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須田悦弘展/「須田悦弘による江戸の美」展

千葉市美術館に「須田悦弘展」と「須田悦弘による江戸の美 展」を見て
来ました。

もう、すごく楽しみにしてて、今年の私にとってのメイン行事ってくらい期待
してて、楽しみにしすぎて、もし、普通の展示だったらどうしよう?私は何を
期待してたんだろう?と寂しくならないか?とまで思ってしまったくらい。
それくらい須田さんの作品や展示は好きなんです。

で、結果は・・・もう、期待に応えてくれた素晴らしい展示でした。
※基本、ネタバレ写真ばかりなのでまだ展覧会を見ていない人は見た後
 に見ていただくのが良いと思います・・・。

 

須田悦弘展
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2012/1030/1030.html
「須田悦弘による江戸の美」展
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2012/1030_2/1030_2.html
10月30日から12月16日
千葉市美術館

須田悦弘さんは精巧な木彫りの植物などを作品として彫り上げ、それを
建物空間や自分で作った空間の中にインスタレーションとして展示させる
と言う方。

8F展示室と1Fさや堂ホール(昔の建物内部を復元したホール)で開催され
ていたのが須田さんの個展である「須田悦弘展」。
7F展示室で開催されていたのが千葉市美術館のコレクションから江戸の
絵画/版画を選んで須田さんの作品を併せて展示してある「須田悦弘による
江戸の美」展と言う構成になってます。

さらに写真撮影も可、と言う太っ腹な展覧会です。
展示品リストもあるのですが作品の名前は書いてあるもののそれがどこに
あるかはわからない様なつくりになってます。

まずは8F展示室から。
まずは須田さんが自分で作った空間と木彫作品セットの展示。

代表作の「睡蓮」。天井に空いた丸い穴が黒い盤に映りこみ
まるで水面に月が写りこんでいるように見えます。

Img_3600

同じくこれも代表作の「泰山木:花」
Img_3672 Img_3683

新作の「芙蓉」は空間に漆を使っている。写真で左右に見える花は
左右の漆の壁に映りこんでいるもの。奥の白い窓部は和紙。
Img_3818 Img_3821

また、柱や壁などところどころに咲く花も・・・。
Img_3589 Img_3615

同じく8F次の展示室も須田さんが作る空間と木彫刻作品セットもの。

須田さんの最初の作品「銀座雑草論」。金箔貼り空間に名もない
雑草(もちろん木彫刻作品)を飾っている。これを銀座のパーキング
エリアで展示したのが話題になったと言うものです。
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こちらも以前に銀座の駐車場で展示した「東京インスタレイシヨン」
細い通路の奥には朴の葉と実があります。
Img_3641 Img_3625

8F最後の展示室に行く前の通路には(確か)以前チャリティーで
販売していた金の雑草がありました。
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そして8F最後の部屋。8Fで一番須田さんっぽい部屋かもしれません。
一見何も展示されてないがらんどうの部屋。ただ・・・よく見ると。

こんなところに雑草が・・・。
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椅子の下にも・・・
Img_3657 Img_3658

パネルの隙間を覗くと・・・
Img_3664 Img_3668

とまぁ、これを探すのが楽しいのですよね、須田さんの展示は。
一見何もない部屋に見えるのだが、作品を見つけてしまうと、
そのあとはその部屋が宝が隠された部屋の様に見えてしまう。
砂漠は井戸を隠しているからキラキラしている、と言う(確か)
星の王子さまの言葉を思い出します。

さて、フロアが変わりこのビルの1Fにあるエントランス・ホール
(さや堂ホール)として復原保存されている昭和2年建造の
洋風建築(旧川崎銀行千葉支店)部でも、新作を展示してます。

真っ先に見える中央の花。
Img_3687 Img_3690

こんなところにも・・・
Img_3696

そしてなかなか見つからなかったのがこちら。
Img_3703 Img_3707

部屋の隅にあるラジエターボックスかな?その中の2つにそれぞれ
花が隠されてます。
Img_3713 Img_3714

キョロキョロと上見たり、下見たり、ここら辺に隠されてるのかなー、と
何も知らない人から見たら不審者に見えてしまうかな?と言う位に
探します。それが楽しい。
ただ、少し混んでて他に人がいるのでその人がたまっているところ
でだいたいどこに展示されているか分かっちゃうのが残念ですね。

さて7Fの展示は一応別の展示会扱いです。
「須田悦弘による江戸の美 展」と銘打って千葉市美術館のコレクション
から江戸時代の絵画・版画の名品を選び展示。加えてそこに自分の
作品を加えた展示になってます。

浮世絵はこのような形でボックスの中に展示されてます。
ここには須田さんの作品は無し。
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※広重、北斎
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※写楽、国芳
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その後の展示室は屏風や浮世絵と須田さんの作品のコラボが。

ツバキの描かれている屏風の下に屏風から零れ落ちたような
椿の作品が・・・
※これは写真撮影禁止だったため美術館webより。
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何も入っていないガラスケースの中に枯葉と枝。
(もちろんこれも木彫り作品)
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蘆雪の雀の絵に・・・えっ?米粒が落ちている。雀がついばんだ
米粒?(木彫りの米です)
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歌麿の描く茂みに潜む蛇と蜥蜴。茂みの延長の様な木彫りの草。
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こんなパネルの隙間に朝顔。
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そしてこれはうまく写真が取れなかったのですが展示室の間に
ある通路の窓サッシの中にあった木彫りの枯葉は一番見落とし
てしまいそうな作品です。

この様に古い時代のものと木彫りの彫刻を一緒に展示するの
は今までにも何度か須田さんはやっています。
以前にも書きましたが私が須田さんの作品を特に気にし始めた
のが以下の写真を見たとき。
実際の展示を見る機会は残念ながらありませんでしたが、写真
だけでもこれはしびれました。
Butuzou※この展示は今回の展覧会にはありません。

と言う具合で1F、7F、8Fの展示室それぞれに須田さんの作品を
楽しむ事ができる、本当に大好きな良い展覧会でした。

私が行った日には須田さんの公開制作がある日で、上のフロアで
一日かけて雑草を彫っている須田さんを見ることができました。

須田さん休憩中のデスク。彫りかけを触らせていただく。
Img_3592 Img_3593

作品制作中の須田さん。
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しばらく展示を見て戻ってくると仕上げの着彩に入っている。
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そして彫り上げたばかりの作品を展示室に追加する所。
Img_3854

彫っている時に質問を受け付けてくれました。

使っている木は朴の木で固くもなく柔らくもなくちょうどいい
固さの扱いやすいもの。

展示された雑草が施設の掃除の方に片付けられてしまう
と言うエピソードは幾つかの美術館で本当にあった話とか。
直島でもそういう話を聞きましたが直島では実際に片付け
られてはいなくて、偉い人(?)があれをみて「管理がだらし
ない!」と怒ったのが本当の話とか。

今までに雑草は300個くらいは彫っている。

などなど、そんなやり取りしながら作品を淡々と彫っていく
須田さんの姿を見ていました。

とにかくおすすめの展覧会です。
あまりにも好きなのでこのブログエントリ書くの時間がかか
ってしまい・・・反省。

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コメント

こんばんは。先日はありがとうございました。
KINさんが探している姿を見るのも楽しかったです!

よく考えると図録買い損ねてました。
会期末にぷらっともう一度行ってくるつもりです。

投稿: はろるど | 2012/12/09 20:23

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