青い日記帳のTakさん著『いちばんやさしい美術鑑賞』出版記念パーティを行います!

有名アートブログ「青い日記帳」のTakさんの著作『いちばんやさしい美術鑑賞』(ちくま新書)が発売されます!
 
そしてその発売のお祝いに友人たちで出版記念パーティを開催しようと言うことになりましたのでそのご案内です。このパーティ、私も不詳ながらもお手伝いさせて頂いてます。友人たちで主催する敷居の低い会でありますので、Takさんを祝うため、Takさんの知り合いはもとよりブログやツイートを見たことある方など、是非、皆さま気軽に参加お待ちしております。
 
 
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『いちばんやさしい美術鑑賞』出版記念パーティ
日時:8月11日(土/祝)18時~20時(受付17時40分から)
場所:ムロマチカフェハチ(muromachi cafe hachi)
 (新日本橋駅4番出口直結、三越前駅約4分、神田駅徒歩約5分)
会費:5000円
 
↓参加申し込み:こちらよりお願いします(8月7日締め切り)
『いちばんやさしい美術鑑賞』出版記念パーティ 出席エントリー
 
ご存知Takさんのブログ
「弐代目・青い日記帳」
 
 
そしてTakさんの書いた本『いちばんやさしい美術鑑賞』は筑摩書房から8月6日の発売です。
 
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著:青い日記帳
 
私は早速本屋さんで予約しました。簡単にTakさんから話を聞いていますが今回の本は有名なアート作品を幾つか取り上げ、その見方や面白さを解説するといったものの様です。
 
美術を見始めた人がとりあえず指南書として手に取るに相応しいものになっているようです。ただ、私みたいにアートファンを長くやっているものの、特に美術の教育を受けておらず、なんとなく見ていた人間にとっても色々な発見がありそうです。知っている知識の再確認にもなりますしね。
 
アートファン初級から中上級くらいまで、もしくは美術にビジネスとして関わっている人向けへの「やさしい教科書」の様な本になるのでは無いでしょうか?これは出版されたら改めて読んでレビューしたいと思います。
 
 
さて、8月11日の出版記念パーティですが、この本の内容の紹介以外にも裏話などが(多分)飛び出すTakさんのトークなども検討されています。そして、そのトークのお相手としてはなんと、三菱一号館美術館 高橋明也館長の名前があがっています。3年ほど前に高橋館長は同じくちくま新書で『美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るには』と言う本を出しています。これは楽しみです。
 
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著:高橋 明也
 
三菱一号館美術館
 
 
そして、Takさんと言えばフェルメール!そう、今年はフェルメールが8点も日本に来るというとんでもない展覧会が開催されますよね。
 
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フェルメール展
 
たぶん、この展覧会の話も出るはずですよ!出ますよね!?今段階ではまだどのフェルメール作品がくるのか4作品しか発表されていません。この出版記念パーティの段階では8点全て発表されているはず。
 
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そうそう、以前もTakさんが関わる本の出版記念パーティーやりました。2012年、もう6年ほど前です。そのときの本が『フェルメールへの招待』でした。
 
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監修に國學院大学の小池寿子先生、そしてフェルメール30作の解説と全体の編集をTakさんが担当された本です。今年のフェルメール展の予習に必読です。
 
この6年の間にTakさんは『カフェのある美術館』の監修、『美術展の手帖』の編集などにも関わっています。
 
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監修:青い日記帳
 
 
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編集:青い日記帳
 
Takさんが今まで関わった本では自分で文章を書いた物もありましたが監修や編集などといった役割が多かったです。今回はTakさんが自分ですべて文章を書いた著作となります。今までのブロガー暦の集大成とも言えるのでは無いかと思います。
 
また、ツイッターをやっている方、現在タケさんのアカウントで今回の本の編集者やタケさん自身に聞きたい事などを募集しています。タケさんをフォローしている人は是非に質問などしてみてください。
 
出版記念パーティ、本当にTakさんの知り合いが沢山集まって祝う会にしたいと思っております。気軽に参加していただきたいと思っております(なお、カジュアルな会なので服装は何でも大丈夫!)。
 
↓参加申し込み:こちらよりお願いします(8月7日締め切り)
『いちばんやさしい美術鑑賞』出版記念パーティ 出席エントリー
 
楽しい会になるとおもいます。みなさんぜひ来て下さい!
 
 
【パーティ概要】
 
『いちばんやさしい美術鑑賞』出版記念パーティ
日時:8月11日(土/祝)18時~20時(受付17時40分から)
場所:ムロマチカフェハチ(muromachi cafe hachi)
 (新日本橋駅4番出口直結、三越前駅約4分、神田駅徒歩約5分)
会費:5000円
 
 
【関連サイト】
 
 
 
 
 
 

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光や水の空間に没入する「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」、豊洲にオープン!

2年前の2016年の夏、お台場で約1ヵ月半ほどやっていたチームラボのイベント施設を覚えていますか?期間の最後には6時間待ちと言う行列が出来た「DMM.プラネッツ Art by teamLab」。なんとあれがパワーアップして戻ってきました。7月7日から今度は豊洲にて、2020年秋までの2年間の限定施設としてです。
 
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あれ?チームラボの施設ってつい最近お台場あたりにオープンしたよね?と思った方も多いでしょう。はい、それとは別の施設です。そう、実はチームラボに関する大きな施設はこの最近の間に二つオープンしているのです。
 
一つは6月21日にオープンし「エプソン チームラボ ボーダレス」。こらちはお台場にできました。そして今回の施設はそれとは別のもの。こちらは7/7、豊洲にオープンする「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」です。
 
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「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」
 
所在地: ​東京都江東区豊洲6-1-16​ teamLab Planets TOKYO
オープン: 7月7日(土)18:00 ※25:00閉館予定
会期:  2018年7月7日~2020年秋
時間: 平日 10:00〜25:00 土日祝 9:00〜25:00 ※最終入場24:00
 
