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リアルとは?・・・PLUTO(地上最大のロボット)

ちょっと小難しいことを考えてしまった。

昨日、非常に感動した本を読んだ。
別にノンフィクション物でもなければ、どっかで何か叫んでる様な
感動物語でもなく、漫画の話です。
浦沢直樹さんの「PLUTO」と言う漫画。
知っている人も多いと思うけど、手塚治虫さんの「鉄腕アトム」
中の地上最大のロボットと言うエピソードを原作にして、浦沢さん
がリメイクした作品。主人公はアトムでなく別のロボットです。

何がよかったかと言うと、非常にリアルなミステリードラマになって
いて、浦沢さんならではの深い物語展開を楽しめること。
もちろん原作は読んだことあるけど、あの物語がこういう風になる
なんて・・・と想像を超えた作品の脚色がされてます。

原作と何が違うかと言うと・・・やはりリアルなドラマになっているの
です。もちろん未来の世界の話なのですが。

あれ???
ここまで書いて疑問を抱く・・・。
では手塚治虫さんの原作はリアルでないのか???
もちろん作風やキャラクターのタッチの問題は関係ないとして。
劇画にしたからってリアルなわけではないし。

手塚さんの場合は漫画としての演出があるのだと思います。
例えば・・・アトムは純人間型ロボットで、知らない人が見ると、本当
の人間と間違えてしまう位、精密です(漫画上の設定は)。
浦沢さんはそれでアトム(や他の純人間型ロボット)を人らしい絵で
書きます。それを今の私達が見るとリアルな表現と感じます。
手塚さんの方は、アトムはアトムとはっきり判る、人型ではあるが、
ロボットと判る様な書き方です。

何が違うのかと言うと・・・手塚さんは子供向きに書くので、その様に
なるのでしょう。子供にはどんな時でもアトムはアトム、とわかる必要
があります。

で・・・そこが注意点。
では、多少ロボットっぽい絵なのに、何故、子供の目にはアトムは
人間と映るのか?

それが、きっと想像力なんですね。
物語の中で人間と同じ様なロボットと言う設定を与えると、その様な
想像を頭の中で展開して、そう思い込んでしまう。
手塚さんはその様な子供の想像力を前提に、アトムはアトム、と言う
演出をしても、子供達にはリアルに写る事を知っていたのでしょう。
私達が昔、アニメやSFを見ていた時に、それを信じていたように・・・。
だから、わざわざリアルだからと言って感動しないのです。
だって、自分の中ではずーっと、リアルなんですから。

そして、子供心想像力を失った私達にとっては、実際にリアルな
絵を見なければリアルに写らないのです。
そしてわざわざリアルなことに感動するのです。
うーん、寂しい話です。

でも、浦沢さんの物語の切り取り方、表現方法はすごく素晴らしく、
やはり素晴らしい作品です。
ノース2号には泣けたね。

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