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束芋 断面の世代

もう、ずっと前より追っかけしてます、束芋様。2001年位から
ですので約10年ですね。ストーカーと呼んでください。

大きな個展と言えば、原美術館「ヨロヨロン」に行きました。
オペラシティ(エイヤ=リーサ・アハティラとの二人展)での
「おどろおどろ」も行きました。大阪のKPOキリンプラザでの
(できやよいとの二人展)「にっぽんの、ななかむら」も。
他にもシャネルモバイルアートもハラミュージアムアークも
今のギャラリー小柳(2回)も高橋ギャラリーでも見ました。
ビルの1Fにあった時のギャラリー小柳にも行ったし今は無き
表参道にあったYASUギャラリーや六本木にあったHIROMI
YOSHII+ギャラリー小柳ビューイングルームも行きました。
KIRIN ART PROJECTもネオテニージャパンも行きました。
DVDも3枚+Tokyo Loopを持ってます。絵本も持ってます。
(ゴス展は行ってないです。ストーカー失格。)
パリのカルティエ財団での個展も行けず、図録だけ入手
しました。バーミリオンプレジャーナイトも見てました(この
時は束芋という名前は知らなかった)。
最も悔やまれるのは横トリ2001(1回目)であなたの作品を
見逃した事でしょう。私の人生の3大悔い事の一つです。

そんな束芋さんの大規模個展が横浜美術館でやってます。
年明け1本目の展覧会はこれです。これしかないです!
年明け1発目、1月2日に行って来ました。
(ただ、年末に行かなかっただけ。ストーカー不合格。)
 

束芋 断面の世代
横浜美術館
2009年12月11日から2010年3月3日

束芋さんの今回の展示、今までとは変化していっていると
聞いていたのですが、そうは言いつつも根っこは一緒だな
と思いましたね。
もちろんインスタレーションとしての完成度はさらに進化して
います。以前あった「(平準化された)個」へのアイロニカル
な面はあまり見られなくなり少し俯瞰して見ている感じが
強くなっています。
ただ、シニカルな切り口、それを平準化させて見せる感覚、
歪みを取り込む少しの後味の悪さ、そう言った面では全く
変わってないと思いました。
こういう変化は原美術館の時から少しずつ見えてきてまし
たが(あの時の展示は現状への移行期でしょうか)。
以前からも出てはいたけど最近のモチーフとして「蛸」が
良く出てきてますねぇ。こいつが出てこなくてもなんとなく
「蛸」をイメージさせるような映像が多いなぁ、とも。

で、、、まずは美術館入り口を入ってすぐにある「団地層」。
Img_danchiso
あの広いエントランスが暗くなって正面の壁に映像が流れ
てます。さらには左右のエスカレータ脇の壁にも映像が。
今回の展覧会全体のイメージとして、目次としての作品。
団地の縦断面の輪切りが奥へ行くに連れ色々な部屋が
現れていきます。そして最後に全て流れていく。
画一化された、と象徴される団地の生活ですがそれにも
それぞれの個々の生活があるのだ、と言う様に取れます。
エスカレータ横ですが縦スリットの壁面に映像が流れて
ます。3面か4面に分断されているのですが・・・なんと
映しているプロジェクターは1台のみです。つまりスリット壁
にあわせて映像を分断して作っているのですよ!この美術館
専用のインスタレーション、とも言えますね。


展示室に入って「悪人 挿絵」があります。これは原美術館に
もありました。そしてその空間の中に「油断髪」と言う映像。
悪人の登場人物(それ程重要キャラでは無い?)をイメージ
して小説に出てこない面の私生活をモチーフしたもの。
女性の髪が簾の様に垂れ下がり、髪が掻き上げられた隙間
から私生活がのぞき見られます。シャワーを浴びる指の艶め
かしい事!
Img_akunin

Img_hanen


そして「団断」。これは今までの束芋色が一番強く出てきて
いたのでしょうか。見入ってしまいました。
Dandan
上中下という3分割された映像のインスタレーション。団地を
上から見た断面を映し出します。ある部屋から横移動し別の
部屋へ。時には上の階へ、下の階へと移動していく。
はい、4回見ました。1回目は後ろの方から全体を。2回目に
前に移りじっくりと。3回目は下1/3。4回目は上1/3。
そこでの色々な個々の生活などが映し出されているのです。
それは見てのお楽しみですよ。

さてミラーを使ったインスタレーション「ちぎれちぎれ」。
ミラーの使い方がうまいです。2つのプレジェクターだけで
構成された空間だとは思えません。空の中にCTスキャンの
ような洞があります。空は一つの映像が2面のミラーで4面
全てに展開されてます。中身はそれ程好みじゃないかな。
Img_chigire


さて、最後の「BLOW」は今回の目玉でしょうか。
Img_blow
部屋の中にハーフパイプがあり観客はその中に入り込みます。
観客の周囲、右面、下面、左面に映像が映ると言う物。
観客は下面=水の中に沈み込むような感覚でそれを眺めます。
人とその骨格や骨、それらが水の中を泳ぎ水面に出てくると
植物と変化していく。その植物は性的な物などを含めた色々な
メタファーなのでしょうか?
そのハーフパイプ部屋の前に映像に出てくる色々なモチーフ(
花、キノコ等)のドローイングがコルトンとして掲示されてます。
何の気無しにそれを眺めていると、そいつらが動いてますよ。
これ、映像だったのですね。ほぉー。


と言う事で今段階で(って一つしか見てないけど)今年のベスト
10に入る展覧会です!

あ、こちらの美術館のコレクション展も見ました。

横浜美術館コレクション展2009年度第3期
2009年12月11日から2010年3月3日

シュルレアリズムはさすがのコレクションですね、こちら。
あとは、いつものイサムノグチ彫刻コーナー。
初めにあった写真コーナー、米田知子さんの作品があった。
ブランクーシの鳥ってここのコレクションだったのね。
自画像/肖像画テーマコーナーに奈良さんの女の子の絵っ
てどうなの?

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コメント

すごいストーカーっぷりですね、笑。

GOTH展での展示が、あの作品(ギニョる)を初めて満足なかたちで展示できた、とおっしゃってました。
そこで横美との関係ができたのですよね。

週末、演劇公演と合わせて再訪です

投稿: marco | 2010/01/13 06:39

ふおー、楽しみ。
KIN兄の提言通り(?)、私の今年の展覧会初めはこれなので、
楽しみにいってまいります。ふふ。

投稿: ヨウ | 2010/01/13 15:29

すごいストーカーぷりで素敵ですね☆
私もいったよ!
目玉みれなかったから、もう一回行くけどね!

この人は作品も素晴らしいけど本当に頭いいなぁと思う。

投稿: じょしぶ | 2010/01/13 20:42

>marcoさま
ストーカー失格な追っかけです。
で・・・GOTH展は見て無ーい!

投稿: KIN | 2010/01/15 01:41

>ヨウさま
提言?まぁ、初詣に束芋展ですな。
もう初詣じゃないか。

投稿: KIN | 2010/01/15 01:42

>じょしぶさま
ストーカー不合格な追っかけです。
行ったがBLOWを見なかった?何故?

投稿: KIN | 2010/01/15 01:43

こんばんは。
わたしも相当に束芋好きなのですが、KINさんのストーカーぶりにはtyっと敵いません。
参りました~。

投稿: あおひー | 2010/01/19 22:47

>あおひーさま
いえいえ、あおひーさんもバーミリオンから見ている
じゃないですか(当時は好みじゃなかったとしても)。
あの指のシャワーシーン、いいですよね、笑。

投稿: KIN | 2010/01/20 00:00

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