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リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」

リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」
原美術館
9/16-12/24
 
とても良い展覧会でした。個人的には好みの展覧会です。
 
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原美術館、1つ前の小瀬村さんの展覧会も良かったのですが、あの展覧会では個人的には「この場所独自の、この場所ならではの」と言う要素が少なくて物足りないと思っていました。小瀬村さんはそういう展示がいい、と事前に思い込んでいたのです、勝手に、笑。
 
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この展覧会では「この場所独自の、この場所ならではの」その点に関して満足行くようになってた。ここでしか見れない、ここだからこそ、ここでなければダメだと言う展示の局地性が素晴らしかったです。今回の展覧会ではこのお屋敷すべてを、お屋敷自体を作品としています。
 
ただ、この展覧会をもし何も前情報が無く楽しみたいのであれば、これ以降は展覧会を観たあとで読んでください。決して謎解きはしていない(出来ていない)ですが、仕掛けにかんしては写真付きであげてしまっているので。
 
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一番初めの部屋にはパネルにプロジェクターが投影されていますが、特に映像などは流れていない様です。これは採光の為のプロジェクターでしょうか?この様な文字や絵が描いているパネルは他の場所にもありますが、日本語の訳も紙一枚貼ってあります。ここには「花か枝かの選択」と書いてありました。
 
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一階の大きな部屋ではメインの映像と幾つかの採光のためのようなプロジェクター。ポリケースをプリズムの様に見立てて光を反射しています。
 
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映像はメインのビジュアルに使われているものですが、女性の脚を中心にしながらも物語が流れていく。脇の壁には木の板のようなもの。これは実は2階の展示でも出てきます。今回の展覧会は別の箇所で観たものが別の処に出てきてリンクしていくような展示が幾つかありました。
 
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庭に面した部屋の方にはラジオ。特に稼動してる訳でもなく、ただ、照明はこれに当っているので展示の為に置かれたもののようですが、何を示唆しているのかはわかりません。
 
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それと対面する壁にはパネル。「人生を編集しよう」と言う文字が消してあり、「人生は素晴らしい」で締めるこの言葉は先ほどのラジオと何か繋がってくるのでしょうか?
 
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庭と面しているところの逆側は区切られていて、そのエリアは暗くなっています。そこに差し込むのは先ほどのポリケースプリズムからの光。中には赤く染まった女性の顔と分数をカウントしている映像。これは良く見ると、投影されている女性の顔の下に描かれている女性の顔があり、その二つが少しズレているのがわかります。
 
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この部屋にあるパネルには「気をつけて剃れ」と書いてあり、まったく何を伝えようとしているのかわかりません。この言葉と先ほどの映像の「女性」「赤い」と言うキーワードには繋げたくはありませんが……。
 
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1階の大きな部屋を出て、庭やレストランへ向かう通路の脇にもパネルはあります。そこに書いてある「僕は何を見ているのかわからない」と言うのは私の意見です、と突っ込みたくなりますが。
 
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さて、2階で一番手前の部屋、布に下に言葉が投影されています。そして布の部分には映像の写真が重なる。映像の中で、ではありますが写真がめくれる。
 
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次の部屋、入ってすぐ右横の壁には窓と言葉の大きな映像。一番奥には窓。、窓の手間には小さな映像。大きな窓の映像は奥にある窓を撮影して投影しているのでは無いでしょうか?この映像の下に木板が打ち付けあるのが何かはわかりませんでした。
 
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映像ではないリアルな窓の下にはカップ。「Full of joy」と書いてあるカップは販売もされていましたね。
 
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窓の手前の小さな映像は1階にあった板が映っています。と思ったら立体の板がありました。立体の板に映像の板(おそらく1階にあったもの?)を投影しています。この展覧会には先ほどの窓もそうですが、この様に映像なのかリアルなのか判らない様な仕掛けがあります。この建物で撮影され、作り上げられた仕掛けですね。
 
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なんでこれがここにあるのかわからないものや、これは何を作用しているのだろう?と悩んでしまうものはたくさんありましたね。2階の一番奥の大きな部屋に行く通路を仕切る壁は何のためなのかはわかりませんでした。
 
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2階の奥の大きな部屋、手前の窓、そこに向けて廻る扇風機、奥には木陰の映像。
 
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手前の窓には言葉を投影。青く枠が出るときと出ないときの差がわかりません。扇風機もなんで吹いているのかもわかりません。
 
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奥の木陰の映像はゆらゆら揺れています。扇風機と繋がるのでしょうか?立てかけられた板は?壁にあけられた穴は?
 
 
と言う具合であちこちに仕掛けられている謎が全て解ける訳ではないが、そのわからないという点が想像をさせて、行間的な意味になっているのがまた良いです。何箇所を除いてほぼ自然光での展示になっています。夜に来るとまた違うように見えるようですね。真っ暗ななかで投影される映像や言葉、見えないリアルな窓と見える映像の窓。もう一度夜に体験してみたいです。
 
図録は作成中ということで、11月半ば頃になりそう。オンラインでも買えるみたいですが、図録買いに来がてら会期後半に夜にもう一度くるのも良さそうです。
 

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