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「庭園植物記展」東京都庭園美術館

この前の3連休の初日、庭園美術館に久しぶりに行く。この前
行った時は駅前でサンドイッチとか買って、ワインの小瓶を
買って、美術館の隣の植物園に寄って屋外ランチ。
それもこれもかなり前だった気が。

ここは建物が素晴らしい美術館。都内で言えば原美術館と庭
美術館
が双璧をなして建物と庭が気持ちいい。
庭園美術館のアールデコ調の建物は完成度から言えば都内でも
一番だと思います。ただ、旧朝香宮邸と言う事もあり、こちらの
生活感の無さに比べて、どっか間違えればここで生活出来るので
は?と思わせてしまう原美術館の建物。そして、原美術館の一番
の魅力のシンプルな建築デザイン。これと比べると庭園美術館は
少々ゴテゴテしてるかな。それがまた、皇室っぽくて素晴らしい
所でもあるんだけど、先ほどの生活観の無さに繋がりますね。
まぁ、ほとんど個人の好みの話なんですが、私はあの原美術館の
シンプルさが大好きなんです。
と、まぁ、原美を褒めておりますが、それでも建築好きな私と
してはこの庭園美術館、居るだけで幸せな空間なんですよ。

って事で庭園美術館に行って来た。
  

「庭園植物記展」

今回の「庭園植物記展」は庭園美術館自体のモチーフともいえる
「植物」や「花」を扱った美術作品を集めた美術展。
庭園美術館では少し古めの作家さんの作品の展示が多い中、
今回はかなりの量の現代美術家さんの写真などがあると言う
話を聞いた。その中でもアラーキーや蜷川実花、須田悦弘さん
の作品があると言うのでこれは!と思い行く事に。
あの空間の中でそれらの作品がどのように見えるのか?

チケットを買う時に花柄のものを身につけていると100円引き
だと聞く(まぁ、事前に知っていたけど)。まぁ、おいらが
ねぇ、花柄のもの身につけてる訳無いじゃないですか。
素直に正規料金で入りましたよ。ああ、入りましたとよ。
残念ながら花柄のスカートとか持っていないんですよ、笑!
アロハみたいのはあったかもしれないなぁ。アクセも無いし。
行く前に携帯カメラで花を撮って、待ち受け画像にすれば
大丈夫かなぁ、と姑息な事を考えてみましたが、まぁ、そこ
までしなくても良いか、と思い直しました。

で、ようやく建物に到着。
05-10-08_15-48

いつもの様に入口扉のラリックの作品をモチーフにしたガラス
装飾をうっとりと眺めながら建物に入る。
lalique

入ってすぐの広間には前衛的な華道家の作品の写真がある。
うれしいのはこの空間にある須田悦弘さんの木彫りの植物。
雑草」と「枯葉」である。(特別出品ってどういう意味付け?)
zu19
キャプションも出ているのだが、須田さんの作品を知らない
人には、そう簡単に見つからないと思う。だからと言って、
すぐ横に居る警備員が来るお客さん来るお客さんに、それが
木彫りの彫刻の作品なんだよ、と説明しているのもなんだか、
だが。まぁ、確かにそうでもしないと判りませんが。
須田さんの作品のファンとしては、キャプションも要らない
位です。こういう作品がどこかにあるから、探してみて!
ってのが須田さんの小品の楽しみ方でしょう。そう言う風に
は出来なかったのかなぁ・・・。
直島の美術館資生堂で展示されていた時の「雑草」や、
ほんとに宝探し状態でヒントしか教えてくれなくて、探すの
に苦労した食料ビルディングエモーショナルサイトでの
「枯葉」など、楽しかったもんねぇ。

えー、で、1Fはおおよそ古めの植物記的な資料や作品が多く
て、きっと素晴らしいものなんだろうけど、なんとなく見て
回ってしまった感じです。気になったものと言えば・・・
ヤエザクラやネギのシルエットをデザインした便箋・封筒は
思わず素敵過ぎてため息。スミレ紋様のお椀も良かったなぁ。

で、2Fに上がる前にちょっと待った!
と言われなくても足を止めてしまうと思うが、階段の両脇に
飾ってある荒木経惟さんの写真「死情」。
思わず見入ってしまいました。これタイトルを知らずに、君
がタイトルをつけて良いよ、と言われたら、きっと誰でも
必ず「死」と言う言葉を使うだろう、って位「死情」と言う
タイトルがピッタリの写真でした。暫く見ていたい・・・

