狩野一信の五百羅漢図展 ブロガー内覧会
「狩野一信の五百羅漢図展」ブロガーナイトに参加してきま
した。
狩野一信の五百羅漢図展
増上寺宝物殿
前期:10/7-12/27 第21幅~第40幅展示
後期:2016/1/1-3/13 第41幅~第60幅展示
徳川将軍家の菩提寺、増上寺が所蔵している五百羅漢図。
それを期間に分けて20幅ずつ展示をしています。
森美術館で開催されている「村上隆の五百羅漢図展」と
併せて見たい展覧会ですね。村上さんもかなりこの狩野
一信の五百羅漢図からのモチーフを使っている様です。
どこが同じか見比べるのも面白そう。
その森美術館の「村上隆の五百羅漢図展」にも関わって
いらっしゃる広瀬麻美さんのギャラリートークを聞きな
がら展示室を廻ります。
さて、東京タワーが美しい、そのお膝元の増上寺宝物館。
この前期展示(10/7-12/27)は第21幅~第40幅の展示。
この世の六つの世界、六道を羅漢様がそれぞれ訪れる様
を描いています。全百幅ある中でもセンセーショナルな
場面が多いところですね。特に前半10幅部分は描写が
素晴らしいので狩野一信が自分で描いている部分が
多いだろうとのこと。
後半になるともちろん狩野一信がメインではありながらも
弟子の手も入っているものもあるのではないか?と。
弟子の手も入っているものもあるのではないか?と。
六道 地獄と鬼趣(餓鬼道)
地獄に落ちた人や餓鬼となった人達を不思議な力で救済
していく羅漢様たち。基本は2幅で10人の羅漢様が描かれ
ています。
六道 畜生と修羅
欲望のままに生きたばかりに動物になっている畜生道。
争いを止めなかった人が堕ちる修羅道。
ところで他の六道は2幅が2組あるのに、この二つは2幅が
1組なのはなんででしょうね?
畜生道には腹を開いたらその中から如来像が現れるという
有名なシーンもあります。動物の描写を見るとその描き方
は同時代の他の画家からも影響受けていたりするのかもと
思いました。
修羅道は阿修羅と帝釈天が争っているという構図。
六道 人と天
人道は我々が過ごしているこの世界。悩み、苦しみからは
逃れられないが、楽しみもあり、解脱も可能な世界。
天道は画面の下のほうに太陽が描かれているように空の上
の世界。
羅漢様ってば、確か聖者のくせして、天女の美人さんに鼻
の下を伸ばしていたりします。口説いちゃいけませんよね。
最後にラウンジで画像を見ながら広瀬さんとアートブログ
青い日記帳のTakさんのトーク。
弐代目 青い日記帳
空襲で焼けた羅漢堂は当時数幅ずつ羅漢図を展示してい
て東京の名所にもなっていたそうです。
奇跡的に焼けずに残った羅漢図を現代の羅漢堂として
年に数回の入れ替えをして展示していくとの事。
他にも全国の羅漢寺を巡ったときの話になったときに……。
なんと、美術史家 山下裕二先生の飛び入り参加が!
12/5に山下裕二さんと井浦新さんの「日本美術応援団」で
狩野一信を応援する、と言うトークがあるようです。
詳しくはこちらで。
結局、3人で様々な羅漢寺の羅漢様の様子を色々語りながら
トークは盛り上がっていったのでした。
| 固定リンク
« 久隅守景 親しきものへのまなざし/金銀の系譜-宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界- | トップページ | 青木淳|三嶋りつ惠展/松井えり菜展/Retro Nostalsia Fantasia/London Gallery コレクション展/梅津庸一展/ポール・コイカー展/薗部悦子×渡邉良重/始皇帝と大兵馬俑 »
コメント