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先に書いたように今回の「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」は2年前のイベント施設の発展形となります。チームラボが仕掛ける光や水が広がる空間は当時、様々なメディアやSNSなどを賑わしたのを覚えている方もいると思います。
 
超巨大没入空間「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」の内容をご紹介します。
 
 
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【他者と共に、身体ごと、圧倒的に没入する】
プレス発表会ではチームラボの猪子寿之さんは何度もこの言葉を繰り返していました。
空間に入り込み、身体と空間の境目が曖昧になることで自分が世界の一部だということを思い出すと言う狙いだとのことです。同じくプレス発表会に参加していた北野武さんも「とにかく想像力をかきたてられる」などと言った「感覚」をベースにした表現でこの施設の体験を語っていました。やはりチームラボが仕掛けたものとして、この「感覚」を刺激する施設になっているようです。展示作品を幾つか紹介します。
 
 
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「The Infinite Crystal Universe」
光の集合体としての空間。天と地、左右などの境目もわからなくなる様な世界です。スマートフォンでアプリを操作することにより変化していく様は宇宙空間のようです。
 
 
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「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング - Infinity」
2年前の時も注目を浴びた水の空間。水の中に入っていくと足元によってくる映像の鯉。鯉は人にぶつかると花になってはじけて散っていきます。
 
 
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「変容する空間、広がる立体的存在 - 自由浮遊、3色と新しい9色」
空間の中に浮遊している大きな球体。時には前に進むのを邪魔する様に球体が人を囲み、かき分けていかないと前に進めない時もあります。かき分ける時などに球体に触れたり叩いたりすると色が変わり、さらに球体同士が連鎖して色がどんどん変化していく様も面白いです。
 
 
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「Floating in the Falling Universe of Flowers」
映像の花が咲き乱れるドーム空間。ガラス貼りの床面に座っていると宙に浮いているような浮遊感覚が楽しめます。こちらはスマートフォンのアプリで操作をすると蝶が飛び回るとのこと。
 
 
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「やわらかいブラックホール - あなたの身体は空間であり、空間は他者の身体である」
この空間、いわゆる人をダメにするソファ系の素材で空間を埋め尽くしたもの。写真は地味ですが結構ここを通りのは大変。歩くたびにずぶずぶ埋まっていきます。途中で諦めたくなりますが、通り抜けるしかありません。体幹を鍛えて挑みたいところ。
 
 
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「坂の上にある光の滝」
その他にもゆるやかな滝の中を上っていく「坂の上にある光の滝」や水の空間の中の「冷たい生命」などの作品もあります。
 
 
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この施設、水を使っている作品が多いため、基本裸足で参加するところとなります。また光を使っているものが殆どなので空間自体も暗いです。入口にあるロッカーに荷物などは必ず預けた方がよいですね。ポケットの中も空にした方が良いです。途中で落としたらまず見つかりません。他にも鏡貼りの床もあるのでスカートなどは避けた方が良い。とにかく動きやすい格好で行くのをオススメします。
 
 
【概要】
チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com
#teamLabPlanets #チームラボプラネッツ
所在地: ​東京都江東区豊洲6-1-16​ teamLab Planets TOKYO
オープン: 7月7日(土)18:00 ※25:00閉館予定
会期:  2018年7月7日~2020年秋
時間: 平日 10:00〜25:00 土日祝 9:00〜25:00 ※最終入場24:00
総敷地面積:  10,000㎡
主催:  株式会社PLANETS
料金: 
■7月「オープン記念平日割引チケット」 2018年7月9日(月)–7月31日(月)※土・日・祝日以外
大人(18歳以上) 通常チケット:2,400円 プライオリティレーンチケット:5,000円
中人(12歳~17歳) 通常チケット:2,000円 プライオリティレーンチケット:4,300円
小人(4歳~11歳) 通常チケット:1,500円 プライオリティレーンチケット:3,200円
シニア(60歳以上) 通常チケット:2,000円 プライオリティレーンチケット:4,300円 障がい者割引  通常チケット:1,200円 プライオリティレーンチケット:2,600円
■基本価格
※7/7オープン日・7月土日祝日・8月以降
大人(18歳以上) 通常チケット:3,200円 プライオリティレーンチケット:6,000円
中人(12歳~17歳) 通常チケット:2,700円 プライオリティレーンチケット:5,100円
小人(4歳~11歳) 通常チケット:2,000円 プライオリティレーンチケット:3,800円
シニア(60歳以上) 通常チケット:2,700円 プライオリティレーンチケット:5,100円
障がい者割引  通常チケット:1,600円 プライオリティレーンチケット:3,100円
 
チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com チケットストア
 

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ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵

エッシャー展が始まりました。日本でも人気のあるM.C.エッシャーだまし絵作品をまとめて見る良い機会です!内覧会に参加させて頂きました。
 
生誕120年 イスラエル博物館所蔵
ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵
上野の森美術館
6/6-7/29
 
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※写真は内覧会で特別に許可を得て撮影したものです。
 
まぁ、人によってはM.C.エッシャーって誰?ラッパーかDJですか?と言う人も居るかもしれませんが、笑、そんな方でもエッシャーの不思議な世界感が描かれた作品はどこかで見たことあるのではないでしょうか?
 
