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杉本博司 ロスト・ヒューマン

東京都写真美術館リニューアル1本目の展覧会が「杉本博司 ロスト・ヒューマン」、まさか写真美術館でこう言う展示だとは!な展覧会でした。
 
 
 

杉本博司 ロスト・ヒューマン
東京都写真美術館
9/3-11/13
 
世界が滅びたら……写真美術館のリニューアルオープンの展覧会で杉本博司さんが展開したのはそういう設定で見せるインスタレーション展示。写真はどこに行ったんだ!と突っ込み入れたくなりますが、まぁ、一応、インスタレーションの中にも写真は使ってるし、良しとしましょう、笑。
 
写真、骨董品、雑貨などで空間を造りこむと言うと、杉本さんが前に千葉市美術館でやった展覧会「味占郷」を想像するかもしれませんが、今回は世界が滅びたらと言うテーマで統一されていて、骨董だけでなく現代のものなども組み合わせて展示してあると言うところである意味、千葉市美の時よりも強烈なイメージになっています。個人的には今回は造りこまれた分少しゴチャッとしているので、世界観がシンプルに揃っている「味占郷」の方が好きでした。
 
Img_8406
 
今回のそのインスタレーションは<今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない>と言うタイトルで展示室を波板パネルで仕切られた造りこまれた空間になっていました。展示室は幾つかの小さな空間として区切られていて、その一つ一つが様々な職業の人が文明の終わりを語る世界を持っており、全体で33のストーリーで構成された展覧会になっていました。
 
各部屋では≪理想主義者≫≪比較宗教学者≫≪宇宙物理学者≫などの様々な職業の人が世界が滅びたことについての文章を記しています。これらを実在の有名人が代筆者として実際に筆を取って書いています。須田悦弘、宮島達男、束芋などの現代アーティストは勿論のこと、磯崎新、原研也、千宗屋、渋谷慶一郎、朽木ゆり子、極楽とんぼの加藤浩次などの名前もありました。
 
各コーナーではその職業をイメージさせる物や杉本さんの写真作品などが造りこまれた世界観の中に展示されていて、写真作品の海景シリーズがあり、ラブドールがあり、化石があり、文楽人形があり、マッキントッシュSEがあり、歌うロブスター人形があり、バービー人形があり、能面がありとかなり濃いものになっています。≪コンテンポラリー・アーティスト≫のところにはキャンベルスープ缶が並ぶと言ったようにそれぞれに職業を想起させる物がちゃんと設置されています。
 
とにかく濃い展示です。写真美術館でこれを見ることが出来るとは思わなかったですね。
 
 
Img_8407
 
もう一つ、下のフロアでの展示は杉本さんの写真がメインの展示室です。作品は<廃墟劇場><仏の海>の2種類。
 
<仏の海>は三十三間堂の千手観音を撮影したもの。<廃墟劇場>は今までの劇場シリーズを「廃墟」の劇場で撮影したもの。今回の展覧会で初めて公開したシリーズです。廃墟となった劇場に映画を流し、その上映中ずっと長時間露光撮影をする。映画の写るスクリーンは真っ白の光となるが、そこには映画一本分が詰まっている。実際に上映した映画の名前が書いてあり、「ゴジラ(1954年版)」「羅生門」などの日本の古めの映画あり、ディズニーアニメ「白雪姫」や、「博士の異常な愛情」「ローズマリーの赤ちゃん」から「ディープインパクト」までの新旧な映画が揃っていて面白かったです。いや、映画の内容は作品の画面からはわかりませんが。
 

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