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イメージの手ざわり展、横浜市民ギャラリーあざみ野

横浜市民ギャラリーあざみ野でのイメージの手ざわり展、なかなか
に見応えのある展示でした。日曜日で終わってしまった展示
ですが・・・と言う事で最終日に駆け込み体験してきました。

そもそも、あざみ野と言うその沿線を使わない人には縁ない地域で
行われるアート展。家族が居る人が多く住む地域の市の施設。映像
をテーマにした展覧会。市民ボランティア参加・・・と言うと子供
向け体験展示がちょろっとあり、子供用のワークショップが・・・
みたいな展開でアートファン向けでは無い?様な物を想像してしま
います。もちろんそう言う流れは今回のアート展にもあります。が、
ここまでのレベルの展示だとは思っても見ませんでした(失礼!)。
市民参加のアートサポーターも企画段階から色々参加したようです。
地元参加で、でもしっかりとしたレベルを保った展覧会事例の一つ
となるような物ではないでしょうか?
 

イメージの手ざわり展
横浜市民ギャラリーあざみ野
2月5日から2月20日
Viewer

Viewer2
 
 
1F:志村信裕/田村友一郎/plaplax

まずは私が大好きなplaplaxの作品。基本は今まで既に見た事のある
作品でした。実はplaplaxさんとは以前仕事で一緒になった事があった
のです。ちょっとそれは中途半端に終わってしまいましたが・・・。

有名な「Tool's Life」。台上に置いてある道具に触れるとそこからいろ
んな影が飛び出してきます。コンセプトは月の明かりに照らされた道具
達の本当の姿、の様です。泡立て器に触れば泡立て器の影をカゴに
見立てて鳥が飛び出してくる。水道の蛇口からは水が。トライアングル
の影で遊ぶ人。シェイカーは灯台に。他にも色々と触っていくと猫やら
トカゲが飛び出していきます。数種の映像があるものもあり同じ物に
触っているのに出てくるのが赤い蕾だったり赤や黄色の花であったり
します。私が一番好きなのはシュガーポッドに集まってくる蟻。
Toolslife
 
もう一つの「Glimmer Forest」は森の中の木々実る光の実を自分の影
で触ると飛び出してくる森に住む得体の知れない生き物達。
今回はその飛び出てくる生き物たちが地元ワークショップで子供達が
作った影絵風切り絵。この生き物たちは別に床に貼ってあったり会場
内の階段やガラス面に貼ってありました。
 
 
次が田村友一郎さんのこれまた楽しい参加作品「TAIL LIGHT」。
Nightless※写真は同コンセプトの別写真。
なんと展示場には実物のタクシーが!その車の前に3面のスクリーン。
それに乗客として参加。タクシーのフロントガラス越しに見える景色映像。
タクシーが出発すると進んでいく道路の景色・・・知らないうちに外国へ
行ってます。良く見ると右側通行だったり左側通行だったり、看板が
外国語だったリ、と。数カ国タクシーで旅をします。そう、道路の上のみ!
意外に映像のつなぎとして違和感がないのでボーっと見ていたら外国を
走っている事に気がつかないかも・・・。で、この映像、なんと・・・
GoogleのStreet Viewを繋いだ映像なんですって!ちゃんとあざみ野から
出発して何カ国も巡ってあざみ野に戻ってくるのです。

もちろん映像をじっくり見るのも作品を楽しむ一つの手法、ですが、この
作品は他の楽しみ方もあります。その映像をネタにした車内での会話。
複数で乗っていれば乗客同士はもちろんですが、これはタクシーです。
運転手(アートサポーターの方が演じてます)が居るのですね(時間に
より不在の時間もあったようです)。その運転手との掛け合いが楽しい
のです。

どこに行きますか?リバプールへ。そこ左行けない?いや、右しか・・・。
うちのタクシーはスピード出しても大丈夫なんです。法律はどうなの?
ここらは○○国です。え?そうなの?福島って言っても判らないですね。
あ、今のところバックして。ごめんなさい、無理です・・・。
などなど、実と虚構が混ざった会話を繰り広げる事が出来ます。

と、ほらタクシーでも無理言ってくる客居るでしょう?
で、そう言う人は日誌に「タチの悪い客が居て絡まれた」とか書かれる
んですよ・・・きっと。

私の時は知らない人ばかり4人相乗りでしたので、どこに行かれますか?
と聞かれた時に出来た沈黙。仕方無しで口火を切った私。ええ、仕方なし
なんですよ!私が喋りたかった訳ではないのです。ああ、仕方ない。

後でお伺いした話によるとこの作品の本質は密室で会った知らない人
(運転手含む)の会話がどう展開されるか。無口の人も居れば勝手な
要求を突きつけてくる人も居るでしょう(ごめんなさい、私です)。
純粋に楽しむ人もいれば妄想する人もいるでしょう。
そのやり取りの展開(する/しないも含めて)こそが作家さんの狙いの
ようです。映像をインターフェースにしたコミュニケーションかな???

