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ダレン・アーモンド 追考

水戸芸術館に「ダレン・アーモンド 追考」を見てきました。

 

ダレン・アーモンド 追考
http://arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.html?id=374
水戸芸術館
2013年11月16日から2月2日

374_3rd_main

素晴らしい展示でした。一度見て、作家の術にはまったらまたもう
一周したくなる、そしてどんどんはまっていく、そんな素晴らしい
展示構成。水戸まで行った甲斐ありました。
   
作品ももちろんですが、展示構成に痺れました。
映像、写真、ペインティング、レディメイドといった多様な手法の
作品が交互に現れます。
映像と映像の合間に写真やペインティングやレディメイドが差し
込まれるという感じです。
で、実はそれらの展示が繋がっていたりするから、もう、その
企みと言うか仕掛けにはまった日には・・・本当に作家の術中に
陥るとはこのことです。
   
わたしが最もストンと心におちたのが・・・
入口のレディメイド作品から途中のペインティング、そして最後の
方にまたあったレディメイドと言う繋がり。
あれは思わずおおっ!と。

入口の所にあったのが450台の時計が並ぶ作品。時間表示の
数字がパタパタと変わっていく時計がすべて現在の時間を表示
している。ただ並んでいるだけなのだがそれが450台もあると
見た目の迫力もあるし、分が変わるごとに全部の時計から一斉
に出る音もかなり印象的。
そして時が変わるときは音と見た目の変わり様(14:59→15:00
のタイミングを見ることが出来ました)が壮観です。このタイミング
は是非見るべき。

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そして映像作品をふたつはさんでペインティング作品が並ぶ
空間がある。ペインティング作品は数字の上半分と下半分を
別々のキャンバスに描き、さまざまな組み合わせしているもの。
これは正直初めて見たときは「そんなものかな」的な印象程度
しか持たなかった。数字にこだわりがある人なんだな、程度。

それから更に写真作品や映像作品を経過して、後半の展示室、
映像作品と映像作品の間に写真展示の部屋があった。
その部屋に何故か一つだけ時計のレディメイド作品がある。少し
唐突に出現したその作品を見て、頭の中で先のペインティング
作品とつながった時は感動しました。
パタパタ時計の数字の上半分と下半分がランダム(?)に入れ
替わった作品があったのです。

始めにあった、壮観で整然とそろったのが美しい時計の作品。
そしてペインティングで見せた入れ替わりの思考。
最初の作品にその思考を取り入れたのが、唐突に出てきた、
つまり敢えてそこに置いたその作品でした。
作家の計算と企みにしてやられたという感じです。

他にも一日の最初の日の光(日の出の時の光)で撮った写真と
昼に撮ったのに露出の工夫で夜に撮ったように見える写真(前
にこの方の作品で夜の月の光だけで撮った美しい写真を見た
ことあります)なども光と時間と言う繋がりの作品です。
美しい、と言うしかない写真たち。
※それに光つながりで言うとその写真の前にラジオメータを
 置いてあるというのも繋がり的要素ですね。

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始めと途中にあった「All Things Pass」と言う看板が最後にある
映像作品のタイトルになっているのがまた素晴らしかった。
そして今までに見た映像作品がどこかヒリヒリするような要素を
持っているのに、最後のその映像作品がとにかく美しく、心が
落ち着く、そんな柔らかな作品になっていたのが、救いと言うか、
もう解脱していくようなそんなイメージになりましたね。

374_fld074_6_20140115140500


そこで私の頭に思い浮かんだ言葉が

「諸行無常」

最後の映像作品がインドの映像だったのもあるかもしれません
が「All Things Pass(すべては過ぎ行く)」と言う言葉から、あの
美しい映像から、作品の繋がっていく世界から、私の頭に出て
きた言葉がその「諸行無常」でした。

いやー、いつの間に私は悟りを開いたのですかね、笑!
え!諸行無常の心持ちになったからって悟った訳じゃない?
そうですね、その後にアンコウ鍋を食べに行くのでソワソワ
していました、その時には。

まぁ、とにかく作品の美しさだけでなく、展示の構成、作家の
計算にやられてしまった展覧会でした。
一度見て、途中で気が付いて、何周もしたくなる展示でした。

 

他にも以下の展示を見てきました

クリテリオム88 佐藤志保
http://arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.html?id=377
2013年11月16日から2月2日
水戸芸術館

第8回現代茨城作家美術展
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/schedule/index.html#2013_06
1月18日から2月9日
茨城県近代美術館

日本の近代美術と茨城の作家たちⅤ
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/jyousetsu/index.html
2013年12月17日から2月9日
茨城県近代美術館

コレクション形成の物語3 版画への眼差しー照沼コレクション
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/exhibition/jyousetsu/index.html
2013年10月19から2月9日
茨城県近代美術館

茨城近美には小川芋銭の作品が結構あって、大観展で芋銭が
気になっていたところでしたので、見ることできてよかったです。

そして共有エリアに内海聖史さんの作品が展示されていました。

そしてその後に納豆とアンコウ鍋食べました。
どれがメインの目的かは、まぁ、イイじゃないですか。

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