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横浜発 おもしろい画家:中島清之-日本画の迷宮

横浜美術館「中島清之-日本画の迷宮」展。
すいません、この画家さん知りませんでした……。
いろんなタイプの面白い作品がありましたね。
 
 
 

横浜発 おもしろい画家:中島清之-日本画の迷宮
横浜美術館
11/3-2016/1/11
 
※写真は特別内覧により許可を得て撮影しております。
 
中島清之、なかじまきよし、と読むそうです。キヨシ!
日本画家で有名な中島千波さんのお父様です。
知らなかった!片岡球子さんから慕われていたとか。
京都で生まれ、画家を目指して横浜に来た中島清之さん。
途中疎開で小布施に行っているようです。そう言えば、
おぶせミュージアム・中島千波館があるなぁ、と。
 
 
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まずは初期は写実的な日本画が並びます。とにかく上手い。
技術があり、スケッチ魔と呼ばれる位スケッチを描いていた
そうです。
 
 
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《スケッチブックより 伊豆 八幡野》
《動植物写生図帖》
 
水彩の絵も凄いし、花や蝶などの描写もすごいリアルです。
普段の素振り(スケッチ)が試合(絵画)に生きている感じで
しょうか?
 
 
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《関東大震災画巻》横浜美術館蔵
《千波/千波間食/みかんを食べる千波》おぶせミュージアム・中島千波館蔵
 
関東大震災の後、丘の上から見た横浜。残っている建物の
名前なども書かれています。千波さんのスケッチは逆に
ほのぼのした感じで、この様にさらっと書いたスケッチも
あります。
 
 
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《銀座A/銀座B》横浜美術館蔵
《笹の雪・御行の松 豆腐料理献立》おぶせミュージアム・中島千波館蔵
 
軽めのタッチの絵では銀座を描いたポスターのような絵。
この横に銀座の建物のスケッチが展示されているのですが
良く見るとそれらのスケッチのいい所を組み合わせて絵が
描かれている!頭の中で組み合わされた想像上の銀座です。
豆腐の料理の有名店のメニューを描いた絵も。
お腹すきましたね。
 
 
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《和春》横浜美術館蔵
《鮎》
 
動物などは基本に忠実にしっかりした技術で描かれています。
こう言うのを見ると本当に上手いです。鮎も美味しそう。
お腹すきましたね。
 
 
 
さて、中期から後期に渡る円熟期がなんと面白い。日本画を
超えていくような様々な試みをしています。
 
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《喝采》横浜美術館蔵
《クリスタル》
 
ちあきなおみさんの顔立ちに注目してNHKホールまで出掛けて
完成させたのが喝采。
クリスタルのガラスに映りゆがむ色を描いた絵も面白い。
 
 
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《顔》東京藝術大学美術館蔵
《賢者》横浜美術館蔵
 
赤い画面はアンフォルメル絵画に触発された絵ですが近くで
見るとこの赤い画面の中に仏像の顔が浮かび上がってきます。
 
 
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《霧氷》横浜美術館蔵
《凍夜》横浜美術館蔵
 
この二枚は綺麗でした。霧氷は、これ日本画?と言うような
抽象的な絵です。クリムトの背景にありそう。
凍夜は銀箔の梅の咲く夜を描いた絵のようですがなんと螺鈿
細工がはめ込まれてます。これは本当に綺麗です。
 
ところが色々試してみて、結局最後に戻ってきたのが琳派。
琳派の技法を使って素晴らしい日本画を産み出しています。
 
 
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《緑扇》横浜美術館蔵
《鶴図 三渓園臨春閣襖絵》三溪園蔵
 
緑扇は私が一番好きだった作品。竹の葉の緑と金銀プラチナ
箔が複雑に絡み合っていて、それが一つの風景として完成
されています。普通だとうるさい位の描きこみなのにこれが
とても洗練された絵になっています。抽象画などを経て辿り
ついた日本画ならではの作品です。
そして最晩年の三溪園臨春閣の襖絵。琳派の構成を継承しな
がらも独自の表現を盛り込む作品です。
 
 
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《雷神》横浜美術館蔵
《夏早曉》
 
琳派といえば朝顔、そして雷神ですかね。雷神はまた派手な
パンツをはいていますが、これも独自な世界です。
そしてこの朝顔の完成度。たらし込みの技術を使って描いた
花などのシンプルでありながらも技巧の生える絵でした。
 
 
 
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カフェ小倉山では展覧会イメージデザートも。
中島さんが京都出身と言うところから求肥でりんごアイスを
包んだデザートなどがありました。
 
 
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トークやワークショップなどのイベントも開催されています。
日本画の画家関連と言う事でどんなワークショップするんだろ
う……と思ったら中島千波研究室卒の日本画家、荒木愛さん
が日本画の画材でハガキサイズ和紙に絵を描くというもの。
日本画の画材って普段の人だと触ることも少ないので貴重な
機会だと思います。残念ながら既に締め切りは過ぎてますが。
 
創作ワークショップ「日本画の絵具で描いてみよう!」
 
他にも美術評論家である中島清之さんの次男、日夏露彦さん
の対談、三男、中島千波さんのトーク、夜のアートクルーズ
などイベント盛りだくさんです。

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