

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石元泰博写真展 伝統と近代/project N 80 守山友一朗

生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代
https://www.operacity.jp/ag/exh234/
東京オペラシティ アートギャラリー
2020/10/10-12/20
 
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オペラシティ「石元泰博写真展 伝統と近代」、良い展覧会でした。恵比寿の写真美術館、オペラシティ、高知県立美術館、3館共同企画の展覧会ですが、オペラシティは初期作品からはじまり圧倒的な物量の展示です。展示数が多く途中でどんどん作品に飲み込まれていくので、俯瞰してみてられなくて、結局は何周もするハメに。恵比寿の冷静なベスト盤的な展示とは別ものでした。恵比寿で冷静に見てからこちらに来た方がのめり込むのを踏み止まれるかも。まぁ、飲み込まれる楽しさもありますが。
  
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感情や状況を背景にモダンデザインの冷静な視点でカタチを切り取る様な写真。都市、建物、人、曼荼羅、さらには食物をくるんだ写真まで。それらを見ていると自分が翻弄される様な気になってくる。なんでこれを撮るのか?なんでここを見るのか?と徐々に取り込まれて、最初は俯瞰してみていたのに、気づくとのめり込んでたのです。桂離宮は1950年代の方の作品のみでしたので、恵比寿の方が1980年代の作品との比較が出来て良かったかな。建築物の作品はこちらの展示が圧倒的でした。特に凝った見せ方はしていませんが、建物が、その水平や垂直などのラインを強調しながら佇んでいました。最後の方にあった伊勢神宮も良かった。
 
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曼荼羅や食物がラップにくるまれた写真などは、一見乱暴にも見える写真ですが、とにかく記憶にへばりついて離れません。その間のコーナーにあったのが「かたち」というテーマで、枝や花、竹など些細なものが並んでいました。この振り幅が凄い。結局は石元さんはかたちにこだわって、かたちを追求しているのかなぁ、と思いました。
 
今回の展覧会は前回のドレスコード?展と同様に上と下の階を両方とも企画展に使っています。更に2階から先にいつもと逆ルートで見る構成。なんと初めに若手作家展から見ることになります。あと、恵比寿写真美術館での石元展と相互割引があるので半券を忘れずに
 
 
 
project N 80 守山友一朗
https://www.operacity.jp/ag/exh235.php
東京オペラシティ アートギャラリー
2020/10/10-12/20
  
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と言うことで、なんと石元展よりも先に順路としてはproject Nを見ることになります。水彩や日本画にも見えるような油彩画。塗り重ねない軽い油彩。
 
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個人的にこの方の水が描かれている絵が好きでした。下絵もほぼ施さずに描いているということで、この波のバランスは頭の中にあるのかな?とか、とても不思議です。ちょっと気になる作家さんでした。
 
 
 
オペラシティの前に昼ごはんで寄ったのがずっと気になってた初台にあるウイグル料理の店シルクロードタリム。
 
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最古の麺料理と言われてるラグメンを。手打ち麺の凄いコシ!辛みのあるトマト味の具が絡まって美味い!一人で来たので1種類しか食べることできず残念。
 
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羊系料理が多いので好きな人にはたまらない。ただそれほど強い臭みは感じない。注文してから、厨房でバンバン叩いて麺を打ってる音が聞こえて来るのが良かったです。平日はお得なランチがあるようなので今度平日ランチも来てみたい。
  

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石元泰博写真展/写真新世紀展 2020/エキソニモ UN-DEAD-LINK/森山大道の東京 ongoing

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3836.html
東京都写真美術館
2020/9/29-11/23
 
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写真美術館、オペラシティ、高知県立美術館の共同企画で開催している石元泰博展。写真美術館ではキャリアの中頃から晩年までの代表作を中心に展示。石元泰博 ベスト盤の様な感じでとても見やすくすっきりと見ることが出来ました。シカゴや東京を切り取る写真はそこに映っている人も構図のアイテムの一つで、どれが主役とかではなく、写真という構図を完成させるためのもののように見えます。
 
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そしてバウハウスに影響されて、日本の美を新たな目で切り取ったことで有名な桂離宮シリーズ。このシリーズが1950年と1980年の大きく2回撮影されているのを初めて知りました。解説に書いてありましたが、1980年代の方はより光の差し込む情緒的な撮り方になっています。逆に1950年代の方はバウハウス的な水平や幾何学的なモチーフを強調して撮っていました。同じ桂離宮の同じモチーフを二つの期間並べて展示で見ることができるのは良かったです。
 
 
  
写真新世紀展 2020
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3859.html
東京都写真美術館
2020/10/17-11/15
 