 
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M.C.エッシャー《ベルヴェデーレ(物見の塔)》
 
とても有名な作品です。私は小学校くらいの時にこの《ベルヴェデーレ(物見の塔)》のジグソーパズルを作った記憶があります。白と黒しかないので結構難しかったですね。
 
 
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M.C.エッシャー《滝》
 
この作品《滝》も有名です。ぐるっとめぐり永久循環する水の不思議な構造。私的には上記2点に加えて 《上昇と下降》と言う塔の周りの階段を延々と登っている兵士達の作品を加えた3点がエッシャーの有名作品3部作です。小さい頃からだまし絵てとして何度もみたものです。
 
今回尾展覧会ではエッシャーの作品を8つのキーワードに分けて展示をしていますがこれら3点は最後にある『錯視』のコーナーにあります。
 
 
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8つのキーワードは『科学』/『聖書』/『風景』/『人物』/『広告』/『技法』/『反射』/『錯視』
 
今回の展覧会の特徴としては前半のコーナーでまだだまし絵的要素が少ない時代の作品もあるということ。
 
 
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M.C.エッシャー《バルコニー》
 
だまし絵的要素が薄くても世界を見る視点は特徴的だったり、消失点が複雑な絵だったりするのはエッシャーらしいところです。風景画の版画もあり、エッシャーの手にかかると不思議とヨーロッパ各地の景色も幻想的です。
 
 
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M.C.エッシャー《バベルの塔》
 
『聖書』のコーナーもあり、エッシャーが創世記を扱った作品を作っていたとは知りませんでした。今回の展覧会に出ている作品はすべてイスラエル博物館所蔵の物と言うのもあり、キリスト教主題の版画も多いのでしょうか?他にも普通に《菊》《花火》などを描いた作品があるのも意外でした。
 
 
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M.C.エッシャー《昼と夜》
 
エッシャー作品の特徴の一つ「正則分割」を使った作品も多くあります。図形を反転させたり、回転させたりした上で色を変化させ隙間無く並べる技法です。
 
 
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M.C.エッシャー《メタモルフォーゼⅡ》
 
それらの技法や特徴の集大成と呼べるのが今回の展覧会の目玉作品でもある《メタモルフォーゼⅡ》です。展覧会の一番最後のコーナー『Epilogue.循環する世界』に象徴的に展示されていました。約4mもある大作です。実物を見ていると思わずその世界の中に吸い込まれそうになりました。これは本当に実物を見るべき作品、必見です。
 
 
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この展覧会は美術系ファン以外からもいろいろ話題になっていそうで早くも混みそうな予感がします。これは早めに行った方がいいですね。展覧会ナビゲーターとしてバカリズムが音声ガイドに挑戦、イメージソングにはサカナクション『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』を使用、ポスターやチラシのデザインは祖父江慎(コズフィッシュ)、エッシャーファンのクリエイターなどからのメッセージ、など広報も気合入ってます。
 
 
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展覧会の出口の方にそれらのメッセージは展示されていましたので「へぇ、こんな人がコメントしてるんだ」と帰り際にでも観てみるのもイイと思います。
 
音楽系に関してはサカナクションの他にもフレデリックのコメントがありました。両方とも凝ったミュージックビデオを作っているバンド、クリエイターとして惹かれるものがあるのが想像できます。
 
PV サカナクション『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』
 
イメージソングがサカナクション『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』なのはてっきりミュージックビデオの面白さで繋がって居るのかと思ってのですがエッシャーの絵はバッハの曲に影響を受けていたと言う話もあるので、そのつながりのようですね。バッハのカノンのずれながら繰り返される感じは確かに近いイメージかも。
 
 
Pf
 
個人的にはエッシャーの絵を見ているとピンクフロイド(と言うバンド)の音が頭の中に思い浮かびます。おそらく彼らのアルバム「ウマグマ」のジャケットデザインのイメージですね。同じ立ち位置の中でメンバーが入れ替わり無限に窓に映っていくこのジャケットデザインをした「ヒプノシス」もエッシャーに影響を受けていたのではないでしょうか?ええ、勝手な想像ですが。
 
 
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M.C.エッシャー《写像球体を持つ手(球体鏡の自画像)》
 
エッシャーに影響を受けたと言えば、大友克洋「Fire -ball」と言う漫画の表紙がこの自画像のオマージュだというのも有名です。
 
 
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「鶴下絵和歌巻(部分)」下絵・宗達、書・本阿弥光悦(京都国立博物館所蔵)
 
ちなみに勝手な解釈ですが、エッシャーの絵は琳派の単純化や繰り返しにも通じるところがある気もしませんか?ええ、私見ですけどね。
 
 
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進化する不可能立体錯視~真実がわかっても逃れられない不条理の世界
2017/7/4-8/19
 
そういえば以前、明治大学博物館で観た「進化する不可能立体錯視」の展示もエッシャーっぽかったです。
 
 
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「ユーモアのすすめ──福田繁雄大回顧展」
 
今回の展覧会はデザイン系クリエイターなども見に行きそうです。エッシャーに影響を受けたデザイナーとして有名なのは福田繁雄(娘は画家の福田美蘭)。視点を変えると見方も変わるようなトリックアート的なポスターなどで有名です。以前、川崎市民ミュージアムなどで「ユーモアのすすめ──福田繁雄大回顧展」が開催されていましたね。
 
 
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デザイナーと言えば今回のミュージアムグッズの中に野老朝雄デザインのTシャツやトートバッグ、缶バッチなどがありました。Tシャツに書いてある文字は上からのアングルと下からのアングルがあるのですが、なんとそれぞれの文字のアウトラインは同じだというのでは無いですか!気づきませんでした。野老朝雄デザインと言えばあのオリンピックエンブレムです。そういえばあれも同じモチーフを組み合わせています。オリンピックパラリンピックの模様は青い部分の図形を並び替えるだけで出来ているって知っていました?
 
 
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そう言えば、展示会場のあちこちにでんぐりでんぐり君をはじめ、エッシャーの絵に出てくるキャラクター達が居るので見落とさないように!
 

