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直島・豊島紀行 其の一 豊島 豊島美術館

直島には今まで2回目行きましたが、そう言えば豊島に行ったことなかった。豊島美術館をまだ見てなかった。と、去年末にふと気づいてしまった。そもそもですが私が直島に前回行ったのも2006年のこと。もう10年も前です。あの頃には家プロジェクトは4軒の護王神社をつくっている最中だったし、李禹煥美術館やANDO MUSEUMも無かった。豊島や犬島にも作品は無かったのですね。それから行く機会もなく、10年経ってしまった。よし、ここで行くべき、と思い立ち行ってきました!3回目の直島と初回の豊島です。
 
直島1回目に行ったときの記録
 
直島2回目に行ったときのブログ
 
今回の直島(3回目)・豊島(初)関連エントリはこちらにまとめました。
直島・豊島紀行 其の七 旅程全体まとめ ご飯/その他アートなど
 
 
 
いろいろ計画練って、行きたい候補はいくつもあれど、今回は久々の直島と初めての豊島に絞り込むことに。他にも行きたいところはたくさんあり、犬島や牟礼のイサムノグチ庭園美術館、大塚国際美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、東山魁夷せとうち美術館、道後温泉なども絡められないかとも思ったのですが、10年前よりも遥かに見るところが増えた直島と豊島を2泊3日で見回るのがせいいっぱいでした。見た順番と違いますがまずは初見の豊島からブログでメモしておきます。
 
豊島美術館 アーティスト:内藤礼 建築家:西沢立衛
 
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この日は朝には雨が降っていて、本当は豊島に着いたら真っ先にここに来るつもりだったのですが、雨が止んでからにしようと思い午後に変更。着いたときは雨がやんでいました。午前中雨でバスで回ったのでバス停から歩いて棚田を眺めながら美術館に向かいます。
 
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豊島美術館入口、ようやく来ました。アーティスト 内藤礼さんと建築家 西沢立衛さんが作り上げた素晴らしい世界です。建築ファンなら、アートファンならここに来たら満足すると思います。「絶対」と言う言葉は使いたくないのですが、それに近い位に「ここには来た方が良い!」と叫びたい場所ですね。
 
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豊島美術館を少し上から見た感じ。正面の大きな白いドームが美術館。左側の小さな白いのがカフェ&ミュージアムショップ。他には無い建築ですよね……。土を盛り、その盛り土の表面にモルタルを塗ったものを型枠とする。そしてコンクリを打設して屋根を造り、そこから土を掻き出すという方式で創ったようです。建築設計をした西沢立衛さんは妹島和世さんと共にSANAAと言う建築ユニットとしても活躍している方ですね。水滴をイメージした形だそうですね。少し残念なのが、外壁が白いがゆえに汚れが目立ちますね。清掃しても落ちないのかなぁ。
 
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この建築の中にいると屋外と屋内の境目にいることになる。屋根に大きな穴が二つ開いていて、そこから自然の風や雨が入ってくる。柱のない大空間は建築としての迫力がある。内部を写真撮影出来ないのは残念な事ですが、まぁ、建築空間は写真で様子がわかっても、この空間を一つの作品としたアーティスト 内藤礼さんの世界観は写真ではまずわからないと思う。そして内藤礼さんはこの大空間に飲まれること無く、この建築を取り込んだ作品にしているのが凄い。
 
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内藤礼さんの他の作品でもそうだが、ぱっと見は空間に何もない位に見える。判りやすいのはリボンが揺れている程度である。よくよく見ていくと、床には皿や球といったささやかな物たちがある。天井からは細い糸が垂れ下がっている。足元でコポコポと音がする。床に開いている穴から水が湧き出ている。それが生き物の様に流れていく。幾つもの水の雫があわさっていき大きな雫が出来る。その雫が床の穴に吸い込まれていく。それでコポコポと言う音がする。
 
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ちゃんと言うと、雫は穴には実はなかなか吸い込まれていかない。傾斜が微妙に調整されているのだろう、穴の近くを通りすぎ、逆方面に一度行き、そこから戻ってきたり、場所によってはスピード早く、場所によってはゆっくりと、本当にまるで生き物様に動いている。これが内藤礼さんの世界である。すごい。凄いとしか言いようがない。次の予定が無ければ何時間も居ることができる。まぁ、実際は冬は寒いのでそうもいきませんが、夏ならここに寝転んで(寝転ぶの良いのかな?)雫の動きをずっと見ていたいです。まぁ、そうは言いつつも「床は撥水性の仕上げになっているなぁ」などと現実を考えてしまうのですが……。
 
しかし、私が大好きだった「きんざ」の展示(同じ内藤礼さんのだいぶ前の作品で直島にあるもの)が、これと比べるとうるさく思えるくらいである。そらほどこれは潔く、余計なものが削りとられたものになっている。このぎりぎり感、最近の内藤礼さんの研ぎ澄まされた感覚が集大成としてここにあった!と。
 
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さて、この美術館アプローチもとても良いです。チケットを買って、すぐそこに見える美術館に向かうのではなく一度ぐるっと遠回りしていきます。
 
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カフェの建物の左側に向かって上っていくのです。そしてぐんぐん行って、上りきったところにあるイス。
 
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ここで、ああこれを見せたかったのか、と合点がいきます。美術館のドームを横目にきて、じらしておきながら、見せるこの景色。
 
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そこからぐるっと林の中を抜けていく。そうすると出てきたのが美術館の入口です。
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美術館のドーム入口の処にあるイスも良いですね。
 
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さてもう一つのカフェが入っている小さなドーム。こちらも形状は面白い。でも、やっぱり外壁の汚れは気になる。
 
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小さいからってなめちゃいけません、このカフェエリアもなかなか凄いつくりです。建物もそうですが、カフェテーブルが丸いベンチ状でここで食事をする、そんなの初めて見ましたよ。
 
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名物オリーブライス(すごい美味しかった!)をベンチみたいなところで食べるのです。この輪の中にはまたいで行くしかありません。ごたごた言うな、これがこの建物だ!と言う割り切り。使う人もそれをわかって使っている。
 
と言う具合で、本当に素晴らしい建築であり、素晴らしいアート作品です。直島の地中美術館や家プロジェクトも良いですが、正直、どこか一箇所しか行けないならここに来たほうがいいい!とオススメしたい場所です。
 
ただ、私はまだ犬島も行かなきゃいけないし、次にここに来るのいつになるかなぁ。でも豊島にここだけを目的に来ても良いな。ちなみにぶら下がっている糸には金と銀と赤があるらしい。色の違う2本は見ました、きっとあれは金と銀だと思います。うう、肝心な赤い糸はどこに……。これを探しにも、また来ます!

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