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浮世絵 六大絵師の競演 ―春信、清長、歌麿、写楽、北斎、広重―:青い日記帳×山種美術館 ブロガー内覧会

山種美術館、山種コレクション名品選Ⅱ 浮世絵 六大絵師の競演―春信、清長、歌麿、写楽、北斎、広重―を見て来ました。青い日記帳×山種美術館 ブロガー内覧会への参加です。
 
 
 

山種コレクション名品選Ⅱ 浮世絵 六大絵師の競演 ―春信、清長、歌麿、写楽、北斎、広重―
山種美術館
8/27-9/29
 
山種美術館所蔵の浮世絵を楽しむ。美人画あり、風景画ありで、写楽の大首絵や広重の《東海道五拾三次》全56枚を揃いで公開、という展覧会です。
 
青い日記帳×山種美術館 ブロガー内覧会に参加させていただきました。※作品の写真は一部を除き内覧会にて特別に撮影のOKを頂きました。※今回の作品は全て山種美術館所蔵です。
 
 
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葛飾北斎《冨嶽三十六景 凱風快晴》
 
一番初めにドーンと来る作品が北斎の赤富士ですよ、これですもの!期待です。きっと日本人の画家の中で世界で最も知られているのは?と言われたらそれは北斎ではないでしょうか?と思ってしまいます。
 
 
さて、今回のブロガー内覧会では特別ゲスト、國學院大學大学教授・国際浮世絵学会常任理事 藤澤 紫さんの作品解説やスライドトークがありました。今まで見たことある浮世絵でも専門家の解説を聞くとまた違う見え方があるものです。
 
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まずは会場内を藤澤 紫先生と廻りながら作品解説を聞きました。その後スライドートークで江戸の浮世絵事情なども聞くことが出来、大満足な企画でした。
 
 
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左、鈴木春信《柿の実とり》
右、鈴木春信《色子と供》
 
春信のコーナー、一件女性かと思うような線の細い美人ですが、髪型や服などから若い男の子を描いているものもあると言います。美人画と言っても決して女性ばかりではないようです。《柿の実とり》の下の子供は男の子、柿を取っている女の子と幼馴染でしょうか?少女漫画の様なドラマティックな展開では無いか?と紫先生はおっしゃってました。
 
春信の美人画から少しして出てきた鳥居清長の美人画では、急に八頭身美人が絵に出てきたりします。これはきっと西洋の文化が入ってきて美人の価値観が変わって行った流れではないかということです。
 
 
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左、喜多川歌麿《青楼七小町 鶴屋内 篠原》
右、喜多川歌麿《青楼七小町 鶴屋内 篠原》一部
 
美人画と言えばこの人、の歌麿もありました。今までも何度か歌麿の描く女性を見てきていますがなんでこんなに色っぽく女性を描けるのでしょうかね?本当に。今だったらきっと若いコスプレーヤーと結婚できると思いますよ。紫先生オススメのポイントはこの髪のところだそうです。版木職人さん凄いですね。
 
 
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左、東洲斎写楽《三代目坂田半五郎の藤川水右衛門》
右、東洲斎写楽《二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉》
 
そして人物画と言えば写楽の大首絵。3点あります。なんと上記2点は展覧会中の通常時も撮影OKと言う太っ腹です。撮影に関する注意書きは会場にありますので、その上で。
 
 
紫先生の話を聞くと、基本、役者絵や美人画は今で言うグラビアやブロマイドのような扱いだったようです。その中でも女性が描かれているものは衣服なども精密に描かれていて、流行の服や柄の紹介、つまりファッション誌のような扱いでもあったのではないかと言うことでした。今回の山種美術館所蔵品は状態がよく、色がしっかり残っていて、褪せやすい紫色などが鮮やかです。
 
 
それに対して、風景画の浮世絵は今で言うなんだろうなぁ?と思っていたのですが、交通手段が庶民はほぼ歩きがメインとなるこの時代、遠い地を映す名所絵などは憧れの地への旅行情報誌みたいな感じだったのかな、と。行きにくいウユニ湖の絶景写真を見て、行ってみたいなぁ、と私達が思うようなものですかね。
 
 
と言うことで、先にあげました風景画の有名人 北斎が居て、その後の時代、北斎を超えるべく風景画の制作に頑張ったのが広重です。先日もサントリー美術館で広重展をやっていましたが、この展覧会でも広重の《東海道五拾三次》全点見ることが出来ます。多くが初摺りで、画帖に収められていたのであまり空気に触れず綺麗な色が残っている貴重なものだとのこと。
 
 
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左、歌川広重《東海道五拾三次之内 藤沢・遊行寺》
右、歌川広重《東海道五拾三次之内 平塚・縄手道》
 
日本橋からスタートして行く東海道五拾三次ですが私の地元神奈川周辺もいろいろ描かれているので見ていて楽しいです。藤沢を通り過ぎて平塚へ、そして箱根へ行きます。
 
 
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左、歌川広重《東海道五拾三次之内 箱根・湖水図》
右、歌川広重《東海道五拾三次之内 原・朝之富士》
 
そして紫先生注目、この原・朝之富士が面白いとのこと。富士山の頭が紙の四角いエリアを飛び出てます。富士山はこれだけ大きいのだという表現だと思いますが広重がいろいろ表現の工夫をしているのがわかります。
 
 
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左、歌川広重《東海道五拾三次之内 蒲原・夜之雪》
右、歌川広重《東海道五拾三次之内 亀山・雪晴》
 
そして私は個人的に広重は風や雪、雨などの自然現象の表現が上手いと思ってます(サントリー美術館の広重展の感想でもそう書きましたが)。蒲原・夜之雪は有名な絵ですね。
 
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左、歌川広重《東海道五拾三次之内 庄野・白雨》
右、歌川広重《東海道五拾三次之内 土山・春之雨》
雨の景色で有名なのは庄野・白雨ですかね。
 
 
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歌川広重《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》
 
そして五十三次以外の広重の絵として有名なのがこれ。ゴッホも模写したこの絵の雨表現が凄いです。
 
 
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左、歌川広重《東海道五拾三次之内 庄野・白雨》一部
右、歌川広重《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》一部
 
紫先生のお話によると大はしあたけの夕立の雨はほぼ真っ直ぐに降ってくる雨と斜めに降ってくる雨があり、それらはそれぞれ違う版で刷られているとのこと。雨の重なり!
 
 
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歌川広重《阿波鳴門之風景(雪月花之内 花)》
 
浮世絵コーナー最後の方にあったのが広重の描いた雪月花の3枚。これはそのうちの花だそうです。なんと鳴門の波が花に例えられているのを描いて花としているとのこと。植物の花が出てこない花の絵です。
 
 
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歌川広重《近江八景之内 瀬田夕照》
ちなみに今回の展覧会で私が一番好きだったのがこれです。何か持って帰れるのならこれを持って帰ります。
 
 
思わず広重に力を入れて私は見てしまいましたが、他にも六大絵師以外の浮世絵もあり、改めて浮世絵を広く楽しみたいと言うのにもいい展覧会です。

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