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「クレマチスの丘」:永遠に、そしてふたたび/ 絵画と想像力 ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊/ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀、さわやかのハンバーグ

静岡の三島にあるクレマチスの丘。一つ前のエントリに書いたヴァンジ彫刻庭園美術館以外の美術館などについても。
 
クレマチスの丘
 
IZU PHOTO MUSEUM「永遠に、そしてふたたび」、ベルナール・ビュフェ美術館「絵画と想像力 ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊」「ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀」などの感想とあわせて。
 
ちなみに三島駅から歩いて20分弱の所に「さわやか」があることを前回、このクレマチスの丘に来た時に発見。はい、行ってきました。この為に普段よりも2時間早く家を出ました。さわやかのハンバーグ、前評判どおり美味しかったです。ここらの顛末は別のところで書くつもりです。
 
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さて、三島から無料シャトルバスでクレマチスの丘まで(バスは基本は1時間に1本で動いていない時間もあるので注意)。今回は3館観ました。こちら2館チケットや3館チケットなどもあるのですが(館毎に値段が違うので組み合わせが沢山でWEBには4館全部のチケット金額しか情報が載っていない)、クレマチスの丘のメールマガ会員になって1づつ会員割引を受けるのが一番お得です。
 
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まずはチケット売り場の手前にある駐車場に描かれた淺井裕介作品。
 
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そしてチケット売り場すぐ横にある草間彌生作品。
 
 
 
永遠に、そしてふたたび
IZU PHOTO MUSEUM
1/14-7/6
 
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ヴァンジ彫刻庭園美術館のエントリは一つ前に書きましたが、その隣にあるIZU PHOTO MUSEUMにも寄りました。杉本博司さんの設計らしいこの床から始まる建築のあちこちのこだわりも見どころです。
 
ここでの展覧会「永遠に、そしてふたたび」、すごく良かったです。横溝静、野口里佳、川内倫子、長島有里枝、テリ・ワイフェンバックと言う5人の作家の写真や映像などの展示。
個人的には野口里佳、川内倫子、長島有里枝の展示が凄く良かった。その中でも特に長島有里枝さんの写真に惹かれました。何か記憶を呼び覚ます様なトリガーになる写真です。
 
 
 
絵画と想像力 ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊
ベルナール・ビュフェ美術館
3/17-6/12
 
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さて、ベルナール・ビュフェ美術館。企画展としては戦争を描いたという視点でビュフェと丸木位里・俊それぞれを取り上げています。
 
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丸木位里・俊の二人が描いた《原爆の図》。これはビュフェ《キリストの受難:笞刑》と並んで展示されていました。《原爆の図》、これが描かれた当時の時勢を考えるととても大変な事だったんだと思います。また、この作品を海外へ巡回したときに「中国人が南京虐殺の絵を持って日本で展示をしたらどうなる?」などと比較され、丸木夫妻のその行動について言われたそうです。確かに日本人としてそれはつらい事。しかし丸木夫妻も特定の人種を批判するためではなく、戦争の悲惨さを訴えたいが故の行動ではある。そしてなんにしろ、それらは目をそらしてはいけないこと。色々な思いが錯綜してうまく言葉に出来いです。色々と考えてみようと思いました。埼玉にこの丸木夫妻の美術館「原爆の図丸木美術館」があるのを知りませんでした。
 
 
 
ベルナール・ビュフェ再考 代表作から見るビュフェの半世紀
ベルナール・ビュフェ美術館
1/18-開催中(後期展示)
 
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ビュフェ美術館のコレクションからビュフェが開催していた「テーマ展」に焦点を当ててみるというこの展覧会も後期展示になっていました。前期と違う作品もあり、なによりこれだけまとめてビュフェの作品を見る機会はそうそう無いと思うので、行ったら是非、こちらも観て欲しいです。
 
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また、この館の前には「ベルナール・ビュフェ」と言う大輪のバラも。
 
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今回は休日おでかけパスで小田原まで行き、そこから三島に行きました。帰りもその逆です。
 
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帰りに小田原で降りて、海鮮を食べていくのも忘れていません……。
 

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「クレマチスの丘」:須田悦弘 ミテクレマチス/ヴァンジ彫刻庭園美術館の庭

静岡の三島にあるクレマチスの丘。自然公園の中に4つの美術館/文学館のあるエリアです。
 
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クレマチスの丘
 
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その中一つヴァンジ彫刻庭園美術館須田悦弘展が開催されるということで早速行ってきました。
 
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天気も良く、庭が素敵なこの美術館、あちこちに存在するヴァンジさんの作品達も気持ち良さそうでした。
 
 
 
須田悦弘 ミテクレマチス
ヴァンジ彫刻庭園美術館
4/22-10/30
 
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こちらのブログを見ていただいている方は既にご存知かもしれませんが、須田悦弘さんは私がとても好きなアーティストの方です。植物の木彫り彫刻作品を作る方なのですが、本物そっくりでリアルなその彫刻自体も魅力的ではありますが、その展示方法が特徴的でそこに惚れ込んでいるファンも多いのです。
 
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コンクリートの継ぎ目、ガラスケースの中、椅子の下など普段なら植物が生えてこないようなところにいきなり植物が生えているのですから見る方は驚きます。
 
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そして、なかなか見つけにくいようなところに隠すように設置されていることも。扉の影、棚の裏など知らないと素通りしてしまう展示の仕方。今回も雑草はその様な展示の仕方で何人か素通りして行く様でした。見つかられなくてもそれはそれで良い、と割り切ったような形です。一番須田さんらしい展示方法だったかも。
 
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見る方としては全部見つけたいもの。見つかられなかった時の悔しさは次の展示を発見する時のためのスキルになります。須田さんの展覧会では何も無い様に見える空間でファンがキョロキョロ作品を探しているのを良く見かけます。
 
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今回の雑草の展示も、須田ファンとしては「あ、ここかな、怪しい」とすぐ判る様な仕掛けでした。ただ、慣れていない人に取っては「まさかこんなところに作品があるわけない」と信じているのでなかなか見つからない。
 
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ええ、疑う心が作品を見つけやすくするのですね、笑。よく見ているとアートファンではなく、普通に遊びに来てる人は作品リストとわざわざ見比べて作品を一つ一つ確認して見ないのですね。
 
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建物の中にもヴァンジ作品が展示されています。庭に咲く実物のクレマチス、須田さんの木彫りのクレマチス、そしてヴァンジ彫刻作品の組み合わせ、見に行くことをオススメします。
 
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こちらの館では結婚式も挙げられるとのこと。行った時に式の予定があったようでセッティングされていました。
 
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ヴァンジ彫刻の説教壇も素敵です。
 
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庭では咲き誇るクレマチスたち。須田さんの木彫りの花と庭園のクレマチスがリンクするように見事に咲いていました。テッセンはまだ咲いてなかったかな。
 
