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グランヴィル - 19世紀フランス幻想版画展

仕事でOZOENに行ってきたのでそこでやっている展覧会を
幾つか見てきました。建築家の住宅模型が並んでいる展示や
学生の発表展、国産木材を使った木の家を紹介する展示など
があり。住宅関連の展示が多かったですね。いや、別に家を
建てる予定もつもりもありませんが・・・

さて、今回のメインはグランヴィル展の感想です。私が住ん
でいる荻窪から練馬区立美術館のある中村橋までバスで1本
で行けるのに気づき、そして駅に行ったらちょうどそのバス
が停まっていたので乗り込んでしまいました、とさ。

グランヴィル - 19世紀フランス幻想版画展
練馬区立美術館
2月23日から4月3日

版画家、グランヴィル作品の展覧会です。
Grandville01


ルイスキャロル、不思議の国のアリスの挿絵などはグランヴィルの
影響を強く受けていると言う話です。確かに雰囲気似てます。
ガレのガラス細工なども同様で今回の展覧会にも数点ガレの作品が
展示されております。

さて、いつもは比較的ゆったり(悪く言えば閑散)としている練馬
区立美術館ですが結構混んでました。
そして・・・とにかく作品が多いです。一つ一つが細かい絵なので
じっくり見るとかなり時間を要します。
それだけ見応えある展示になってましたね。

まずは初期の作品ですがその中でも有名なタロットカードデザインを
した「サロンの巫女」が目を惹きます。
そして人の癖を動物に置き換えて風刺した動物戯画「現代版変身譚」
は彼の初期作品としては外せない作品でしょう。1Fの展示スペース
はこの作品でほぼ構成されておりました。
ただの版画としての美しさではなくそのモチーフとしての面白さが
見ていた楽しい物でした。

そして2Fの展示室は、これぞグランヴィルの真骨頂と呼べる風刺画
カリカチュール、つまり風刺画です。新聞挿絵のブラックユーモア
的な作品が並びます。

私はここまでの前半作品が好きでした。少し荒削り的表現も含めて
この毒素が強い時代の作品がたまらないです。

さて、そこからグランヴィルは挿絵作家として活躍する事となります。
この後半の展示は絵としての美しさや幻想性に磨きがかかります。
「ガリヴァー旅行記」「ラ・フォンテーヌの寓話」「もう一つの世界」
などの絵が強くアピールされるような作品の挿絵を描いてます。
絵が従となるような仕事は断った、と言う位の世界観へのこだわりが
素晴らしい挿絵を産み出したのでしょう。美術的観点で言うと後半の
展示の方が優れているでしょうか。特に後期のグランヴィルはシュル
レアリズム要素も強く出てきます。国立新美術館のシュルレアリズム
展でお腹いっぱいになってしまった(だってあの感じが1コーナーなら
ともかく展覧会全部続くとさすがに・・・ね、苦笑)私としてはこの
タッチは暫くイイや、感もあったのですが、苦笑。


今回の展覧会のカタログは本となって出版されてます。
グランヴィル―19世紀フランス幻想版画 (鹿島茂コレクション)

Grandville02

あと、先日グランヴィル関係でこんなエントリを書き
ました。坂本龍一の音楽図鑑のLPジャケットに載って
いるグランヴィルの絵。この原画も1点ありましたね。
音楽図鑑(坂本龍一)とグランヴィル

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コメント

こんばんは。質も量も申し分のない展示でしたね。
しかし前半と後半で趣味が見事に分かれました…。

それにしても最近、遭遇率高いですよね(笑)次は果たしてどこで…。

投稿: はろるど | 2011/03/09 01:22

>はろるど様
いやー、本当に作品も構成も良い展示でした。
前半と後半は皮肉好みと完成度好みの差ですかね?

しかし、遭遇しますね。月一でどこかで遭遇、となりそう
で怖い、笑。

投稿: KIN | 2011/03/10 00:26

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