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内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している

内藤礼さんの作品を見て来た。
内藤礼、この作家にはもの凄く思い入れがある。
↓ここで少し書いてますが
すきなもの、内藤礼
内藤礼考~「地上はどんなところだったか What kind of Place was the Earth?」

結果は良かった。もう良かったとしか言いようが無い。

でも、これは内藤さんの世界が大好きな私の意見だ。
一般のアートにそれほど興味の無い方や現代アート
って?ッてな人、はたまた現代アート好きな人でも
この内容に「?」を覚える人は多いでしょう。
しかし、それでもこの人の世界が好きなのである。
なので独断と偏見と思い入れに満ちた感想なので特に
人には勧めません。個人的なものとして。

しかし、一時期私が好きな作家3人の名前あげたうちの
二人が11月、12月と神奈川で個展をするってのは何か
の因果だろうか?その3人は内藤礼、束芋、塩田千春な
訳なのだが。
  

内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している
神奈川県立近代美術館
11月14日から1月24日
繊細、そんな些細な言葉じゃ表しきれない。
H1_2

私がこの展覧会にタイトルを付けるとするとこうだ。

静かな時の流れを感じ、そしてその中に身をたゆたう。
その時間の中に居るのが自分だと、自分の周りに巡る
のがそれと同じ時間だと、そこで気がつく。

内藤さんの作品を見る旅に時間の流れと言う物を考える。
普段は時間の流れと言う物は電車に乗り遅れるとか、
睡眠時間が、とか約束の時間とか、そんなもの。
ただただ何もせず、何かをジッと見て5分過ごす、と言う
のはかなり何か強い物がないと無理である。それが無い
のに内藤さんの作品の前に数分間居る。その時間の流れ
をいつも考える。電車に、約束に、睡眠に、そして内藤
さんの作品に、使う時間は全て同じ時間なのである。
私の周りにある、と言う事では。
でも、違う。何が?と聞かれても答えられないが。

言葉にできない、でも、言葉にしたい、内藤さんの作品
を見るたびに陥るジレンマである。
きっと、作家の想いもあるのだろうが見る人に委ねる、
そして見る人がそれぞれの(自分の)背景で作品を感じ
る、それが内藤さんの作品の特徴である。

普段は作品の入るガラスケースの中を歩くことができる。
ほんのりとした灯りがぼんやりと誘う。
空の、そして水の入ったビン、折り畳まれた布。
風船が、そして目を凝らないと見えない様なビーズが上
からぶら下がっている。
硝子に貼られた小さなミラーが対面にある同じミラーと
対応している。

これだけだ。言葉にするとこれだけである。

これが神奈川県立近代美術館で繰り広げられている
「地上はどんなところだったか」の全てである。

この「地上はどんなところだったか」と題された物は
ギャラリー小柳でも見ている。
そこでの恩寵は「なににもならなくていい。おいで」
だった。今回はただただ「おいで」と呼びかけられた。

※そんな私でも「地上はどんなところだったか(母型)」
は良く判らず・・・

そして中庭の「精霊」。
丁度良い感じの風が舞っている。その風にリボンが2本
たゆたう。時に寄り添う様に、離れる様に。
W03

他にもビーズのワイヤー、水があふれそうなビン。
後は、なんと言っても内藤さんの作品?と思わず思ってしまう
微笑みかけ寄りそうボタン達「精霊(わたしのそばにいてください)」
は今までにない内藤さんのイメージだったのだ。

私が行った時は日曜だったがそれ程混んでなくゆっくりと
場の雲行きを楽しめる感じで良かった。
人がいる、といないではこの作品の感じ方はだいぶ違う
だろう。

ちなみに図録の写真は畠山直哉さん。もちろん予約をした。

私が初めて内藤さんの作品を見たのが2002年の食糧ビル。
取り壊し最後の個展だった。
無駄に対する考察~「地上に一つの場所を/内藤礼」(上から2つ目の欄)
ここで見た「地上に一つの場所を」が私にとって現代アート
の印象を作り上げたと言っても良いだろう。
ただただ、面白そう、でしかない現代アートが心に残るもの
と変わった瞬間だった。

今までの内藤礼見聞を振り返る。
2002.10/某日.4
無駄に対する考察~「地上に一つの場所を/内藤礼」
2002年9月、10月のweek end、上から2つ目の欄

2002/11/15
初めて直島に行った時の感想

2005/04/15
讃美礼拝~内藤礼「地上はどんなところだったか」

2005/04/18
内藤礼考~「地上はどんなところだったか What kind of Place was the Earth?」

2006/05/26
2回目に直島に行ったときの感想
街並と叙情~四国巡り、建築編その5・アート編その6:直島家プロジェクト

2008/02/01
すきなもの、内藤礼

2009/03/26
輪郭〜内藤礼展

他にも個展じゃないけど横浜トリエンナーレやMOT
でも見てますね。


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コメント

ついに御大出馬されましたか。
語りましたね~。

時間。
確かにそれはキーワードのひとつ。
もうひとつ、生と死があるように思いました。
静かな環境で鑑賞できて良かったですね。

投稿: meme | 2009/11/29 23:06

KINさん
こんばんは

> 結果は良かった。もう良かったとしか言いようが無い。
握手...(^^)

投稿: lysander | 2009/11/30 00:07

>memeさま
内藤さんの作品見るとどうしても思いを
言葉にしたくなっちゃうのですよ。
語ってすいませんが・・・。
ほんとうに深いです。

生と死、もありますね。
今回のは今までよりも生が強く感じました。

投稿: KIN | 2009/11/30 00:29

>lysanderさま
こんばんわ。
いやー、良かったですね。
あの箱にしてあの作品。
良かったとしか・・・

投稿: KIN | 2009/11/30 00:30

こんにちは。
小さな仕掛けで世界を再構築する内藤さんの作風と、変化に富んだコンパクトな箱は相性抜群ですね。
現代アートの可能性を体感できる素晴らしい一時でした。

投稿: mizdesign | 2009/11/30 12:52

>mizさま
あの箱との相性がまた良い感じでしたね。
2Fの閉ざされた空間と1Fの開放された
空間を良い感じに内藤さんが使ってました。

投稿: KIN | 2009/11/30 21:57

本日母子で行ってきました!!
思った以上にどっぷりはまりました!
特に息子の堪能ぶりはすごかったです。
2階第一展示室にどっぷり見入る三歳児。
「作品化」してて母としてはちょと笑えました。

2階にどっぷりはまった後で
1階の作品を観ると開放感ありまくりなので
母子で大混乱。
トイレの表示まで作品に見えそうなってしまいました。

投稿: せいな | 2010/01/07 21:55

>せいなさま
子連れで内藤さん鑑賞、無事終わられたとの事。
と言うか、内藤ワールドに浸れる3歳児!凄い!
そして「ずるい」発言!素晴らしいです。
内藤さんはきっと周りの全部が作品と入れたかっ
たでしょうね。全部を書くスペースがカタログに
無いのが残念だったと思います(美術館の作品
キャプションの書き方ルールの都合、なんて色気
の無い事は言いませんが)。
後は3歳児の目から見てあのボタンの夫婦(?)に
はどんな感想があったのかなぁ、とか

投稿: KIN | 2010/01/09 23:55

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