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2018年の展覧会、今年の10本

毎年恒例の今年見た展覧会の、私的によかったもの10本!今年もやりました。去年までの「今年の10本」のリンクは一番下に貼っておきます。
 
2018年の振り返り。今年は美術館、ギャラリー、アートイベントなどで200本ほどの展示を見ました。今年はなんか忙しかった記憶があるので去年と同じくらいの本数をキープできたのは良かったかも。遠出はそれほど多くなく、年明けに金沢に行ったのくらい。箱根や湯河原、静岡、水戸くらいまでは足を伸ばした感じです。
 
【総括】
さて、今年ですが西洋美術の展覧会が賑わった一年……でしたが、私の「好きなもの」で10本選んだ結果として、ほぼデザインや現代アート、少し日本美術という結果になりました。西洋美術ノミネートせず。個人的な好き嫌いが強く出た選択にです。
 
いつもどおり今年の10本、基本的には順位はつけず、見た順番で古いところから書いていきます。
 
寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽
サントリー美術館
※とても地味なこの展覧会、それなのに全品ほぼ私が好きなものばかりと言うすごい展覧会でした。文句なしでこれは今年の展覧会の中でも個人的に上位に取り上げれます。
 
 
谷川俊太郎展
東京オペラシティアートギャラリー
※観せかたのバランスがとても良く、工夫された展覧会でした。詩人の展覧会は客層がかなり限定されるのかと思っていたのですが、行ってみたら客層も広く、内容も誰が見ても受け入れられる様な谷川さんらしさが出ているのが良かったです。
 
 
サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法
練馬区立美術館
※とても楽しく見ることができて、観た後の印象が良い展覧会でした。デザインの展覧会だからって変に難しく無く気軽な気分で見ることができたのが良かったです。観て幸せな気分になれた展覧会でしたね。
 
 
「第12回 shiseido art egg」冨安由真展 くりかえしみるゆめ
資生堂ギャラリー
※こう言うやり方もアリなのか、と私の中でアートの幅が広がった展覧会でした。もちろん好きなテイスト言うのはあるのですが、自分に新しいものを与えてくれた展示としてここに入れました。初めの頃の空いているうちに行けたのも良かったです。
 
 
ビーマイベイビー 信藤三雄 レトロスペクティブ
世田谷文学館
※すいません、完全に趣味だけで選びました。この展覧会、だって、避けて通れないです、私は。時代的にも音楽好きとしてもこれは外せないのです。展示の見せ方も、説明など省いて割り切った感じです。今年はそう言う展覧会が記憶に残っている気がします。
 
 
「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展
八王子市夢美術館
※こちらも個人的な想いだけで入っている展覧会になるのかも。でも展覧会を見る、それに対する好き嫌いって結局個人的なところが強いのですよね。勿論、それ以外の演出とか切り口や見せ方とかの良さも評価に含まれますが、今年は想いが強く出た一年でした。
 
 
内藤 礼—明るい地上には あなたの姿が見える
水戸芸術館 現代美術ギャラリー
※はい、大好きな内藤さん。でも内藤さんへの想いが強すぎて、今まで見た展覧会が強すぎて、観た後すぐはこれを10本に入れるつもりはありませんでした。ただ、じっくり後から来るのですよね、この展覧会は。
 
 
江之浦測候所 | 小田原文化財団
※展覧会でなくすいません、でもこれを今年初めて観に行って強く印象に残っているのでここに入れました。昔なら財閥などが文化を残すために道具や芸術を買い、茶室や美術館などを作ったところですが、現代において杉本さんはこの様な形で残していくのか、と言う必見のものです。こちらはまだ写真付きでブログを挙げられていないので、写真付きでいまトピで書いたコラムを下にリンク残しておきます。
もう行きました?「江之浦測候所」が凄かった!アート&建築、歴史好きにオススメ。
 
 
リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」
原美術館
※さて、これもじわじわ来る系の展覧会でした。個人的には外せないものだったと思います。見せ方、内容、場所。ここでしか出来ない、ここでしかありえない、ここならではの展覧会、と言う点で選びました。
 
 
小原古邨展 −花と鳥のエデン−
茅ヶ崎市美術館
※まさか、茅ヶ崎にある美術館でこれだけ人を集めることが出来るとは。SNSなどがあるからこその口コミ効果もあるでしょうけど、それだけ行って納得の展覧会でした。こちらもまだまだ空いている時に行けたのも良かったですね。
 