まぁ、そうも言ってられないので、2階へあがる。ここでも、
非常に出来の良く痺れそうな階段の手すりなどに頬擦りした
くなる気持ちを抑えつつ階段を登っていく。
2Fはもう天吊り照明の世界、と私は考える。このフロアの各
部屋にある天吊りの照明を見るだけでも素敵なのである。
もちろん部屋の作りも素晴らしい、欄間の掘り込み、泣きた
くなる位なバスルームも素晴らしい。
部屋の内装仕上げのエッジに装飾紐が埋め込まれているのを
発見した時には天を仰ぎたくなりましたけどね。
欄間や扉は1Fも素晴らしいですけどね。

で、どこまで話しましたっけ?2Fに上がったんでしたね。

まずは勅使河原蒼風さん作品を撮った写真一連が気になる。
勅使河原さんの作品の素晴らしさも尤もなんでんすが、
やはり土門拳さんって素晴らしい人ですね。
一度は行きたい土門拳美術館(山形)ですよ。

そして、その後に続く現代写真家達の写真。
東松照明(どーもタイマツと読みたくなる)さんの作品一連も
良い、山崎博さんのシルエット写真も良い、これまた
シルエット系だが杉浦邦恵さんの写真も良かったなぁ。
もう良かった、しか言ってませんが。2階の最後の部屋の鈴木
理策
さんの桜も天井から光の入るあの部屋の感とあいまって
良い感じでしたねぇ。
zu12

まぁ、圧巻とすればアラーキーの部屋でしょう。
死と生を見つめるアラーキーならではの空間。

そしてまだ続きはある。

3階に登れます。
慣れてきたので階段の手すりに欲情する事はもうない。
登った所にはウィンターガーデンと言うこれまた、これまた
素敵な素敵な部屋。白と黒の床タイルにくちづけしたくなる
部屋。そこの部屋の壁面を覆うように蜷川実花さんの作品が
展開されている。
minagawa
植物の美しさ、そしてとにかく「色」、もっと言えば「色情」
を追求した作品たち。窓の所にコルトンフィルム出力でそれ
らが飾られている。この日は雨交じりの曇り空だったが、陽
の光が出ていればこれがアンドン状態で光るのだ。
それも蛍光灯の無機質な光でなく、太陽の優しい光で。
同じ部屋作りのアラーキーの作品と蜷川さんの作品群。
ちょっとだけ、コルトンフィルムのつなぎ部分の汚さが目に
付いてしまったので私はアラーキーに軍配を上げたが、これ
同じ様な見せ方をしてるにも関わらず見る人によって全然
違う印象を受けるんでしょうね。

展覧会を見終わり、庭をぶらぶら歩く。余韻をかみ締めながら。
この美術館で一番楽しいひと時(雨だけが残念)。

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コメント

土門拳さんの写真を観に、土門拳美術館、行きたいんですよー
とっても。いつか。

投稿: 小枝 | 2005/10/20 00:38

山形県酒田だよね、土門拳美術館。
建築は谷口吉生さんだし、庭は勅使河原宏さん。
イサムノグチさんの彫刻まであるんだから、もう。
行きたいったらありゃしませんですよ、もう。

出来たばかりの土門拳美術館を知ってる人の話では
庭とかだいぶ荒れてしまって見ると悲しいって言う
話だけど、それでもおいらは行きたいです!
酒田市、遠いけどね。うー。

投稿: KIN | 2005/10/20 11:08

はじめまして。須田さんの作品をみに行ってきたので,TBさせていただきました。庭から見える回廊にあったりして~,などと展示場所を勝手に想像しながら行ったで,あの場所のあそこにあったのには意表をつかれました。(あの大きな壺?を須田さんの作品だと思いこむ人は多かったでしょうねえ。)
杉浦邦恵さんの作品,私も好きです。幻想的で。

投稿: バウムクウヘン | 2005/11/01 00:55

バウムクウヘンさん、はじめまして。
須田さんの作品良いですよね。
大好きです。よーし探すぞー、と気合入れて
いたら、いきなりそこかい!って感じでした。
でもあの建物にあの作品は似合ってると思い
ますよ。

投稿: KIN | 2005/11/01 10:51

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須田悦弘さんの作品目当てに 東京都庭園美術館の《庭園植物記展》へ。 (最近,須田 [続きを読む]

受信: 2005/11/01 00:44

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