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キヤノンの新人写真家育成プログラム「写真新世紀」。今どきの写真家は写真を撮るだけでなく、何か立体的なものと絡めたり、映像と一緒に展示したり、複数点の写真をコンセプトでまとめたり、大変ですね。それだけアートとして完成されたものを目指しているのでしょう。小手先ではないものなら残っていくはず。
 
 
  
エキソニモ UN-DEAD-LINK インターネットアートへの再接続
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3817.html
2020/8/18-10/11
東京都写真美術館
 
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インターネット初期のころからそれを作品に取り入れていたエキソニモ の展示。会場もネットの配線が床にしているようなデザインがサイバーな感じでした。
 
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動画の画面にペインティングしている作品、二つのマウスを合わせてその軌跡を見る作品、ネット上の死を感知してピアノが鳴る作品など、デジタルとアナログをうまく混ぜ、デジタルのいびつな面を作品として出しているものが多いです。このコロナのご時世というのもありリアルな目の前の展示だけでない、デジタルのあっち側の展示も意識されているもの。
 
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ネットでのアクションが目の前のスクリーンに反映したり(指紋が画面に映る)、画面越しのキスなどコンセプトは面白いものが多いが、ネットと言う技術がどんどん流れていく世界の出来事としては、技術としては最先端とは呼べない感じもある。もちろん当時の最先端を作ったチームだというのは大前提だが、あまりに技術が進みすぎているので、今、これをやるならもっと素晴らしい技術もあるだろうに、という視点もどうしても出てくるのは仕方がないか……。 
 
 
 
森山大道の東京 ongoing
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3813.html
2020/6/2-9/22
東京都写真美術館
 
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スナップ写真の名手、森山大道。写真のボケやブレを作品の魅力にしてしまった写真家です。ボケた勢いや力強さ、ブレによるスピード感などの写真は今や当たり前ですが、写真とはしっかりターゲットにピントがあって写っているものという既成概念を変えた人なのですよね。
 
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写真作品というのはおそらく時代が変わることで撮れなくなるものも多く出てくるでしょう。技術の進化により深いことまで出来るようになってくるものもあるでしょう。スナップ写真も今では個人の情報や迷惑、クレームなどにケアしないと撮れない時代になってきました。女性の被写体の扱いも以前とは全く変わってきています。それでも変わらない魅力というのはあるのかな、と思います。
 

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1894 Visions ルドン、ロートレック展

開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展
https://mimt.jp/visions/
三菱一号館美術館
2020/10/24-2021/1/17
 
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三菱一号館美術館「1894 Visions ルドン、ロートレック展」に行ってきました。今のこの美術館は復元された建築ですが、おおもとの三菱一号館という建物(設計はジョサイア・コンドル)が竣工したのが1894年。この1894年の前後に注目をした展覧会です。ルドンが色彩の作品を初めて発表した年。ロートレック、ゴーギャンなどの活動もこのあたり。展覧会ではこの前後に活動していた印象派、ポスト印象派、ナビ派、日本の画家までを網羅していました。
 
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ルドンのブラックな面やカラフルな狂気、そしてロートレックのセンス良い作品たちが並んでいますが、実は他の作家たちの作品が贅沢でとても良いです。一か所、ルドン、ピサロ、ロートレック、ヴァロットンの版画作品が並んでて、版画でもそれぞれ個性が出て、それを見比べることができて面白い。
 
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ルドンのヒリヒリするような黒とロートレックの色使いの対称が印象に残ります。そしてルドンの色彩を使った作品も、やはりロートレックの色とは違う。同じ時代に生きていてもここまで違うんだな、と。そういえば、ゴーギャンのタヒチの作品も黒が印象的だったり、カラフルだったり、とても強い印象でした。しかしロートレックの色使いや構図はセンスが良いです。商業デザインをやるために生まれた才能な気がします。
 
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三菱一号館とつながりが深い岐阜県美術館の所蔵品がたくさん来ています。ここはルドン作品を多く持っているのですね。本来はこのルドン、ロートレックの作品に現代アーティストのソフィ・カルが加わる形の展覧会でした。このコロナの影響でソフィ・カルの参加は出来なくなり、今回の様な形の開催に。ソフィ・カルが加わった場合がどの様な展覧会になっていたのかとても気になりますが、ソフィ・カル本人が別の形で何かやる、ということを言ってくれているのでそれを楽しみにしています。その時は企画に高橋元館長がゲスト参加してほしいところ!
  