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この花は色々な種類があるので須田さんの展示期間中、10月くらいまでは何かの種類のクレマチスが咲いているようですね。
 
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5月と言うことでバラも見ごろでした。
 
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単体でも見ごたえあるバラの花の乱れ咲きも圧巻です。
 

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六本木アートナイト2018

六本木アートナイト2018
六本木各所
5/26-5/27
 
アートナイトと言うよりもアートアフタヌーンな時間に行ってきました。もうね、夜通し参加する年齢でもないしね……。
 
今年は3人のアーティストが主要アーティストとして六本木ヒルズ、国立新美術館、東京ミッドタウンそれぞれに陣取って作品を展開しています。金氏徹平(六本木ヒルズ)・鬼頭健吾(国立新美術館)・宇治野宗輝(東京ミッドタウン)と言う布陣。
 
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六本木ヒルズにあるメインステージはまだオープン前の準備中という感じ。遠目にステージ上の金氏徹平「タワー」が見えます。この後オープニング的なセレモニーが始まり、夜通しこの「タワー」の周りでパフォーマンスなどが繰り広がられるのですが、明るいうちに通り過ぎてしまった私には夢の中の話。今回のテーマが「街はアートの夢を見る」だから、ま、いいか。
 
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商業エリアの中の作品はあかるいうちでも楽しめます。写真はニコラ・ビュフ「提灯ロケット」
 
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その近くにあったビデオと薄汚れたカバン。JART(ジャール)というユニットが発表した一つのカバンを二人の男が延々と取り合う「ひったくられ続けるバッグ」と言う作品。二日目にはパフォーマンスもあったみたい。
 
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片岡純也「すり抜ける紙飛行機」、これも面白かった。紙飛行機が木の板をすり抜けてぐるぐる廻っているだけですが、見入ってしまいます。
 
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周囲の屋外には暗くならないと楽しめないものもありましたが、少し前から公開していたのがマグダ・セイエグによるルイーズ・ブルジョワの巨大彫刻「ママン」を毛糸で覆うプロジェクト。
 
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そして実は一番人を集めていたのではないかと思うのがそのすぐ横にあった、これ。
 
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あの新しい地図の香取慎吾がBMWにペイントしたBMW「THE ALL-NEW BMW X2 ART CAR」。これはみんな写真を撮っていましたね。
 
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他にもサントリー響のコーナーは毎年人気です。
 
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オノ・ヨーコ「夢」はメイン会場3箇所にあるらしいです。シールも配布していましたが行列になっていたのでそれは諦め。
 
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六本木交差点に行く途中にあったツワージック・チン・チョー・レン「みんなのちから V, 東京」は子ども達も楽しく遊べる作品。街中にある作品としてはこう言うのは良いですよね。
 
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青山ブックセンター六本木店の閉店案内がやはり残念だと思いながらも、六本木交差点あたりの作品を見て次はミッドタウンに向かいますが。
 
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東京ミッドタウンでのメインプログラムは宇治野宗輝「ドラゴンヘッド・ハウス」。タクシーがドラゴン(?)の口となり、サウンド(ドラゴンの咆哮?)が響きます。
 
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大村雪乃「Tokyo city view」は面白い。遠目には街の夜景、近くで見るとただの丸いシールというもの。
 
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栗真由美「ビルズクラウド」は街の明りをミニチュアハウスにしたもの。綺麗ですね。ここらは他にも作品がありましたがもう少し暗くないと映えないものも。
 
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JR「インサイドアウト・プロジェクト IN JAPAN presented by Reborn-Art Festival」は屋外にあったカメラの形をした車で撮影した人の顔を大判のポスターとして張り出しているものも良かった。屋内物としては「Street Museum」として「Tokyo Midtown Award」の受賞作家達の作品を見ることが出来ました。
 
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芝生広場では鈴木康広「空気の人」。こんなに大きな空気の人は始めてみた。
 
(さてこの途中に香妃園にご飯を食べに行ってね。鶏そばってあんなに薄味だっけ?ま、美味いけど。そしてあの店の揚げ春巻きがあんなに美味いとは知らなかったよ。)
 
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ミッドタウン近くの屋外にも作品が。志茂浩和「挟まる人」、これが面白い。隙間に挟まっているような人の映像をビルの隙間で流しています。アイデア勝負な作品!
 
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国立新美術館への道の途中、天祖神社の前には森貴之「UVLS / Komainu」。これは夜でしか判らない作品ですね。
 
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そして国立新美術館でのメインメインプログラムは鬼頭 健吾「hanging colors」。今回のアートナイトの中でなんだかんだ一番目を惹いた展開だったのではないでしょうか?インスタ映えな現代感にも合うし、昼は建物の中から、夜は建物の外から両方から楽しめます。建物の外側に色とりどりな布を垂らして建物やその中の空間を作品にしてしまいました。手前の屋根には鬼頭健吾「broken flowers」。屋根の下にある手鏡、そこに花の映像を投影していました。とにかく美しいです。
 
さて、眠くなったので、帰ります。沢山の人がこの後も夜の六本木を楽しんだのでしょうね。このアートナイト、開催時期がいろいろと変わっていますが、個人的にはこの時期が一番良い気もします。
 
 

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ブルーノ・ムナーリ展/抽象の悦び/百花繚乱、そして葉山女子旅きっぷ

葉山女子旅きっぷと言うものを使って神奈川県立近代美術館 葉山に行ってきました。この切符お得でいいです。女子旅なのに男性でも使えます、笑。このチケットは今度いまトピの方でレビューしようかと思っております。
 
神奈川県立近代美術館 葉山で観た展覧会は「ブルーノ・ムナーリ こどもの心をもちつづけるということ」とコレクション展の「抽象の悦び」。後は近くの山口蓬春記念館「百花繚乱 ― 山口蓬春の心を魅了した花鳥の世界 ―」を見ました。葉山あたりを小旅行気分でぶらぶらしたのも楽しかったです。
 