 
 
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この10本以外にも印象に残るものなどを以下にメモしておきます。それぞれのリンクは下にまとめて書きます。
 
展覧会以外でのトピックスとしては今年からgooのメディア「いまトピ 」でアート関連のコラムを書かせて頂いています。年明けには金沢に行ってカニ……いや、建築やアートを見てきました。また、長いお付き合いの有名アートブロガー Takさん(ブログ:青い日記帳) 『いちばんやさしい美術鑑賞』 と言う本を出されまして、その出版記念パーティーの司会などをさせて頂きました。Takさんは年末に『カフェのある美術館 感動の余韻を味わう 』と言う本も出されています。
 
建築系展覧会 では二つの会場で開催された田根 剛|未来の記憶CITIZEN“We Celebrate Time”など田根剛関連の展覧会(いまトピでも書きました)、 隈研吾の展覧会なども良かったです。デザイン系ではデザインあ福田利之展など。ファッション系ではエルメス「彼女と。」も試みと言う点では残ります。
 
現代アートではさわひらき 潜像の語り手小瀬村真美:幻画〜像(イメージ)の表皮須田悦弘 ミテクレマチスなどが印象強いです。会田誠 GROUND NO PLANや藤沢で見た毛利悠子 グレイスカイズも良かったです(十和田の毛利悠子展は事情により諦めましたが行くつもりでした)。ウイリアム・ケントリッジが演出したオペラ モーツアルト「魔笛」も見に行きました。現代アートとはちょっと違いますが竹の美術工芸展「線の造形、線の空間」も私には新しい発見がありました。
 
日本美術も良い展覧会が多かったです。名作誕生−つながる日本美術は今年の10本に入れるかどうか最後まで迷いましたし、東山魁夷展横山華山展縄文展なども良かったです。秋には仏像系の展覧会が多くありましたがその中でも仏像の姿(かたち)展は好みでした。箱根で見た田中一村展はもう少し作品点数が多ければ確実に今年の10本に入れたでしょう。琳派を元にして近代画家、そして現代のデザインまでを振り返る展覧会、琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―も私好みの展覧会でした。
 
西洋美術も私の好みとしてはランクインしませんでしたが、良い展覧会が多かったと思います。個人的に一番良かったのはピエール・ボナール展。また今も開催している中で上野の大型展に負けずオススメしたいのがフィリップス・コレクション展。もちろん上野で大人気のフェルメール展ムンク展も見逃せません。
 
と言うことで。今年、初めは大きな西洋美術系の展覧会ばかりかな、と思っていたのですが、蓋をあけてみたら色々と癖のある好きな展覧会がたくさんあって嬉しかったです。また、来年もすでに気になる展覧会の情報が入っていますので期待したいです。私ももちろんですが、皆様にも楽しい展覧会鑑賞の時が 訪れます様に!
 
以下、各種リンクしておきます。
 
【今年のトピックス】
いまトピ:ライター KIN
 
「いまトピアート部」:さて9人揃ったら何が出来る?
 
 
全アートファン必見!『いちばんやさしい美術鑑賞』ってどんな本?
 
【建築・デザイン系】
田根 剛|未来の記憶(オペラシティアートギャラリー)
 
田根 剛|未来の記憶(ギャラリー間)
 
 
【期間限定】伝説のインスタ映えイベント再び!海外で活躍の若手建築家が手がけた空間がすごい。
 
くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質
 
 
福田利之展
 
 
【現代アート系】
さわひらき「潜像の語り手」
 
小瀬村真美:幻画〜像(イメージ)の表皮
 
須田悦弘 ミテクレマチス
 
会田誠「GROUND NO PLAN」
 
毛利悠子 グレイ スカイズ
 
 
【日本美術系】
 
 
横山華山展
 
 
「仏像の姿(かたち)」 〜微笑(ほほえ)む・飾る・踊る〜
 
初公開 田中一村の絵画 —奄美を愛した孤高の画家—
 
琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―
 
【西洋美術系】
 
 
以前2012年に10年間の振り返りと言うのをやりました。もう少ししたらまたこう言うまとめもやりたいです。
 
 
 
 

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