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KING&QUEEN展 ―名画で読み解く 英国王室物語―

KING&QUEEN展 ―名画で読み解く 英国王室物語―
https://www.kingandqueen.jp/
上野の森美術館
2020/10/10-2021/1/11
 
肖像画の展覧会、ということですが、行ってみて思ったのと違いました。英国王室のあんなドラマ、こんなドラマが山盛りの展示。その物語が面白い英国王室の歴史の展覧会でした。
 
この展覧会、解説も丁寧で、初めに熊澤先生が肖像画の見方について解説しています。肖像画とは顔を似せて描いているだけではなく、その立場を表していたり、その時代の政治で何を訴えたいかなど様々な要素が盛り込まれている絵だそうです。一般に向けてわかりやすいアピールの道具であり、政治の道具なのですね。
 
そして展示の途中途中にある中野先生が書いているネタがやたらと面白い!、絵のキャプションも人間関係を詳しく書いてあり、時代ごとに家系図で把握できる様になってます。家系図はHPからもダウンロード可能。音声ガイドは元宝塚の明日海りおさん。りおさん演じる王や女王!
 
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さて、展示は初めの一部屋からして王位継承のさまざまなドラマがありました!初めののテューダー朝の展示がもうスリリング。ヘンリー8世からはじまりその6人の妻たちの悲喜こもごもの話。なお、ヘンリー8世の息子エドワード6世がなくなったときに王位を継承したのがジェーングレイ。以前「怖い絵」展でポスターになっていた《レディ・ジェーン・グレイの処刑》の人。9日間で廃位された女性ですね。
 
そしてその後、ヘンリー8世の娘であるメアリー1世が王位を継承。多くのプロテスタントを処刑したのでカクテル「ブラッディメアリ―」の名の元になった人。メアリー1世の後に王位を継承したのがエリザベス1世。この時代にイギリスは大きく発展をするのです。
 
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と、もう一部屋目でこんなにたくさんの7情報があっておなか一杯です。その後、女にだらしない男性の王さまたちの話題も良いのですが、やはり英国王室を栄えさせた女性たちの物語が凄かったです。権威としてのエリザベス1世だでなく、愛されたヴィクトリア王女、そして今も輝くエリザベス2世。王位に翻弄されたり支える女性たちもいます。
 
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エリザベス2世を皮切りに展示の後半は現代の見覚えのある人たちが出てきます。チャールズ皇太子、故ダイアナ妃、ウイリアム王子、そして王室引退をしたヘンリー王子とメーガン妃など。ここら辺は肖像画と言っても、写真作品などもあり。現代ということで写真もアーティスティックな作品もありました。ウォーホルの絵もありましたね。写真ではエリザベス2世の戴冠写真は良かったです。これはイギリス好きは必見の展示です。
 
 
 
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さて、KING AND QUEEN展とからめて行くのにオススメなのが、上野にある純喫茶「王城」。キングキャッスルです!
 
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丸井の裏手あたりにある正統派な喫茶店。ナポリタンや厚切りのトースト、パフェが美味しい。他にもこの近くに「古城」という純喫茶もあります。名前の城にこだわらなければギャランや丘も純喫茶らしいきらびやかな内装でおすすめです。
 

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分離派建築会100年展/もうひとつの江戸絵画 大津絵

分離派建築会100年展建築は芸術か?
https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/20/201010/index.html
パナソニック汐留美術館
2020/10/10-12/15
 
若き理想を追った建築家たちの展覧会、という感じになるのでしょうか。それまでの固い様式の建築家ら離れ、コンクリートの普及もあり技術的にも自由な建築ができるようになってきた。ただし、建築とはこうあるべき、という機能優先な決めつけられた流れも強くある。そこで「建築は芸術だ」と若い建築家たちが立ち上がった、と。
 
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青い青い、と思いながら見ていて、年を取って実建築が増えてくると、エッセンスを残しながらも意外にまともな建物になっているのも、なんか、建築家の悩みを体現しているような展覧会だなぁ、と。
 
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メンバーの一人、山田守がデザインした現存するものの一つが「聖橋」。御茶ノ水駅の橋ですね。
 
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展覧会後に見てきました。この頃の山田守にあるアーチの形が印象的です。
 
 
 
もうひとつの江戸絵画 大津絵
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202008_otsue.html
東京ステーションギャラリー
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東海道の宿場大津のあたりで作られたおみやげ物の絵。ステンシルの型に手描きを加えたヘタウマな絵です。仏教的なもの、民族的なお話のネタなど定番のモチーフがあって、それらの微妙な差がコレクター魂をそそったのか、当時のセンスある文化人がこぞって集めていたようです。
 
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そのヘタウマな素朴さに目をつけて、それぞれが自分のコレクション自慢をしてたってとこでしょうか。今ならみうらじゅんみたいな人が収集したペナントの絵の展覧会を開くようなもの?え?今の人はペナントを知らない? 
 
しかし旅に出てどうしてそんなネタの絵を買うのでしょうね?その地域の産物としてよっぽど有名だったのか。
 

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