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飯川雄大 DECORATORCRAB ―0人もしくは1人以上の観客に向けて―

飯川雄大 DECORATORCRAB ―0人もしくは1人以上の観客に向けて―
http://www.ongoing.jp/ja/artcenter/gallery/index.php?itemid=712
Art Center Ongoing
5/10-5/19
 
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無茶苦茶面白い展示でした。ようやく情報解禁でしょうか、笑。ネタバレが出来ないすごい展覧会が昨日終わりました。私はツイッターやインスタグラムなどでこの展示を劇推ししていたのですが、展示の内容が描けない!いや、正直言うと描いても伝わらない!でも、凄いから皆に体験して欲しい!という悩ましいものでした。
 
さて、この悩みは実はブログでも同様で、どの様な展示かをここで書く事はできます。ただ、それを読んでもきっと、ふーん、で終わると思うのですよね。あの、体感したときの興奮や楽しさは伝わらない!でも一応残します。
 
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※森美術館「六本木クロッシング」展の飯川雄大『デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―』
  
この個展は森美術館の展覧会「六本木クロッシング」の入口すぐにあった巨大なピンクの猫の作品を作った作家さんのもの。あの『ピンクの猫の小林さん』の人ですものまぁ、一筋縄ではいかない何かがあるかと思いますよね。そうなんですよ。
 
とにかく、ネタバレになるので、会期終わるまでは内容は言えないのだけど、観た時に「そうくるか!」ってやつです。仕掛け系の現代アートが好きな人は楽しめるのではないでしょうか?
 
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※壁面に描かれているイラストは前からあるもので飯川さんの作品ではありません。
  
さて、この建物、1階がカフェで2階がギャラリー。1階で入場料を支払い(有料で400円だけど、セレクトティーが付いてくるのでお得です)上に向かうのですが、この段階でスタッフの方が少し変な感じ。階段から2階のほうを観て「ああ、大丈夫です」と言う、なんか意味深な行動をしていました。
 
何かある……と思いながら階段を登るといきなり白い壁。ギャラリーに入れません!(私達の次に来た女性はこの入口で一度引き返しスタッフの方に「入口はどこですか?」と聞いてました)
 
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※今回の展示の案内(写真上側)はネタバレできない出来ないが故にデコレータークラブの象徴的な図柄に。
 
入れないと言う事は無いだろう、と思い、どこかが扉なのかな?と思い、ためらいながらも壁を押してみると壁がゴゴゴゴー、と動きます。実はこれ、壁ではなく白い大きな箱でした。箱がスライドして動いていくのです。
 
ところがスライドして現れた入口にも白い壁が!今度は押しても動きません。押してだめなら、手前に引いてもだめでした。結果としては横に引いたらスライドして中に入れました。
 
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※室内側から撮影、入口が白い壁で閉まってます(右側正面の白い部分も横にスライドする箱)。
 
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※室内側から撮影、白い壁(箱)をスライドすると階段と入口が出てきます。
 
ようやく中に入れました。昔にあった「ミスト」と言うゲームをご存知でしょうか?何も説明が無く、あちこちを触ったり何かをしながら攻略していくゲームなのですが、そんな感じ。最近で言えば脱出ゲームという方がわかりやすいかもしれませんね。そんな体験をする展示内容なのです。
 
さて、中に入ったら細い通路があります。奥に行くと黄色い壁と青い壁。最初に動かした白い箱の裏に赤い壁があります。まだ何かありそうだな、と思ってさっき動かしたものを戻してみたり、奥の方に扉がないか探ってみたりします。黄色い壁や赤い壁にはコンセントがあるのでどうもこれは動きそうにありません。
 
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となるとこの白い壁が怪しい……と思って探っても何か仕掛けがあるちようには見えません。まさか、こんな大きな壁が動くはずは……動いた!動きました!大きさ的に、まず動くはずが無いと思っていた白い壁がゴゴゴゴゴーとスライドして動いたのです。結果、そこに大きな部屋が生まれました。
 
これが元々のギャラリースペースなのでしょうね。このギャラリーに過去に来たことがあれば少しは判っていたかもしれませんが、初来場の私は何が起こるのかノーヒントの手探りでした。
 
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※細い通路だったところが、大きな白い壁(箱)を動かして大きくなった部屋。
 
そしてもう一つそれに連動した仕掛けが。最後に動かした一番大きな白い壁、実はこれも箱になっていて……なんと中から押したタイミングで建物の窓から外に飛び出します!引いて元に戻すと窓から引っ込むという具合。タイミングが合えばこの箱が窓から出たり入ったりするところを外から観ることができるのですね。
 
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※部屋の窓から飛び出した白い箱。
 
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※徐々に部屋に吸い込まれていく白い箱。
 
会場で大きな壁が動いたことに興奮していると、先ほどカフェ奥のテーブルに居たピンク猫のTシャツを来た男性が来ました。実はそれが作家の飯川さんでした。実際にこの窓から出たり入ったりする様子を作家さん自ら実演していただきました。
 
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カフェでお茶を飲みながら作家さんとちょっとお話が出来ました。カフェで流れている映像作品は、去年、尼崎A-Labで開催した「デコレータークラブ 配置・調整・周遊」展で、今回の展示と似たもの。このときは色の付いている壁が動いたが、今回はその逆で固定している壁を色を塗った。
 
また、私がコンセントプレートの有無で壁が動くかどうかを判断したことを話したら、「動く方にもプレート付けるかどうか迷っていた。すぐ付けます!」と言っていたので最終の土日にはもしかしたら白い壁の方にコンセントが付いていたかもしれません。
 
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他にも猫の名前が「小林さん」の理由とか、今回の仕掛けに気づかずに帰ってしまう人は居ないのか?とかそんな話をお伺いできました。この展示、他の人が前に居ると会場に入れないとか、もしくはネタバレしてしまったりするかもとか、場所や環境を選ぶような展示かもしれませんが、とにかくこれを体験できてよかったです。
 
今回の展示は森美術館の作品『ピンクの猫の小林さん』と同じデコレータークラブという擬態するカニをモチーフとして伝達と情報について作品にしたもの。他の作品も見たくなりました。兵庫のご出身と言うことで関西方面での活動が多いかもしれませんが、これからも追いかけて行きたい作家さんですね。

 

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