ブルーノ・タウト「熱海の家」
熱海へ皆で遊びに行ってきました(メインの目的はMOA
美術館の琳派関連の展覧会です)。
熱海といえばブルーノ・タウト「熱海の家/旧日向別邸」
があるじゃないですか!そしてその隣には隈研吾設計
の「水/ガラス」があるじゃないですか!
建築好きとしては見逃せない、という事で見てきました。
まずはタウトの熱海の家から。
ブルーノ・タウト「熱海の家」 旧日向別邸
http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=641
ブルーノタウト設計で日本に残っている唯一の建物です。
重要文化財になっています。
タウトはドイツの建築設計家で日本には3年くらい居たと
言う事です。日本の建築好きにとっては桂離宮を世界に
紹介した人というイメージが強いですね。もともと日本の
文化が好きだったタウトは桂離宮を見た時に「泣きたく
なるほど美しい・・・」と言ったとか。
建物のつくりは2層になっており、上側の母屋は渡辺仁
さんの設計。
東京国立博物館本館、現銀座和光、原美術館などの設計
をやっている方です。
この母屋から下に降りた崖沿いの部分の建物がタウトの
設計となっています。下は母屋の写真。
下の写真が母屋から見た庭。景色が良く大島まで見えます。
この庭の下の部分がタウト設計の建物があるエリア。
受付横の扉から下へ行きます・・・。
が、残念ながらタウト設計のエリアは写真撮影禁止。
写真はここまでになります。
縦に長く3部屋続いている構成で、ピンポン室、洋室、
和室と続きます。
ピンポン室は床のフローリング貼りにしても天井組み
にしても凝ってます。施工は宮大工さんだった様です。
素材としては竹もかなり使っていて、装飾的なところ
や小物などは竹を加工してます。
微妙に天高を変えたり、天井に貼っている板幅を変え
たりして立体感を出していました。細かい、いや細かす
ぎるこだわり!
洋室は2段になっていて、その間の階段部分にも座る
事が出来る様に設計がされていました。えんじ色の
布張りの壁と間接照明を使った天井が目を惹きます。
海側の開口に面した折り畳み式の扉もいい感じ。
最後の和室も2段組み。2段で組まれている事自体が
外人の方の構成した和室といった感じで、床の間の
位置や造りもデザイン優先という感じですね。
使っている木材もとても贅沢な物なのに、それを塗り
つぶしてしまうのも日本人ではやらないですね 。
埋め込みデスクまでありました。
その奥に小さなベランダエリアがあり、ブラインドが
まだ精度よく動いているのが素晴らしいです。
そのブラインドが蔀戸(しとみど)方式で開くと
言うのもタウトが日本の文化が好きだった影響
でしょうか?
こちらの保存会のホームページに写真や細かい解説
がありました。
http://ataminoie.web.fc2.com/
事前に見学申し込みの必要がありますが熱海に行った
ら是非見に行くのをおすすめします。
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