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追悼 David Bowie様

David Bowieが1月10日に69歳で亡くなりました。一時期の、若き日の私の中でとても大きな存在のミュージシャンでした。ちょっと自分の中でのDavid Bowieという人を振り返ってみました……。
 
 

デヴィッド・ボウイが亡くなりました。もう先週ですが、その話を聞いてから1週間ずっとボウイの曲を聴いてきました。亡くなったのは1月10日だそうです。ガンだったとのこと。亡くなる2日前、1月8日に新しいアルバム「★(Blackstar)」を出したばかりでした。
 
おそらく、私が初めてファンとして好きになった洋楽アーティストがボウイ。リアルタイムで聞いたのは「Let's Dance」や「Tonight」と言うメジャーヒットしたとき。そこから遡ってボウイのアングラな世界にのめりこんでいきました。
 
プロデューサーのトニー・ヴィスコンティによるとガンで死ぬ事は1年前から判っていたらしい(いつ死ぬかはともかくでしょうが)。つまり今回の新譜「★(Blackstar)」は死ぬことを判って作成されたアルバムです。まぁ、最近のニュースでボウイはもう一枚アルバム作るつもりだったというからその貪欲な創作意欲は素晴らしいです。
 
 
Black Next
 
今年出た新譜「★(Blackstar)」、そして2013年に、10年ぶりの新作として出したアルバム「The Next Day」はとにかく素晴らしいアルバムです。共に全英No.1になっています。
 
「★(Blackstar)」はとにかくそのバックバンドの完成度の高さが素晴らしいです。凄腕の若手ジャズミュージシャンを使って自分の音楽の中に取り込んでいく。ジャズ界の中では注目のミュージシャンばかり。ええ、今までボウイがやってきたことです、これは。新しいもの好きでミーハーなボウイらしい、そしてそれがうまくまとまっているアルバム。これだけ完成度が高いアルバムはボウイの今までの中でも無かったのではないでしょうか?
 
そしてその前の「The Next Day」、こちらも完成度の高いアルバムです。ジャケットからしてあのボウイの名作「Heroes」を持ってくるのですからかなりの自信作だったはず。イギリスにおける現代のロックの音にボウイの声が乗る、その違和感の無さ。今のイギリスのロックミュージシャンは多かれ少なかれボウイに影響を受けていると思うのですが、その彼らの音をさらにボウイが取り込むという形になっています。オアシスが、そしてブラーやレディオヘッドまでもがこの流れに連なってしまいそうです。ポールウェラーとはまた違った形の今の音の取り込み方のような気がします。
 
 
Ziggy
 
さて少しさかのぼって、ボウイの作品の中で最も有名なのはこの「ジギ-・スターダスト(The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars)」でしょう。ロックでいてキャッチーな曲たち。そして架空のミュージシャン「ジギー」の半生というコンセプト。おそらくボウイにとってアルバムはアートなのだと思います。そのアートさが最も美しい形になったアルバム。ただ、それゆえに今に至るまでこのスタイルを少し引きずる面もありますが。
 
 
Sold
 
Ziggyの前の時代ですと「Space Oddity」「Hunky Dory」なども良いアルバムですが、私はこの「世界を売った男(The Man Who Sold the World)」が好きです。このアルバムの曲はかなりストレートにはっちゃけているところがあります。Ziggy後の数枚のアルバムももちろん忘れてはいけませんが。
 
 
American Station
そしてジギーの時期の次のピークがこの「Young Americans」「Station to Station」と言うソウルミュージックを取り入れた時期。この2枚のアルバムではソウルへのアプローチが違っていますが、まぁ、どちらにしろイギリス人がソウルやってもね、というのを逆手に取ったところがあると思います。
 
John Lennon & David Bowie - Fame
ここからはジョン・レノンと一緒にデュエットした「Fame」がヒットします。
 
 
Low Heroes
Lodger
 
次はまったくスタイルを変えて作ったアルバム。ベルリン三部作と言われ、ボウイファンの中では最も評価が高い作品になっています。「Low」「Heroes」「Lodger」の三作はブライアンイーノと作ったもの。はじめの2枚のアルバムは半分をインスト曲にしたり、とにかく音楽性の高いアルバム。三枚目のロジャーの振り切れた感はこの三枚を同じ流れに扱うのが戸舞うところもあるけど、ここが第3のピークであるのは間違いない。
 
 
Scary
 
さて個人的に好きなアルバム「Scary Monsters」は次のピークへの通過点となるかもしれませんが、初期作「スペースオディティ」の登場人物をこのアルバムで封印したし、イイ曲も多いので結構重要な作品、だと思います。
 
 
Dance
そして4回目のピーク、最大のヒットアルバム「Let's Dance」です。これにより間違いなくメジャーアーティストとしての扱いをされてしまうボウイ。次のアルバム「Tonight」もその勢いでヒット。
 
Queen & David Bowie - Under Pressure
この頃、のクイーンのアルバムに参加して「Under Pressure」をフレディ・マーキュリーとデュエットしてます。
 
David Bowie & Mick Jagger - Dancing In The Street
また、ライブエイドでのミックジャガーとの競演「Dancing In The Street」も話題になりました。
 
David Bowie/Pat Metheny - This Is Not America
パット・メセニーとの「This Is Not America」もこの頃なので、本当に精力的に活動していましたね。
 
 
Tin
さて、ここから「Never Let Me Down」「Tin Machine」と言う無かったことに……な感じの時期に入りますが、いや、結構好きなんですけどねティンマシーンと言う形でバンドでシンプルなロックに夢中になるボウイ様。この後の「Black Tie White Noise」はプロデューサーのナイル・ロジャースの影響かそこそこ売れたようですね。
 
 
Outside Earth
 
その後の「1.OUTSIDE」「Earthling」に関しては売れ行きはそれ程よくなかったようですが、私としてはこの時期のボウイはとても好きです。5回目のピークといっても良いでしょうが、世間的にはどうなんでしょうね、認められなかったようで。ナインインチネイルズと接近してインダストリアル的な音を取り込んだかと思ったら、その後はドラムンベース使ってきましたよ、と言うボウイならではのいい意味での節操の無さが素晴らしく。そして楽曲としてもレベル高い、ボウイにふさわしいアルバムになっています。楽曲がとにかくカッコいい。
 
 
さて、その後2000年前後に3枚ほどアルバム出して、2003年から2013年まであの間10年音楽活動から遠ざかり、2013年「The Next Day」、2016年「★(Blackstar)」となります。いや、今回の新譜は7曲しか無いし(10分ほどの曲があるにしろ)、昔の曲を2曲使っているし、少し違和感があったのですよね、今考えると。まぁ、そんなこと今までもやっているので、まさか亡くなる事が既にわかっていたとは……。
 
 
Labyrinth_2
 
他にも俳優としてのデビッド・ボウイ(地球に落ちて来た男/戦場のメリークリスマス/ビギナーズ/ラビリンス・魔王の迷宮)なども素晴らしいです。地球に落ちて来た男でのワンシーンで部屋の中に幾つもモニターを設置してテレビ番組を複数同時に見るというシーンがあるのですがそれにあこがれてモニターを何台かおきたい病にかかりました(3台まで置きました)。
 
 

宝焼酎 純
そういえばボウイは日本のCMにも出てたのですよね。
 
 
ボウイが亡くなったと言う話を聞いて1週間してようやく落ち着いた感があります。ルー・リードが亡くなった時よりもショックは大きかったですね。どこかで死なないものだと思っていました。ボウイは宇宙人ですからね。本当に、新譜をもう聞くことが出来ないのが残念です。
 

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