 
 
ブルーノ・ムナーリ こどもの心をもちつづけるということ
神奈川県立近代美術館 葉山
4/7-6/10
 
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さて、ムナーリ展とても面白かったです。ムナーリ関連の展示で以前まとまってみたのは2007年の板橋区立美術館でのこと。この時は駒形克己さんが図録を手がけたりしていて良かったなぁ。
 
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ブルーノ・ムナーリ祭状態で、もう、まとまらない私
 
久々に見たムナーリは本当に良かったです。はじめは未来派の画家としてのムナーリ。そして「役に立たない機械」などの作品。後半に絵本などの展示と言う構成でした。
 
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ブルーノ ムナーリ (著)、谷川 俊太郎(翻訳)
 
とにかくアイデアあふれる人です。持ち運べる折りたたみ彫刻、コピー機を使った作品、家具やプロダクトのデザイナーとしての活躍、そして様々なユーモアたっぷりの絵本など本当に無限に産まれ出てくるアイデアたち。
 
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「闇の夜に」(amazonより)
ブルーノ ムナーリ (著)、藤本和子(翻訳)
 
センスのある絵本やアイデア溢れる本ばかりです。本が好きな人、本を作る人、本だけでなく何かを作る人、そんな人たちすべてに見て欲しい展覧会です。
 
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そういえば世田谷美術館で11月17日から「ブルーノ・ムナーリ 役に立たない機械をつくった男」と言う展覧会が始まるんだけどこれはタイトルが違うけどこの展覧会の巡回展なんですね。
 
 
 
コレクション展「抽象の悦び」
神奈川県立近代美術館 葉山
4/7-6/10
 
併催のコレクション展。抽象系の絵画は掴みにくい感じです。イサム・ノグチの彫刻もありましたね。後半にあった新収蔵品の砂澤ビッキ作品が面白かったな。
 
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この館に来ると中庭にあるイサム・ノグチ「こけし」を撮影したくなります。閉館となった神奈川県立近代美術館 鎌倉館の中庭にあったやつです。葉山館の方に来てめっきり明るい空間に設置されましたが、来館者の人気者なのは相変わらずで、この空間にすっかり馴染んでいました。
 
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それとは対照的に同じく鎌倉館から来たゴームリーの彫刻は控えめに裏の庭へと続く道を眺めていました。
 
 
 
百花繚乱 ― 山口蓬春の心を魅了した花鳥の世界 ―
山口蓬春記念館
4/14-6/10
 
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近代美術館のすぐ近くに山口蓬春の記念館があったの知りませんでした。山口蓬春が実際にすんだ家を記念館として使っているようで、この写真の左側のエリアは建築家の吉田五十八が設計した画室になっています。それ程大きくない部屋を3部屋展示室として使っていますが、別館のほうではセルフサービスの喫茶コーナーがありますので入館料600円でゆっくり時間を過ごすには良いですね(近代美術館のカフェが混んでいるときなどに)。
 
 
 
さて、先にも書いたように今回は京急のお得な切符「葉山女子旅きっぷ」と言うのを使いました。細かい葉山レポはいまトピの方に書くつもりですのでこちらでは簡単に。
 
葉山女子旅きっぷ | おトクなきっぷ
 
この切符は電車の乗車券+葉山周辺エリアのバスフリー乗車券、選べるごはん券、選べるおみやげ券のセットで3,000円(品川から)です。ランチで2000円前後、おみやげで1000円前後なのでそれだけでお得です。そして「女子旅」きっぷなのに男性でも使えるということ、笑!
 
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という事でせっかくなので葉山をぶらぶらしました。森戸海岸の近くでごはんをして森戸神社にお参り。この神社、恋愛成就などに効くようで、だからかこの女子旅きっぷを持った女子が沢山居ました。途中のバスでもみんなこの切符持っていましたね。流行っているのかな?
 
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有名な肉屋さんのコロッケとチャーシューをお得な切符のおみやげにしました。これは美味かった!
 
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他にも蔵をつかって宿泊施設をつくるプロジェクトを覗いてみたり。
 
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森戸海岸から一色海岸まで歩く途中にマウントレーニアのCMで使われたバス停を発見したり。
 
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建築展で見たことのある葉山Window house(道路挟んだ住居側から海が見えるように窓を大きく作った家)も見つけました。
 
葉山 Window House(吉村靖孝建築設計事務所)
 
バスは乗り放題でしたが、せっかくの海なので歩くと色々楽しいです。
 
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昼の森戸海岸からは富士山は見ること出来ませんでしたが、帰りのバスの窓からは江ノ島と富士山の頭の方のシルエットが見えて、なんか嬉しかったです。
 
 

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琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―

少し前にいまトピの方にこんなコラムを書きました。
 
とにかくカッコいい。デザイン好きは必見、それが琳派!
 
このコラムの内容にピッタリの展覧会が山種美術館で始まっています。これはコラム読んでから展覧会を観るか、展覧会を観てからコラムを読むか!?
 
 
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【特別展】琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―
山種美術館
5/12-7/8
 
「琳派 ―俵屋宗達から田中一光へ―」展の内覧会に参加させて頂きました。
写真は内覧会で特別に許可を得て撮影したものです。
 
 
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俵屋宗達(絵)・本阿弥光悦(書)《鹿下絵新古今集和歌巻断簡》、山種美術館所蔵
 
タイトルにあるとおり琳派の祖である俵屋宗達本阿弥光悦、その後に活躍した尾形光琳酒井抱一鈴木其一、そしてその琳派の画家達に影響を受けた近代・現代の日本画家やデザイナーまでを辿る展覧会です。
 
宗達や光琳の作品から始まり神坂雪佳までを琳派の流れとし、菱田春草福田平八郎速水御舟加山又造などの近代以降の画家達の作品と琳派作品を見比べる事が出来るようになっています。そして20世紀の琳派として琳派を現代に広めたグラフィックデザイナー 田中一光の作品が展覧会の最初と最後で象徴的に扱われています。
 
