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茶の湯展

東京国立博物館平成館「茶の湯」展に行ってきました。

 
 
 
茶の湯
東京国立博物館平成館
4/11-6/4
 
 
茶の湯、日本における一つの総合芸術も言えるものですね。茶室などの建築や庭園、茶碗をはじめとする各種の道具、飲食、しきたりや作法、そこに書や華道なども取り込んだ日本文化が凝縮された一つの形です。特に戦国時代では茶の場は偉い人たちの交流の場でも有り、様々なやりとりする交渉の場でもあり。その道具達は自分の権力の大きさを示す一つのバロメーターでもあったそうです。はい、ここら辺は主にマンガのへうげもので学びましたけど。
 
その茶の文化を、茶碗を中心に様々な道具やその背景にある時代の流れ、茶人や武将達の紹介までもを含めた展覧会です。茶の文化が広がり始めた室町時代から戦国時代・江戸時代、そして近代までを俯瞰した展覧会になっていました。もちろん国宝指定の展示品もザクザク出ています。
 
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室町時代は中国から輸入した唐物などの茶碗を主に使っていました。展覧会では足利将軍家に伝わる名品がずらっと並んでいます。牧谿の絵などもいろいろと出ていましたね。唐物と言えば今話題の「曜変天目茶碗 稲葉天目」(国宝)(5/7まで)。これはこの後、静嘉堂文庫の6月から始まる展覧会でも見ることできます。茶碗ものでは割れた部分を鎹で補修した「青磁輪花茶碗 銘 馬蝗絆」なども展示されています。
 
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写真は東博本館コレクション展示コーナーにあった「灰被天目(中国)」
 
その後の時代に侘茶の精神が浸透していき中国の唐物、高麗物、そして和物と茶道具の幅も広がります。唐物でも灰被天目などの侘び感のあるものが重宝されます。この頃、三肩衝茶入の一つとして国一つの価値があった「肩衝茶入 銘 初花」も今回展示されていました(4/23まで)。私にとって茶入はどうもその良さを掴むのがまだ難しいです……。
 
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写真は東博本館コレクション展示コーナーにあった「志野茶碗 銘 振袖」
 
そして安土桃山時代には千利休により侘茶が一つの完成型を迎えました。高麗物の井戸茶碗や和物の樂茶碗、志野茶碗などが登場します。ところが一つの完成型と見えた茶の形もそこから古田織部、小堀遠州などの出現により変化していき、江戸時代後半以降の松平不昧や近代の数寄者たちへと続いていくのです……。ちなみに個人的には曜変よりも油滴の模様の方が好きです。国宝含め何点か出ていた油滴天目茶碗のうちでは、私としては後半に展示されていた九州国立博物館所蔵「油滴天目」(重文)が一番好きでした。これは松平不昧が持っていたもので、さらに古田織部所持と伝えられているのですね。
 
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また、今回の展覧会では展示室内に古田織部の茶室「燕庵」が再現されています。
 
まぁ、こう書くとなんか難しそうですよね。ええ、本気でこれらを覚えようとすると大変だし、それを深く読み解こうとすると更に大変です。ただね、ここまで国宝のものが並んでいて、凄いものばかりの展覧会なので、そんな難しいこと考えずに「凄い!」「これ好き!」「うーん、イマイチ」「なんでこんなのに大金払ったの?」と言いながら眺めているだけでもなんか楽しいです。「織田信長だって」「千利休って渋い」とか言いながら、教科書に出てくる様な単語をなんとなく目に入れて展覧会を歩き回る、そんな楽しみ方でも良いかなと思いました。
 
 
 
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そして……すいません、これだけ茶の湯展のことを書いておきながら、国宝や茶碗について凄いといいながら、はい、私にとって今回の展覧会の一番の見所は上の写真にある古田織部の茶室「燕庵」実物大再現コーナーにあったこの花入れとそこに活けている花でした。
 
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展示室の中なのでもちろんこの花は生花ではありません。なんと木彫りの花なのです。そう、私の好きな現代アートの作家、須田悦弘さんの作品なのでした。もうこれを見るために展覧会に行ったと言っても過言ではない。花に関しては期間中に展示が絵をするということでした。それだけで後期展示も見に行きたくなる……。
 
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さて、ここで一つ知りたいのが、花入れも須田さんの作品だと言うことなのですが、これは「竹」を削って作った花入れなのか、それとも須田さんのことなので、これも木彫りで作ったのか……うーん、知りたい!
 

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