アリス・イン・ワンダーランド
作品内容は好き、でしたよ。
3D映像は飛び出たりする迫力は良いのだがその分細かい
所に目がいかなくなる。
ティムバートンの世界は3Dで生きる所もあるが美術的に
はあの細かい世界は2Dの方がイイかもしれない。
3Dの奥行き観は素晴らしい。
飛び出てくる方は少々うるさい。
眼鏡の上に3D眼鏡をするのがストレスである。しっかり
掛けると上の方が切れるので下目使いに見なければいけ
ないし、軽く掛けると逆に上目使いに見なければいけない。
アリスの世界観は凄く良くできている。
CDアニメーションがティムバートンらしさを殺しているか?
やはりアナログ的な表現の方が深みは感じられる。特にあの
世界観の中では。
白の女王ってなんかイヤな奴ではないか?自分の手を汚さず
特に何もしないで「私好かれてるの」観を出し過ぎ。
赤の女王に最後まで救いがないのが残念。頭が大きく生まれ
て、ゆがんでしまった悲しさや世界の不条理さなどがもっと
出ていれば良かったのに。最後にジャックまで裏切って。
バートンは今までそう言う普通の人と違う人たちの悲しさ等
を取り上げたりしているのに今回はそれがなかったかなぁ。
ディズニーの方針に負けたか?それとも父親になって以降
そう言う毒あるメランコリーが薄くなってきたか?
目玉を返しただけで(そもそもアリス側が奪ったのだろう!)
仲間になってしまったり少し展開が都合良く進みすぎでは?
三月ウサギ好きとしては少し彼は醜すぎ。もう少し愛嬌が
欲しいな。
気違い帽子屋はジョニデじゃなくても良いのでは?
と、色々書きましたが造形美術を中心とする世界観はさすが
です。そもそも、世界的にファンが居て、世界観がある程度
出来上がっているアリスを解釈して自分の世界に置き換え
(取り込み)、それを納得させるだけの物を造り上げる事の
出来る才能、そしてなによりもそのようなアリスにそもそも
取り組む勇気が凄いです。
| 固定リンク
コメント