 
 
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俵屋宗達(絵)・本阿弥光悦(書)《四季草花下絵和歌短冊帖》(一部)、山種美術館所蔵
 
まずは琳派第一世代とも言える俵屋宗達本阿弥光悦。琳派はここから始まっています。この二人のコラボは素晴らしいですよね。単純化された図案、大胆な構図。この短冊の黒い部分、銀が参加して黒くなってしまったのですが、これが銀色の時に見てみたかった……。
 
 
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伝 俵屋宗達《槙楓図》、山種美術館所蔵
 
この《槙楓図》は今回の展覧会で通常の会期中でも撮影OKなもの。琳派第二世代でもある尾形光琳がこれと同じような図柄を屏風に描いています。
 
 
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酒井抱一《秋草鶉図》【重要美術品】、山種美術館所蔵
 
そして琳派第三世代でもある酒井抱一鈴木其一。山種美術館はここらの作品の層が厚いですね。この《秋草鶉図》は抱一の作品の中でも名品の一つだと思います。
 
 
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酒井抱一《月梅図》、山種美術館所蔵
 
手前の梅と奥の月が重なり合う感じが良いですよね。先の《秋草鶉図》もそうですし、他に出展されている酒井抱一の《秋草図》(前期展示のみ、5/12-6/3まで)でも月に薄が被さってきています。抱一は何か月に恨みでもあるのでしょうか、笑?この月を引き立て役にしてしまう感じのセンスがとても好きです。
 
 
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鈴木其一《四季花鳥図》、山種美術館所蔵
 
そして抱一の弟子でもあった鈴木其一。四季を全部詰め込んでいる屏風。其一は師匠の抱一よりも尾形光琳寄りの絵を描く人だと思っていましたが、この屏風を見ると其一の個性は出ていながらも抱一の《秋草鶉図》にもちゃんと繋がっているんだなぁ、と改めて思いました。
 
 
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鈴木其一《牡丹図》、山種美術館所蔵
 
中国絵画風で描かれた其一の牡丹。この絵、琳派風ではありませんが其一の作品のなかでも思わず足を止めて見入ってしまうものの一つです。色っぽいんですよね。艶かしい絵です。
 
他にも琳派の流れとしては京都で絵画だけでなく工芸などにも関わっていた神坂雪佳の作品などもあります。あのエルメスが発行した雑誌『LE MONDE D`HERMES』の表紙も飾っているんですよね。
 
 
 
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菱田春草《月四題》(一部、手前から「春」「夏」)、山種美術館所蔵
 
さて、後半は琳派の影響を受けた近代・現代画家の作品展示となります。菱田春草の月の絵、月の前にかぶせてきてますねぇ。写真には見えないですが「秋」も葡萄の蔓が思い切り月の前を横切っていました。
 
 
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速水御舟《翠苔緑芝》、山種美術館所蔵
 
速水御舟のこの屏風、個性的で、部分部分は現代的な点もありますが、全体の構図や平面的な点、あとはウサギの描かれ方などが琳派的です。
 
 
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奥村土牛《啄木鳥》、山種美術館所蔵
 
奥村土牛の絵も思い切りたらしこみを使っていて琳派風です。この他にも福田平八郎荒木十畝加山又造の絵などが並びそれぞれが構図だったりモチーフだったり装飾的な面などで琳派を意識しているのがわかります。
 
 
そして20世紀の琳派、現代の有名グラフィックデザイナーである田中一光。会場に入って最初のところに宗達が平家納経修復時に描いた鹿をモチーフにした《JAPAN》のポスターがあります。最後の部屋には光琳かるたの流水をモチーフにした《Toru Takemitsu:Music Today 1973-92》のポスターなどがあります。《JAPAN》の鹿のポスターはこの展覧会のチラシにも使われています。琳派のモチーフを使っているとハッキリとわかるのに、ちゃんと田中一光作品として完成されているのが素晴らしいと思います。
 
 
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伝 藤原公任《石山切(伊勢集)》【重要美術品】、山種美術館所蔵
 
そして知りませんでした。田中一光が石山切をはじめとする古筆の料紙装飾をモチーフに使った作品を作っていたとは。和様の書好きとしてはこの展覧会で石山切を見ること出来るとはなんと幸せなこと!
 
 
山種美術館に普段の展覧会を見に来る層は日本美術が好きな人が多いでしょうから、田中一光作品はあまり見慣れないものかもしれません。私のようなデザイン好きとしては現代のデザインと言う世界で琳派の流れが続いていることを日本美術ファンに知って欲しいです。そして、デザインに関わる人で日本美術の展覧会に行く人って意外に限られるのですよね。そう言うデザイン寄りの人にこの展覧会を見て日本美術に触れて欲しいと思います。
 
 
 
さて、来年の2019年、「Seed 山種美術館 日本画アワード 2019」が開催されるそうです。昔、日本画の新人登龍門として開催していた「山種美術館賞」を今の時代に復活させた「Seed 山種美術館 日本画アワード」の第1回目が2016年でした。
 
Seed 山種美術館 日本画アワード 2016 ―未来をになう日本画新世代―
 
2019年はその第2回目です。さて今回はどんな作品が出てくるのか、楽しみです。山種美術館の公式ホームページに6月頃に公募の詳細が発表されるそうですので、若き日本画家さん達は心待ちにしていてください!私達見る側も素晴らしい作品を見ることが出来るのを心待ちにしています。来年まで待てませんね。
 

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「いまトピアート部」:さて9人揃ったら何が出来る?

SNSなどでは案内しておりますが3月からNTTレゾナントのgooが運営する「いまトピ~すごい好奇心のサイト~」にアートや建築などに関するコラムを書かせて頂いています。
 
いまトピ~すごい好奇心のサイト~
 
アートの楽しさを広めよう!と言う目的で、有名アートブログである「弐代目・青い日記帳」のTakさんを部長とする「いまトピアート部」の一員としての参加です。
 
 
 
私が今までに「いまトピ」で書いたコラムは以下の様な感じです。
 
Thum01
 
旅に出よう!アートを楽しむ金沢編
 
 
Thum002
 
旅に出よう!建築好き(と喫茶店好き)のための金沢編
 
 
Thum03
 
はじめてのデートで美術館?デートにおすすめな都内の美術館、勝手に5選!
 
