ポーラ ミュージアム アネックス展2019 – 捨象と共感 –/「死神先生」佐藤雅晴/ソフィ・カル なぜなら
ポーラ ミュージアム アネックス展2019 – 捨象と共感 –
Pola museum Annex
2/22-3/17
ポーラが海外での研修を援助している8名の作家を前期後期でみせる展覧会の前期展、佐伯洋江、中嶋浩子、松岡圭介、滝沢典子の4人です。
久々に見た佐伯洋江さんの絵。DOMANIで見たのは2016年ころだったようです。ここ数年そういえば見てませんでした。全体の構図は間違いなく前にも観た佐伯さんなのだが、細かく見ると全く違う。
間の取り方やモノクロに近い画面構成も相変わらず。鉛筆がメインだったが、今回の作品は墨なども使って描かれています。
一部色も入っていますが、とにかく今までのシャープなイメージの線のあり方とは違っていた。線と言うよりも反復されたもので形を作り上げるように埋めていくように見えている絵はこの後どうなっていくのか楽しみです。
中嶋浩子さんはカラフルな面の構成が目に入ってきますが、その前にある透明な幾何学の構成を見ると境界はどこにあるのか面なのか、奥行きなのか、考えてしまう。
滝沢典子さんの何か物語がありそうな作品。コーヒーエッセンスを使っていたようですが、どこで匂いしたかな?
松岡圭介さんの作品は壁に取り付けられた白いチョークで何か書かれた木片が気になります。
「死神先生」佐藤雅晴
KEN NAKAHASHI
2/15-3/16
六本木クロッシングにも映像作品が出ていた佐藤さん。映像作品と同じ手法で描かれた絵。病気によって今は映像作品が作れない佐藤さんが描いた日常にある身の回りのもの達。
作家は作品を創ることで自分を残そうとしているのだろうか?そして取り壊しが決まったこの家にあるものを残すのは自分への投げかけなのでしょうか?出口の上にある時計を見て佐藤さんにとっての時間と言うものについて考えてしまう。
ソフィ・カル なぜなら
ギャラリー小柳
2/2-3/16
なぜなら・・・・・・これが回答だとしたら、通常は先に投げかけられる問いを想起するための作品。この回答の布をめくるとその下にある写真が一つの問いになっている。
その問いは拍子抜けするくらいの、まるでクイズのようなものだけど、回答をめくった下にあるこの写真が決して問いとしての正解ではなく、めくるまでの頭に描いた様々な想定がそれぞれの正解として、そことのギャップを感じるようなその差異、言って見れば誤回答として楽しむようなものなのではないか?普通は問いに対して回答は一つではない、といいたいところだが、逆に一つの回答にも問いは一つではないのですね。
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