もし、あのタクシーに次乗ったらどこに連れて行って貰おうかなぁ。
「十年前の自分まで」とでも言ってみるか・・・。
 
 
志村信裕さんの作品は3点あります。

一番目を惹くのが「cloud」。銀の面になんかもやもやした物が映し出さ
れています。この正体は・・・
銀:100円ショップで買ってきた包装緩衝材
もやもや:タバコの煙の映像

煙の白い所だけがキラキラして反射する。モシャモシャした銀の面には
踏み石があり中央まで行けます。
これが暗い所で見るとなんか精神的な日本庭園のように見えるのです!

壁面には「mosaic」と言う作品。あざみ野の街中で撮った映像が映って
いるのですが。こちらもスクリーンになっているのが銀の面。でも何か
見にくい・・・と思い近くまで行くとアルミ箔にレンガやタイルの模様が
形取られてます。これも実は街中に出かけて建物からアルミ箔へ移し
たものようです。

あと、ホールの外になりますがエントランスにある「pearl」も忘れずに。
ふと帰ろうとガラス面を見ていると雪が降っているじゃないですか。
これはエントランスの石壁面に移した雪が舞う映像だったのです。

2F:川戸由紀/松本力/横溝静

2Fは松本力さんの大画面映像、川戸由紀さんの主人公の居ない世界
の様なコマ撮り用原画などがありますが一番気になったのは・・・
横溝静さんの作品でした。「Forever」と言う作品は2面投射の映像で、
4人の老人がピアノを弾くシーンが1面に。もう一面にはその老人が
普段生活する空間を映し出している、という物。
Forever

さらにその前の部屋にあった写真作品が何かやたらと心に残りました。
何と言えばいいのでしょうか?上手く説明できませんが含まれている
水分が・・・とでも言えばイイのか(これじゃ、判りませんね)。
もちろん紙質に含まれている水分の事ではありません。構図や色等が
柔らかいとか固いとかの話でもありません。それ以外の雰囲気の質感
に瑞々しいとも違う、重みのある水分があるような気がしたのです。
暗いとかでもないし、じっとりとしてるわけでもないです。
そう言う画面に映る物とは違う物を感じる写真って不思議だなぁ。


映像関連の展覧会と言う事で上映会も開かれてます。19日と26日。
参加作家は以下の13人
一瀬皓コ/植草航/大川原亮/奥田昌輝/クリハラタカシ/銀木沙織/
新海岳人/中田彩郁/早川貴泰/平山志保/横田将士/和田淳/
山村浩二

山村さんや和田さんの作品が好きなので上映会も見に行きたいとこ
なんですが・・・それだけで行くのもなぁ、、、と思いつつ・・・。
このうち山村さんを除く12人の作品の一部がこの会場でiPad展示され
ていました。
気になったのが
和田淳さんの作品は言うまでもなく、あの独特の世界観大好き。
横田将士さんの作品が一番気になりました。あれ、実写?と思ったら
実写のの一コマ一コマをコマ撮りアニメーションで動かしてます。
手前の人などは最期には切り抜きになってます。凄い。
新海岳人さんの数字=人のステイタス、と言う発想のアニメも面白い。
ちょっとした発想の変換や見え方の変わり過多で人への評価が変わ
る・・・とか。
クリハラタカシさんのキャラ、一瀬皓コさんのシュールさ、大川原亮さん
のインパクトさなどなど他にも見所あり。

と、まぁ、1時間位ちょこっと位見ていこうかなぁ的に行ったのですが
2時間半位は結局居る事になってしまいました。でもその間に子供の
姿は一度も見なかったのは意外だったなぁ。子供が楽しめそうな展示
が多くもっと来てもイイと思うのに・・・。こう言う取り組み、それも市の
施設が実施するとなると課題は広報的な点でしょうかねぇ?

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