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茶の湯のうつわ ―和漢の世界/茶の湯の名品―破格の美・即翁の眼

東京国立近代美術館の「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」に東京国立博物館平成館「茶の湯」展と今年は茶の湯関連の展覧会が多いです。それも同じ時期に。先の二つは既に見たので残る出光美術館「茶の湯のうつわ ―和漢の世界」と畠山記念館「茶の湯の名品―破格の美・即翁の眼」の二つも見てきました。
 
 
 

茶の湯のうつわ ―和漢の世界
出光美術館
4/15-6/4
 
出光美術館収蔵品の中でも特に名品ぞろいなのがお茶関連です。一楽 二萩 三唐津と言われる茶碗から水指や茶入れ、壷、皿や鉢など。そして中国の煎茶の道具までを見せる展覧会です。
 
Img_4380
 
まずは一楽 二萩 三唐津。楽焼は長次郎、道入(ノンコウ)、一入などが並びます。そして萩茶碗も6椀くらいはありました。萩茶碗は一見なんですけど、その分、微妙な模様とか、なんかふと普段から使えそうな気がする(勘違いの)身近さが良いですよね。
 
そして京焼のコーナーで目を惹くのは野々村仁清と尾形乾山。しかし、仁清はほんとに天才なんだと思いました。よく見る派手めな色や形のも勿論良いのだけど、今回の展示にあったようなシンプルで色数少なめなものを見るとホントにこの人はすごいと思います。
熨斗の模様や富士山の模様がサラッと現代のシンプルなデザインの様に描かれていました。勝手に想像するに仁清はジャズの様にビッグバンドの様な煌びやかさもあり、小さなバンドでのシンプルで静かなものもあり。比べて乾山はポップスの様なイメージですね。
 
唐物や高麗物などのコレクションもあります。茶人のコレクションとして色々な名品が並んでいます。滑らかでメノウの様に美しい灰被天目には思わずうっとりしてしまいます。茶の湯から発展した懐石のお皿のセットなどもありました。山椒の実を三ツ割にしたような高取斑釉割山椒形向付は綺麗でしたね。
 
茶入れの良さはまだ良く判らない所も多いのですが、今回は文淋形の茶入れが多く展示されていて、この形はかわいいと納得。サザエの形をしたふじつぼ形香炉も面白いです。
 
 
 
茶の湯の名品―破格の美・即翁の眼
畠山記念館
4/8-6/18
 
もしかしたら茶の湯関連の展覧会の中でも一番地味なのかもしれません。しかし、おそらく最も茶の湯の世界に近い、リアルな展示を見ることが出来るのがここではないでしょうか?
 
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「赤楽茶碗 早船」は窓の近くに置いてあり、自然光で見ることが出来ます。いや、自然光での赤楽茶碗、これは美しいです。クローズな展示室内で見る世界とは全くべつもの。これが利休が求めていたものなのか、と。
 
千利休がこの早船を息子に譲る時に細川氏ともめて、その仲介で古田織部に相談した手紙なども展示されていました。古田織部と言えば織部が所蔵していた「割高台茶碗」もあります。奇妙な形です。
 
奇妙な形と言えば「伊賀花入 銘 からたち」。電車で持ってくるときに大人数で迎えたようなエピソードが書いてありましたが、こう言う奇妙な形のを茶人は好むものなんだなぁ、と改めて思いました。
 
個人的に最も目を惹いたのは「粉引茶碗 銘 松平」でした。松平不昧が所蔵していたこの茶碗、とにかく存在感があります。
 
大作「竹林七賢図屏風 雪村周継筆」や「尾形光琳 紅葵花蒔絵硯箱」、「十二ヶ月花鳥図(6月) 酒井抱一」など全体の展示品の数は少ないながらも、この空間に名品が並ぶ様は必見ですね。
 
このコレクションの元となったのが畠山一清(号:即翁)があつめた茶道具です。即翁がロックフェラーを茶室に招いた時に掛けていた掛け軸に書かれている文字が「波和遊」。波を超えてやってきた人と和をもって遊びましょうと言う意味なのですが、これ、How are you?の当て字なんですよね。このユーモア!これが茶の心なのか、と!
 
たぶん、アートファンでも和物が好きじゃないとなかなかここには来ないのかもしれませんが、和のものを見るには実はここは凄いオススメのばしょなんだと、改めて思いました。

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