 
展覧会中心の自分のブログよりも少し幅広い(広くない?)感じで、アートや建築などを楽しむようなものを書いています。そして一番新しいコラムは好きな琳派について(少し今までよりアート向けに)書いてみました。是非、気に入りましたらSNS等で拡散していただけると喜びます、私が、とても!
 
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とにかくカッコいい。デザイン好きは必見、それが琳派!
https://ima.goo.ne.jp/column/article/5824.html
 
 
 
元々「いまトピ」では3年前くらいからTak部長が頑張ってアート普及活動をしていて、すごい人気コラムを産み出していました。
 
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君は「行ってよかった美術館ランキング」1位の大塚国際美術館を知っているか。
 
 
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「怖い絵展」なぜ人気?我々の心の中にある「××」が…
 
 
この様な人気コラムが書けるかどうかはともかく自分の好きなことをマイペースで書せていただいています。最近最後のメンバーが参加となり、今では「いまとぴアート部」は部長+8名、全部で9人の大所帯となっています。すごい、野球が出来ますね!それともサイボーグ戦士として闘えますかね。
 
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まだキャッチボールもしていないし、改造基地から逃げ出してもいないのですが、それでも週に3-4本ほどのアート関連の新作コラムが「いまトピ」のTOP画面にコンスタントに並んでいるのは凄いことです。
 
 
部長の個人ブログに経緯が出ていますので紹介しておきます。
 
弐代目・青い日記帳:「いまトピアート部」始めました。
 
弐代目・青い日記帳:盛り上がってます!「いまトピアート部」
 
 
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さて、「いまトピアート部」メンバー9人全員をご紹介しておきますと。
 
 
部長のTakさん
言うまでもないブログ「弐代目・青い日記帳」のTakさんと言えばこの方。
 
 
Aiさん
海外のアート情報なども多い写真家さん。コラムの写真も必見。
 
 
明菜さん
ブログ「アートの定理」の方。ブログ記事が面白いアイデア企画ばかり。
 
 
朝香沙都子さん
ブログ「きものカンタービレ♪」の方。365日着物で過ごすという着物コラムニストさん。
今月から参加となった9人目のメンバーです。
 
 
在華坊さん
ブログ「日毎に敵と懶惰に戦う」の方。言うまでもない横浜系有名ブロガー。
 
 
虹さん
ブログ「雨がくる 虹が立つ」の方。この人しか書けない様な凄いコラムを書く方。
 
 
はろるどさん
ブログ「はろるど」の方。アートへの愛情はこの中で一番すごいです……。
 
 
yamasanさん
ブログ「ドイツ~東と西~」の方。芸術の知識系に関してはこの方のコラムが必見。
 
 
KIN
そして、こちらのブログ「今日の献立ev.」の私です。料理ブログではありません。
 
 
今月参加の9人目、凄い方が参加です。しかし今までのメンバーも一癖ある人ばかり。そしてみんなバラバラな感じがまたどうなるのか面白いですね。きっとネタが被っても切り口が違ったりして面白そうですね(ええ、ネタが被った時用の言い訳です)。
 
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さて、これで9人揃いました。とりあえず誰がピッチャーやるのか決めないとダメですね。このメンバーで甲子園に出ることがきっと部長の野望なんじゃないかと思います。
 
もしくは改造人間として世界征服(メンバー的に世界を救う方じゃない気がする)ですかね、もちろんまずは日本から。加速装置を使えるのは誰ですかね。
 

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阿佐ヶ谷アートストリート2018

阿佐ヶ谷アートストリート2018
産業商工会館ほか、阿佐ヶ谷各所
4/1-5/25
 
どこか別のところでたまたまチラシを発見して「え?いまやっているの?」となったのでした。阿佐ヶ谷に住んでいるアートファンが開催中にやっていることに気がつかなかったイベントです。私のSNS周辺にも出て来ないですね。比較的アートクラスタや中央線クラスタはフォロワーに居るはずなんだけど……。
 
去年も書いたのだけど、この時期にこれをやっていること知らない!もうちょっと街中でやってる感出せないでしょうか?そう言う広報的なものなんとかならないだろうか?な思いは今年もありました。
 
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とは言ってもなんだかんだで5回目の様です。私が見たのはこれで3回。
 
産業商工会館と地域区民センターで現代アート系の展示。絵画や写真や立体や書など様々。狙いかもしれないけど展示室によってはどの作品がどの作者が良く判らないところも。作家も前回と被っている人もいる。あと、システムのパネルの展示など展示の仕方がなんとなく区民公募展的な寂しさも。フェア感、と言ってもうまく説明できないけど、その感じはあまり無い。
 
また前回に見て比較的力が入っていたように見えた建築系の展示が今回は区民ギャラリーでの展示になってしまった。区役所の中の施設なので日曜祝日はやっていない。平日は17時までの開催。と言うことで私は残念ながら見ることは出来ませんでした。せっかく永山祐子さんなどの有名な建築家が参加しているのでなんとかならなかったのだろうか?
 
とはいいつつも、このフェア、おそらく私みたいな狭義な意味でのアートファンがターゲットでは無いのかと思います。去年も書きましたが、もう少し広義な意味でのアートとして展開されているイベントで、ダンスやパフォーマンスあり、谷川俊太郎さんの詩の朗読なども行われています。今年は善福寺川の川沿いで彫刻の展示もやっていたようです。
 
ま、そういう面が特色のイベントだともう3回も参加しているので判ってはいるのですがね、でも全うな現代アートの展示ももう少し頑張ってくれてもいい気はするし、なによりも今この期間にこのイベントが開催されていると言うことを地元に住む人が(そして地元のアートファンが)知らないというのがちょっと残念です。
 
 
 

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