くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質
くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質
東京ステーションギャラリー
3/3-5/6
隈研吾さんの建築展。展示会の切り口は「物質」。建築を構成する素材に注目をした展覧会になっていました。
ちなみに東京ステーションギャラリーでの建築家の個展は「前川國男建築展」以来12年ぶりだとの事です。「前川國男建築展」は東京駅の改装前の2006年。現在のステーションギャラリーになってからは初めてと言うことですね。
まずは「竹」。
会場の入口で迎え入れてくれるのはナンチャンナンチャンと言うパビリオンの一部再現。竹の質感をそのまま使っていながら構成された曲面の壁。
そして少し奥の個室では竹ひごの香柱と言うパビリオン。細い竹ひごで物質の存在感を無くしながら空間としての存在感を生かしていました。
そして「木」。
Coeda Houseは熱海のホテル「ニューアカオ」に隣接するアカオハーブ&ローズガーデン内に出来たカフェ。写真を見る限りはこの傘の四方の端にガラス板が入ってますね。構造的にはガラス無しでももつのかな?
「木」のファサード物は隈研吾さんお得意で、スターバックス太宰府天満宮店やサニーヒルズジャパンなどの有名建築の模型がありました。そして、例の後出しじゃんけん的な……いや、それはわたし個人の感想ですが。
次は「紙」。
Archives Antoni Claveはエキスパンドメタルに和紙を覆ったもの。紙を液体の素材として扱ったという発想のもの。
次は「土」。
虫塚はステンレスメッシュに土とガラス繊維を混ぜたものを左官したと言うもの。これは鎌倉の建長寺にあったのね。見に行きたかったなぁ。
次の「石」は「木」と並んでメインの扱いの展示。
石は嫌いだったと言う隈さん。ガウディのコロニア・グエル公園を見て石を塊で使うことにしてから好きになったということです。ただ、中央にあるヴィクトリア&アルバート・ミュージアム ダンディはコンクリートですよね?まぁ、でも、この大きな模型は壮観です。
そしてその周りに「瓦」「金属」などの建築が続き、さきほどのヴィクトリア&アルバート・ミュージアム ダンディの模型のすぐ横にあるのが「幕」であるパビリオンの浮庵。これは茶室として造られたもの。ヘリウムガスで浮いているので柱の無い移動式の茶室という発想。「幕」の展示自体は最後の方にまとまっていました。
次の「樹脂」ではケーブルの繊維を使った展示。これは吉祥寺にある焼鳥屋の内装に使っています。この焼き鳥屋には行ったことがあるけど、まぁ、焼き鳥屋に隈研吾の内装は必要なのかな?と思ったくらいしか記憶に無い。
「樹形図」の壁では隈研吾建築の分類が素材などの分類を元にプロジェクションも使って表現されていました。
「ガラス」のコーナーときて、最後の「幕・繊維」のコーナーにあったのがこちら品川新駅。ああ、なるほど、それでここで展覧会開催となったわけなんですね!
構造フレーム+幕で大屋根を構築しているというもの。駅名はどうなるのですかね?新品川なのか北品川なのか。
素材で分かれている展示というのが判り安いかどうかはさておきですが、色々こだわりや好き嫌いというのがあるのだなぁ、と言うことは判った。ま、それがわかったからどうなるものでもないけど、なんか、人間味あっていいかもしれないです。
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