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重森三玲 北斗七星の庭

今度はドムじゃないよ・・・。

これだけは単体で書きたかった展覧会の感想です。
展覧会としてこれだけ凄かった、と言うわけではありません。
正直、故宮博展などの方が凄いし、山種の方が作品の質は
高かった。私の好みだとMOTの建築展の方が取り上げやす
いし、オトニエルの方が好きでした。
じゃあ、なんでこれかと言うとやはりそれは日本庭園および
重森三玲さんへの思い入れなんだろうなぁ。

ちなみに今まで書いた重森三玲関連のエントリ
↓汐留ミュージアムの重森展の感想
幻想と現実が同じ物であるために~重森三玲の庭
↓京都で見た重森三玲の庭
京都日本庭園散策その2:東福寺「方丈八相庭園」
京都日本庭園散策その3:東福寺周辺「芬陀院/霊雲院」

と言う事でワタリウムの重森展の感想行きまーす。
 

重森三玲 北斗七星の庭
ワタリウム美術館
2011年12月4日から3月25日

ワタリウムは建物の特性上かなり見にくい構成になる事が多く、
正直今回も見やすいとは言い難いです。
更に私は以前に松下の汐留ミュージアムで重森三玲も見てる
し、京都で幾つか実際の庭も見ているので、特に見所はもう
無いかなぁ、ま、重森の庭ファンとして取り敢えず行くか、的に
軽い気持ちで行ったら・・・見応えありましたね。

ワタリウムとしてはかなり頑張った展示の見せ方(失礼!)を
して居たと思います。
会場デザインが建築家の藤原徹平、グラフィックデザインを
グルーヴィジョンズなどが担当していることも良かったか?
会場音楽が細野晴臣と言うのも気合い入ってますね。

取り扱われている重森さんの庭としては
東福寺方丈庭園、松尾大社庭園、岸和田城庭園、友琳の庭
の4つが大きい扱いでしたか。
そう言う意味では少し物足りない所もあったかな。
私個人では好きなのは同じ東福寺でも龍吟庵や石像寺の
四神相応の庭などが無かったのが残念。

でも、東福寺方丈庭園においては北斗七星の庭と小市松の
庭の原寸再現などが素晴らしいです。
でも市松の庭はあんなに綺麗ではないですけどね、今は。
苔が伸びてもう少し四角い桝目が微妙な感じになってます。

他にも映像による庭体験としてハイビジョン映像で展開され
る重森三玲の代表的な庭園20庭を紹介コーナーもイイ。
東福寺方丈庭園/東福寺光明院庭園/松尾大社庭園/
西山邸庭園/井上邸庭園/岸和田城庭園/四天王寺
学園庭園/重森家生家庭園/西谷邸庭園/小倉邸庭園/
友琳の庭/天籟庵茶室・露地/小河邸庭園/漢陽寺庭園
などです。

汐留ミュージアムの時と大きく違うのは汐留では重森三玲
さんの背景として歴史庭園の調査をして居たことが大きく
取り扱われていたのに対し、今回はそれもあるのだけど
それよりも茶道や書から来ている精神的なところが注目
されています。
茶室やインテリアデザインも手掛け天袋や引手、茶室の
照明、花入れ、絵皿などが展示されています。

また重森三玲さんの原風景として故郷岡山の景色や自分
の家に作った始めての庭、イサム・ノグチさんとの交流など
も紹介されてました。

幾つか重森さんの言葉を噛み締めながら考えてみた事。
「伝統はただ保存するのではなく創作すべきだ」
「古い庭を研究し尽くした上でそれらを一切捨て去る事が必要」
ただ右に習えでは無いのですよね、創造すると言うことは。
クリエイティブに関わる人はあの姿勢を見習わなければなー、
と思います。

また、汐留でも気になった重森さんの庭に対する考え、
「自然から切り離す。」
「庭は自然の模倣や再現ではいけない。自然を抽象化し、創造
することを目指す。」
と言うのはスタイルとしては素晴らしいと思います。
ただ、それが全てではなく、日本の自然感として、自然に溶け
合う様な庭もありではないかなー、とは思ってしまうのです。
特に自然を巧く昇華した庭を多く造っている七代目小川治兵衛
(通称:植治)が好きな私としてはそれだけでは無い気がする。

とにかく直ぐに退化してしまうような今の流行りを追っただけ
のモダンでは無く永遠のモダンを目指した姿勢は凄いと思う。
そこは茶道に繋がるのかと。
「芸術は生活と密着してなければいけない。乖離しててはいけ
ない。」
「お茶と言うのは生活の芸術化である」
と言う言葉が染み入る。
これは芸術と言ってもどちらかと言うとアートよりもデザイン
に繋がるのかな?と思いますが、今では。

ちなみにこの重森三玲展、今回はカタログは無く展示会用の
DVDを1月後半に発売する予定の様です。
もちろん音楽が細野晴臣、デザインがグルービジョン。
買いですよね?これ。

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